求人広告に目を通しているときに、「Uターン歓迎」という文字を見かけた人も多いでしょう。

しかし中には「よく見る言葉だけど、実はどんなものなのかよくわかってない…。」という人もいるのではないでしょうか？

この記事では、Uターン就職とはなにかを、メリットやデメリットなども交えながら詳しく解説していきます。

Uターン就職の意味についてキチンと理解しておくことで、お仕事選びの新しい選択肢がみつかることもあるので、ぜひ最後まで目を通してください。

よく聞く「Uターン就職」とは？？

就職活動や転職活動でよく聞く「Uターン就職」とは、「生まれ育った地域を離れて都心で生活をしていた人が、再び生まれ育った地域に戻って(Uターンして)就職する事」をいいます。

一番多いパターンが、地方から都市部の大学へ進学して、卒業後に地元に戻って就職をするパターンです。

転職サービス大手の「マイナビ」が2022年に卒業見込みの大学生・大学院生を対象に、2022年に行った調査によると、Uターン就職する場合も含め、地元での就職を望む学生は62.6％と2年連続で増加しています。

参考:マイナビ キャリアリサーチLab

Uターン就職は、就職の選択肢として珍しいものではないと言うことが、良く分かる結果ですね。

新卒でのUターン就職を成功させたい！疑問点や不安点を解消します

「Iターン就職」と「Jターン就職」とは

よく似た言葉に「Iターン就職」と「Jターン就職」があります。

これらの言葉とUターン就職を、「UIJターン」とひとまとめにされている事も多いです。

間違えたり混乱したりしてしまわないように、それぞれについても理解しておきましょう。

Uターン就職者は補助金や助成金を利用しよう！制度の内容を解説します！

「Iターン就職」とは？？

「Iターン就職」とは「現在住んでいる地方から、別の地方へ移住して就職する事」です。

大学卒業までを東京で過ごし、就職を機に地方へ移住した場合は、Iターン就職となります。

また、たとえば東京で生まれ育ち、大学卒業後数年間東京で働いた後、地方に移住して仕事を始めるといった場合は「Iターン転職」です。

「Jターン就職とは」？？

「Jターン就職」は、Uターン就職と非常によく似ていますが、Uターン就職が地元にかえって就職するのに対し、Jターン就職は「地元に近い地方都市」に移住して就職する事を言います。

