二級建築士におすすめの転職先をご紹介します。
二級建築士の資格を持っている、あるいはこれから取得を目指しているものの、「どんな転職先があるのかわからない」という方も多いでしょう。
「一級建築士の資格を取らなければ仕事がない」と考える方もいますが、そんなことはありません。
一級建築士の方が仕事の幅が広がるのは事実ですが、二級建築士もハウスメーカーや不動産関連の会社など、さまざまな転職先が考えられます。
二級建築士が未経験の仕事に転職するコツや、大手ホワイト企業の見つけ方なども紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
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二級建築士におすすめの転職先9選
転職を検討している二級建築士の方におすすめの転職先は、下記の通りです。
二級建築士におすすめの転職先
- ハウスメーカー
- 工務店
- 設計事務所
- ゼネコン
- デベロッパー
- 公務員の専門職
- 独立する
二級建築士というと、ハウスメーカー、工務店、設計事務所などで建築設計をする仕事が真っ先に思い浮かぶ方も多いでしょう。
しかし建築業界だけではなく不動産業界でも、たくさんの建築士が活躍しています。
これらの職場では、二級建築士の専門スキルを存分に発揮しつつ、さらなる成長を見込むことが可能です。
①ハウスメーカー
ハウスメーカーとは、住宅の企画から設計、建設、販売に至るまで、一貫して手がける企業です。
全国規模で展開しているところも多く、大規模なプロジェクトを手がけるチャンスが豊富にあります。
ハウスメーカーで働く魅力は、二級建築士としてお客様と直接やりとりしながら、理想の住まいを形にする喜びを感じられるところです。
ハウスメーカーが手掛ける住宅は品質管理が厳しく、自社で部材を生産する企業もあります。
住宅の品質に一貫性があり、お客様と信頼を築きやすい点や、工務店より給料水準が高い大手ホワイト企業も転職先として選べる点が魅力です。
土日の勤務が多くなることもありますが、お客様と深く関わり、満足度の高いサービスを提供できる場が広がっています。
②工務店
工務店は地域に根ざして家づくりをおこなう企業です。
住宅建築に特化している場合が多く、お客様との距離が近いのが特徴。
お客様ごとにカスタマイズされた個別の対応が求められるため、二級建築士のスキルを活かして、お客様一人ひとりのニーズに応じた提案ができます。
地域に密着しているため、施工エリアは限定的で、長距離の出張や転勤が少ないのも魅力の一つです。
地域性からくる多様なニーズに応える柔軟性と、お客様とのコミュニケーション能力が求められます。
ハウスメーカーと工務店は似ていますが、それぞれ魅力があります。
二級建築士としてどちらでキャリアを築くかは、あなたの価値観やライフスタイルによるところが大きいでしょう。
③設計事務所
設計事務所は、建物や空間のデザインを手がけ、それを形にするまでの過程を管理しています。
設計事務所によって規模はさまざまです。
いわゆる「アトリエ系の設計事務所」では、少人数のチームで、個々のプロジェクトに深く関わることができます。
また、アトリエ系より規模が大きい「組織設計事務所」では、大規模なプロジェクトに携わり、多角的な視点から設計に取り組む機会が期待できるでしょう。
あなたの設計スキルとクリエイティビティが光る転職先であり、各プロジェクトでの成功が、直接キャリアに反映される環境です。
④ゼネコン
ゼネコンとは、ゼネラルコントラクター(「General=全体的な」「Contractor=請負人、土建業者」)の略称で、総合建設業者を意味します。
マンション、ビル、テーマパーク、競技場など、大型建築を建てる会社の総称です。
ハウスメーカーや工務店と似ていますが、ハウスメーカーや工務店はおもに住宅建築を、ゼネコンは大型建築を手がけるという違いがあります。
またゼネコンは、売り上げの規模が数千億~数兆円もあるのが特徴です。
また、建築会社や工務店が「設計」と「施行」の2つだけ担当するのに対して、ゼネコンは耐震技術の向上のような「研究」も自社で行っています。
ゼネコンは、大規模な建築プロジェクトに携わる機会が豊富な転職先です。
二級建築士としてゼネコンで働くことは、業界をリードする企業で最先端の技術を学び、あなたのスキルと知識を大いに拡充する絶好の機会といえます。
ただしゼネコンは大型建築を扱いますが、二級建築士は扱える建築の規模に限りがあります。
ゼネコンに転職を希望するなら、一級建築士の近くを取得したほうが有利になるでしょう。
ゼネコンの種類 | 説明 |