たとえば、静岡県で生まれ育った人が進学のために京都に移住して大学を卒業したのち、就職のために地元に近い愛知県に移住する場合はJターン就職です。

「地元には帰りたいけど、働きたい企業がない」、「地元は利便性が低い」といった場合に選択されることがおおいです。

Uターン就職が選ばれる理由4選

こうしたUターン就職が選ばれる背景には、どのような理由があるのでしょうか？

以下に挙げる、主な理由の例を4つみてみましょう。

• 生活費をおさえられる
• 都会の生活に馴染めない
• 介護や子育てのため
• 生まれ育った土地に愛着がある

Uターン就職が選ばれる具体的な例を見る事で、より理解を深める事ができます。

上から一つ一つ解説していきます！

①生活費をおさえられる

Uターン就職が選ばれる大きな理由の一つに、「生活費をおさえられる」というものがあります。

都心部での一人暮らしで高額になりがちなのが、家賃です。

賃貸である以上、月々の家賃は必ず払わなければいけませんが、ガス代や水道代と違って節約のしようがないのが厳しいところですよね。

そんな家賃ですが、都心と地方では相場に大きな開きがあります。

23区内だと月5〜6万円する物件が、土地が多く余っている地方では、同じ間取りでも半値以下の家賃で借りられる場合も少なくありません。

②都会の生活に馴染めない

地方の生活と都会での生活環境は大きく異なります。

交通量や人口、空気や移動方法など、地方出身者が上京した時には、大きな生活環境の変化に戸惑ってしまう人も少なくありません。

昔と比べ、都会の水道水はかなり味や香りの点で飲みやすくなってきていますが、少し前までは、「東京の水道水がおいしくなくて苦労した」という地方出身者もいたほどです。

そんな都会の環境になじめず、Uターン就職を検討している人も多くいます。

③介護や子育てのため

高齢の親の介護のために、Uターン就職を考える場合も多いです。

介護の必要性がある親を地元に一人残して都市部で働くのは、非常に気がかりですよね。

そうした親の近くで仕事をすれば、ケガや病気などがあった場合でも対応がしやすいです。

また既に子供がいる場合には、両親が住んでいる地元に帰ることで、休養や何かしらのトラブルがあった場合に、両親に子供の面倒を見てもらう事もできるでしょう。

④生まれ育った土地に愛着がある

子供のころによく遊んだ公園や、気心の知れたご近所さんなど、生まれ育った土地にはそれぞれの思い出や思い入れがありますよね。

そんな土地で生活をしたいという思いから、都心部から地元に帰省して就職する例も少なくありません。

また、そういった思い入れのある土地に、仕事を通して恩返しや貢献をしたいと考える人もおおいです。

「自分の仕事が愛着のある地元の役にもたっている」と考えれば、仕事に対するモチベーションもあがるでしょう。

Uターン就職先の探し方のコツ3選

そんなUターン就職ですが、居住地から離れた場所の転職先を探す関係上、一般的な就職活動とは違ったコツもあります。

やみくもにお仕事探しをしても、なかなか就職先は決まりませんよね。

そこでここでは、そんなUターン就職先の探し方のコツを3つ解説します。

• 自治体が開催している就活イベントに参加する
• ネットで公開されている求人情報に目を通す
• プロのエージェントの助けもかりる。

それぞれしっかり押さえて、効果的に就職活動を進めてくださいね！

自治体が開催している就活イベントに参加する

多くの自治体は、地元企業の説明会やセミナーなど、定期的に就活のイベントを開催しています。

そうしたイベントに参加することで、地元にはどのような企業があるのか、どんなお仕事があるのか、といった、就職活動に役に立つ情報を得る事ができます。

開催時期は各自治体のホームページなどで随時通知されるので、ぜひ目を通してみてください。

ネットで公開されている求人情報に目を通す

一番明快な方法として、ネット上に公開されている求人情報に目を通してみるというのもオススメです。

都心に住んでいる場合、求人情報を集めるためにわざわざ何度も地元に帰省していては、時間もお金も激しく消費してしまいますよね。

ネットであればわざわざ帰省する必要がないので、お金も時間もかかりません。

転職サイト、ハローワークなど、ネット上のサービスを色々と活用してください。

プロのエージェントの助けもかりる。

Uターン就職をする上で絶対に活用したいのが、プロのエージェントのサポートです。

就職活動は、求人探し、面接対策、自己分析など、やらなければならないことがたくさんあります。

独力のみで遠く離れた地元の求人情報を集めるのは、時間の面でも体力の面でも非常に消耗が激しいです。