---|---|
スーパーゼネコン | 売り上げが1兆円を超えるTOP5の大手企業。 「清水建設」・「大林組」・「鹿島建設」・「竹中工務店」・「大成建設」(順不同) |
大手ゼネコン | 売り上げが4000億円を超える大手企業。 「長谷川コーポレーション」や「戸田建設」など。 |
準大手ゼネコン | 売り上げが3000億円を超える企業。 「東急建設」や「フジタ」など。 |
サブコン | ゼネコンから依頼を受けて施工する下請けのこと。 サポートや専門的な工事をおこなう。 |
⑤デベロッパー
デベロッパーとは、マンション開発・リゾート開発・街全体の開発などを手がけるプロフェッショナルです。
ゼネコンと混同しがちですが、デベロッパーの特徴は、土地や街の開発をおこなうこと。
自治体や他業種の企業に納得してもらえるような企画書の提出が求められます。
いい企画を立てても、建物がしっかりしていなければ意味がないので、建築士としての専門的な知識はプロジェクトに必要不可欠です。
有名建築家に外注することもありますが、コストの問題から、自社で優秀な建築士を抱えることがデベロッパーにとって大切となります。
デベロッパーもゼネコンと同様、規模の大きな建築物を設計することがあるため、二級建築士は一級建築士に比べて転職市場で不利になる場合があります。
一級建築士の資格取得を目指すと、選択肢が広がるでしょう。
⑥公務員の専門職
公務員としてのキャリアも二級建築士には開かれています。
市や県の専門職として、安定した環境で働くことが可能です。
公務員としての建築士は、公共の建物のメンテナンス管理や新しい建築プロジェクトの審査などが主な仕事内容となります。
福利厚生や、仕事とプライベートのバランスを大切にしたい方にとっては、魅力的な転職先と言えるでしょう。
各自治体の募集情報をチェックしてください。
⑦独立する
独立して自らの設計事務所を開業することも可能です。
建築士が独立するには、業界のノウハウや人脈を築といった、ある程度の経験とスキルが求められます。
また、肩書きが「二級建築士」だと営業の観点から不利になる場合があるので、独立を考えているなら、「一級建築士」の取得がおすすめです。
どこかの設計事務所に勤務しながら経験を積むと、将来的に自分の設計事務所を作る基盤を築くことができるでしょう。
独立すると、自らのアイデアとスキルを最大限に発揮し、直接クライアントと向き合う機会が増えます。
⑧不動産売買業
不動産売買業は、建築士の資格が大いに活きる場です。
たとえば、農地を宅地に転用する際の申請手続きは、建築士が担当する仕事のひとつ。
不動産売買業は農地を購入して、宅地として売却することがあります。
しかし農地は宅地転用申請を提出しないと、宅地として扱うことができません。
社内に建築士を擁している企業は、外部への手続き代行の外注費用を削減でき、競争力が高まります。
⑨不動産コンサルティング
不動産コンサルティング業界でも、建築士の専門知識は求められています。
建築士の資格を持つ従業員からのアドバイスは、説得力と信頼性があり、業界内外から高く評価されることが多いです。
また建築士は、顧客が持っている不動産の鑑定もできるため、不動産業界では重宝されます。
二級建築士が転職先から内定獲得するコツ
二級建築士が転職市場で成功を収めるためには、自身のキャリアやスキルをしっかりとアピールし、将来のビジョンを明確に伝える必要があります。
特に、建築士としての専門性と経験をいかに評価してもらえるかがポイントです。
二級建築士が転職先から内定獲得するコツ
- 志望動機・退職理由を明確にする
- 今の職場で経験を積む
- 一級建築士を取得する
- 転職サイト・転職エージェントを複数利用する
志望動機・退職理由を明確にする
転職活動において、退職理由や新たな職場への志望動機は、採用の判断基準としてよく聞かれます。
あなたの価値観や職務に対する情熱を効果的に伝え、企業との相性がいいことやキャリアビジョンが転職先の仕事内容と重なっていることを伝えましょう。
特に退職理由は、正直かつ前向きに表現することが求められます。
不満や不安をただ述べるのではなく、それをどのように改善しようと努力したか、そして新しい環境で何を学び、どのように成長していくのかを明確にすることが大切です。
今の職場で経験を積む
現在の職場での経験は、次のステップに向かう際の貴重な資産です。
転職活動では、具体的なプロジェクトや成果をもとに、自身のスキルや知識、貢献を具体的に示す必要があります。
今の職場でしっかり経験を積んでおけば、求められる人材としての魅力をアピールできるでしょう。
職場での失敗も貴重な学びの機会だったとして捉え、それが今後のキャリアにどのようにプラスになるのかを、ポジティブかつ具体的に表現してください。
あなたのポテンシャルと向上心をアピールしましょう。
一級建築士を取得する
二級建築士は十分に価値のある資格ですが、一級建築士を取得することで、さらに幅広いフィールドでの活躍が可能となります。
一級建築士と二級建築士の違いは、扱える物件の範囲です。
一級建築士の資格を取れば、より大規模で複雑なプロジェクトに参加できるようになります。
一級建築士を取得するメリットは、キャリアの選択肢が広がるだけではありません。
年収の向上や、業界内での評価の向上も期待できます。
一級建築士の取得は、自身のスキルと知識、経験をさらに磨き、市場価値を向上させる効果的な手段です。
転職サイト・転職エージェントを複数利用する
転職活動では、転職サイトやエージェントを有効に利用しましょう。
転職サイトやエージェントに登録すると、多様な求人情報へアクセスできます。
自身に合った求人の選定や、応募先企業とのマッチングの質を高めるために重要です。
それぞれの転職サイトやエージェントは、独自のネットワークや求人情報を持っています。
ひとつではなく複数のサイトやエージェントを利用することで、業界のトレンドや自身の市場価値を正確に把握し、より賢明な転職活動を展開することが可能です。
自身にとって最適な職場を見つける確率が向上します。
二級建築士の転職先探しにおすすめの転職サイト・転職エージェント3選
二級建築士の転職先探しにおすすめの転職サイト3選をご紹介します。
転職サイトに登録すると、自分で求人の検索・応募ができるだけではなく、二級建築士の有資格者を求める会社からスカウトを受けることも可能です。
二級建築士の給料相場や市場価値を確かめるのにも役立ちます。
すぐに転職するつもりがない人も、まずは登録してみましょう。
おすすめの転職サイト・転職エージェント3選
- GATEN職
- doda
- リクナビNEXT
GATEN職
- GATEN職の特徴現場系のお仕事全般の求人を掲載している
- 建築業界の求人だけで1,000件以上掲載されている
- 正社員からアルバイトまで様々な雇用形態の求人を見つけられる
- 希望条件を詳細まで絞って検索できる
- 動画から求人を探すことができる
GATEN職は、建築業界に特化した求人情報が豊富に揃っている転職サイトです。
1000件以上の求人が掲載されており、希望条件に合わせて詳細に検索できるのが特徴。
動画から求人を探すこともでき、企業の現場の雰囲気や働く環境を事前にチェックすることができます。
入社後のギャップを減らすことが期待できるでしょう。
また、雇用形態のバリエーションも豊富で、アルバイトから正社員まで幅広く求人が揃っています。
未経験から建築業界で経験を積みたい方や、専門性を活かして働きたい方におすすめの転職サイトです。
doda
求人数 | 約260,000件 |
---|---|
対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
dodaの特徴
- 日本を代表する大手転職サイト
- CMでも有名で多くの転職者が利用している
- 取り扱い求人数が非常に多く、約20万件ある
- 二級建築士の求人はもちろん、異業種の求人も幅広く取り扱っている
- 転職フェアや転職活動の進め方など、サポートコンテンツが充実
dodaは、日本を代表する大手転職サイトとして多くの転職者から信頼を集めています。
約20万件の求人情報が掲載されており、二級建築士の方は多様な職種や業界から希望に合った求人を見つけることができます。
さらにdodaは、転職フェアや転職活動の進め方に関するセミナーなど、サポートコンテンツも充実しており、転職活動をトータルでサポートしてくれます。
二級建築士が転職先を探すなら、ぜひ登録しておきたいサイトです。
リクナビNEXT
リクナビNEXTの特徴
- 会員数1000万人以上!国内最大級の転職求人サイト
- 求人数が多い
- 若手向けからベテラン向けまで、幅広い職種の求人がある
- 企業からスカウトが届く
リクナビNEXTは、1000万人以上の会員数を持つ国内最大級の転職サイトです。
求人の量はもちろんのこと、若手からベテランまで、幅広い職種と業界の求人が見つかるのが特徴。
また、企業から直接スカウトが届くシステムもあり、積極的に転職活動をしなくてもチャンスが広がるのが魅力です。
プロフィールを充実させれば、企業からのアプローチが期待できます。
スカウトを受けるには無料の会員登録が必要なので、登録しておき、有利に転職先を探しましょう!
二級建築士が大手ホワイトの転職先を見つけるには?