より効率的に就職活動を進めていくためにも、就活サービスは必ず活用することが望ましいといえます。

Uターン就職のメリット5選

次はUターン就職で得られるメリットを確認していきましょう。

以下の5つの例を見てください。

• 生活環境を変える事ができる
• 通勤がラクになる
• 慣れ親しんだ土地で仕事ができる
• 人との交流が深められる
• 自治体からの支援制度を受けられることも

順番に解説していきます。

①生活環境を変える事ができる

「夜中でも車やバイクの音がやまない…。」「排気ガスがおおい…。」など、都心に住む地方出身者の中には、都会の生活環境に馴染めない人も少なくありません。

特に、進学のためにやむなく都心部へ出てきた地方出身者の場合、都心での生活は大きなストレスになりやすいでしょう。

地元に帰省することで、こうした生活環境から解放されるのもUターン就職の大きなメリットの一つです。

「何年か生活してきたけど、どうしても都会の生活が苦痛…。」という人にとって、Uターンは良い選択肢といえます。

②通勤がラクになる

都心部では、毎朝満員電車にもまれながら会社まで通勤しなければならないこともありますよね。

満員電車は単に息苦しいだけではなく、スリや痴漢などの不届きで卑劣極まりない犯罪に遭遇してしまう危険すらあります。

Uターン就職をすることで車での通勤が可能になれば、こうしたことから解放されるため、毎朝の通勤が非常にラクになるでしょう。

③慣れ親しんだ土地で仕事ができる

慣れない都会暮らしの中で仕事を覚えるのは、思っている以上に難しいものです。

電車やバスの時間、駅からの会社までかかる時間など様々な事を吸収しながら業務を習得していかなければなりません。

一方、慣れ親しんだ土地であれば、新たに吸収しなければいけないそれらの要素を限りなく減らすことができます。

そうすることで、結果的に業務に集中して取り組むことができるようになるでしょう。

④人との交流が深められる

生まれ育った地方と比べ、都会の人間関係がドライに感じる人もいます。

特に、人見知りの人や友達作りが苦手な人にとって、慣れない土地での人間関係は大きな悩みの種です。

地元へのUターン就職であれば、既に地元の人間関係は出来上がっているため、新たにコミュニティを構築する必要がありません。

懐かしい顔ぶれがそろっている地元であれば、人見知りの人でも働きやすいでしょう。

⑤自治体からの支援制度を受けられることも

忘れられないメリットの一つに、「自治体から支援制度を受けられる場合がある」というものもあります。

都市部への人材流出の抑制、地域経済の活性化などを狙って、多くの地方自治体ではUターン就職者に対して支援を行っています。

引っ越し費用の補助や地域商品券の給付など内容は様々ありますが、支援の申請資格は各自治体によって違いがあるためUターン先の自治体のホームページで確認してください。

Uターン就職のデメリット5選

上ではUターン就職のメリットについて解説しました。

しかし、Uターン就職には同時にデメリットもあります。

では、そんなデメリットの例を5つみてみましょう。

• 求人のボリュームが減る
• 給料が都心部より低い
• スキルアップの機会が減る
• 引っ越し費用がかかる
• 地元と都心の行き帰りが多くなる

Uターン就職とは何かを理解する上では、メリットだけなく、デメリットにも目を向ける事が大切です。

しっかり押さえてくださいね！

①求人のボリュームが減る

都心部と比較すると、地方では求人の数や種類などが少なくなってしまう事が多いです。

そのため、なかなか思うように就職活動が進まないこともすくなくありません。

そんなときにも頼りになるのが、やはり就活サービスです。

就活サービスは、一般には公開されていない求人、いわゆる「非公開求人」を多数所有していることが多く、自分では見つけることが出来なかった求人を多く紹介してもらえることもあります。

②給料が都心部より低い

働く上で非常に大きな要素でもある給料も、都心部と比較した場合には低くなる傾向があります。

高年収を狙いたい人は、就職直後から高い給料を望むのではなく、徐々にスキルアップやキャリアアップを重ねながら、焦らず収入をアップさせていく必要があるでしょう。

③スキルアップや趣味に触れる機会が減る

都会と比較した場合、地方ではスキルアップのためのセミナーや勉強会が頻繁に行われることはありません。

加えて、専門的なスキル習得のための施設も少なくなります。

こうしたことから地方は、スキルアップの機会に都会ほど恵まれていないのです。

さらに、趣味やスポーツのための教室も都会と比較すると非常にすくなく、地域によっては近隣の自分の住んでいる土地だけでなく、近隣の市町村にすら教室がない事も珍しくありません。