二級建築士が大手ホワイトの転職先を見つけるには、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
二級建築士が大手ホワイトの転職先を見つける方法
- 転職エージェントを活用する
- ホワイト企業の定義を明確にする
- 転職サイトで求人情報をしっかり確認する
- 面接で企業の雰囲気を確かめる
転職エージェントを活用する
転職エージェントは、大手ホワイト企業の求人を多く取り扱っています。
その中には非公開求人もあるので、転職エージェントへの登録は隠れた大手ホワイトの転職先を見つめるのに有効な手段です。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、建築業界に精通しており、あなたの経験やスキル、希望条件に合った求人を紹介してくれます。
プロと一緒に転職活動を進められるのもメリットです。
ホワイト企業の定義を明確にする
ホワイト企業の定義は人によって異なります。
そのため、あなたにとってのホワイト企業の定義を明確にしておきましょう。
例えば、以下の条件を挙げることができます。
ホワイト企業の定義
- 残業が少ない
- 有給休暇が取りやすい
- 福利厚生が充実している
- 社風がよい
- 仕事のやりがいがある
転職サイトで求人情報をしっかり確認する
求人情報には、企業の特徴や待遇などが記載されています。
まずは転職サイトに登録して、二級建築士のスキルが活かせる求人情報を探してください。
具体的な転職先としては、以下の企業が考えられます。
具体的な転職先
- 大手ハウスメーカー
- 大手ゼネコン
- 大手設計事務所
- 公務員
これらの企業は、ホワイト企業として知られている企業が多いです。
また、二級建築士の資格を活かして働くことができる求人も多数あります。
気になる転職先を見つけたら、内容をしっかり確認して、あなたに合った企業を見つけましょう。
面接で企業の雰囲気を確かめる
面接は、企業の雰囲気を確かめる絶好の機会です。
面接官の態度や社員の様子などから、企業の雰囲気を判断しましょう。
転職先の口コミや評判が悪くないかどうかも、確認しておきたいポイントです。
二級建築士の転職先に関するQ&A
二級建築士の転職先に関する、よくある疑問に回答します。
よくある疑問
- 二級建築士は仕事がない?
- 二級建築士は未経験の仕事に転職できる?
- 女性の二級建築士が転職先を選ぶポイントは?
Q.二級建築士は仕事がない?
二級建築士は仕事がない、ということはありません。
二級建築士は、小規模な建物の設計や監理を行うことができる国家資格です。
二級建築士の資格を活かせる仕事としては、次のようなものが考えられます。
POINT
- 設計事務所やハウスメーカーなどで、設計や監理を行う
- 不動産会社で、建築に関する営業を行う
これらの職種では、二級建築士の資格があれば、より専門的な知識やスキルを活かして働くことができます。
ただし、二級建築士の資格だけでは、大規模な建物の設計や監理を行うことはできません。
そのため、大規模な建物の設計や監理を希望する場合は、一級建築士の資格を取得する必要があります。
また、二級建築士の資格を取得しても、いきなり希望の職種に就けるとは限りません。
希望の職種に就くためには、経験やスキルを積むことが重要です。
Q.二級建築士は未経験の仕事に転職できる?
結論から言うと、二級建築士は未経験の仕事に転職することは可能です。
ただし、未経験であっても、建築に関する知識やスキルを身につけておくと、転職の際に有利になります。
未経験の場合、まず経験を積むことで、建築に関する知識やスキルを身につけることができます。
また、資格取得を支援してくれる会社もありますので、そういった会社を選ぶことで、未経験でも資格を取得しながら働くことができるでしょう。
Q.女性の二級建築士が転職先を選ぶポイントは?
女性の二級建築士が転職先を選ぶ際は、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
POINT
- 残業や休日などの働きやすさを重視する
- 女性の活躍が盛んな職場を選ぶ
- 自分の希望やスキルに合った職場を選ぶ
建築業界は、残業や休日出勤が多いです。
そのため、女性が働きやすい環境を重視して、転職先を選ぶとよいでしょう。
女性の活躍が盛んな職場では、女性が働きやすい環境が整っていることが多いです。
また働きやすさだけではなく、転職先が自分のキャリアビジョンやスキルに合っているかどうかを確認すると、より充実した仕事ができるようになります。
二級建築士の転職先は転職サイト・転職エージェントで見つけよう
二級建築士の転職先は、転職サイト・転職エージェントで見つけるのがおすすめです。
転職サイトでは、建築業界の求人を多数取り扱っており、自分の経験やスキル、希望条件に合った求人を見つけることができます。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、建築業界に精通しており、転職活動をサポートしてくれます。
転職エージェントのメリット
- 求人数が多い
- 転職活動をサポートしてくれる
- 非公開求人を紹介してもらえる
しかし転職エージェントに登録するとたくさん連絡が来て煩わしい、と感じる人もいるので、すぐに転職活動を始めるわけではないなら、最初に転職サイトへの登録からやってみるのがおすすめです。
特にdoda・リクナビNEXTは求人数が多い大手転職サイトなので、最初の一歩として最適といえます。
また、建築業界の転職に強いGATEN職も活動してください。
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