都心部であれば大抵の習い事や趣味の教室がみつかりますが、地方では非常に困難な場合がある事も覚えておいてください。

④引っ越し費用がかかる

Uターンする以上は、どうしても引っ越し費用がかかってしまいます。

知人や家族など、身内で引っ越し作業を完了させられればベストですが、荷物を積むために大きな車をレンタルしたり、遠い場所までの高速代がかかったりと、ある程度の出費が発生してしまう事は避けられません。

自治体の中には、Uターン就職者にむけて、引っ越し費用の補助を行っているところもあるので、上手に活用したいところですね。

⑤地元と都心の行き帰りが多くなる

地元の就活イベントや企業の面接などで、地元と都心の行き帰りが多くなることもデメリットと言えます。

最近ではオンラインでの説明会や面接を行う企業も増えてきましたが、地方の企業ではそうした整備ができていない所もおおいでしょう。

特に現在住んでいる地域と地元との距離が大きい場合、何度も往復を繰り返すのは、時間もお金も体力も消耗してしまいますよね。

少しでも消耗を軽くするためには、帰省する期間をあらかじめ設定して、その中で就職活動を行うなど、非常に綿密な対策が必要になります。

Uターン就職を成功させるポイント4選

つぎにUターン就職を成功させるために押さえておきたいポイントを解説します。

Uターン就職にあたっては、地元企業への転職と同様に面接対策や自己分析などを行う事に加え、以下のポイントに気をつける事が大切です。

• 時間の余裕を十分に持つ
• Uターンの理由を明確にする
• 自治体の支援制度を活用する
• プロのサポートも利用する

どれも大切な要素なので、しっかり押さえておきたいですね！

上から詳しくみていきましょう。

①時間の余裕を十分に持つ

先程解説した通り、地方は都心部と比較すると求人の数や幅が乏しいことがほとんどです。

なかなか理想の求人が見つからない焦りから、理想とは程遠い企業に就職してしまわないよう、求人集めにはじっくりと時間をかけて取り掛かってください。

また、地元との往復にも時間が必要です。

これらの事から、就職活動にかける時間は、余裕をもって設定することが大切ですよ。

②Uターンの理由を明確にする

Uターン就活者の面接では、「なぜ地元の企業で働きたいと思ったのですか？」
という質問が高確率でなされます。

この質問にキチンと返答できないと、面接官に「ただ何となく帰省しただけでは？」と思われかねません。

逆に説得力のある返答をすれば、面接官に良い印象を与える事もできます。

「生まれ育ったこの町が大好きで、以前から自分の技術を仕事に活かすことで、地域に貢献したいと考えていました。」

といったように、Uターンをした背景にはキチンと理由がある事を伝えられるようにしてください。

③自治体の支援制度を活用する

各自治体の支援制度は、Uターン就職者にとって非常に心強いものの一つです。

特に引っ越しの費用の一部を負担してくれたり、補助金を支給してくれたりと、お財布に助かる内容であれば尚更ですよね。

また、Uターン就職者を採用した企業にも政府から助成金が支払われることもあるため、こうした制度の上手な活用は、Uターン就職者、企業、双方にメリットがあるのです。

ただし、申請資格はしっかりと理解するようにしましょう。

自治体によって違いがあるだけでなく、様々なこまかい条件が設けられていることが多いので、文字だけで理解しようとするのではなく、自治体の担当者に直接問い合わせる事が大切です。

④プロの就活サポートも利用する

何度か触れているとおり、就活サポートの利用はUターン就職者には無くてはならないものの一つです。

独力のみで遠い地元の求人を集めるのは非常に骨が折れる作業な上、Uターン就職者ならではの就活の悩みなどに答えてくれる相手がいなくては、途中で挫折してしまう事さえあるでしょう。

プロの手助けも借りながら、より充実した就職活動を行ってください！

Uターン就職にオススメの就活サービス4選

ここでは、何度か触れている就活サービスについて、オススメのものを4つ紹介します。

就活サービスを利用する上で大切な事は、「複数の就活サービスを同時並行して利用する」という事です。

紹介してもらえる求人の数が増えたり、より多角的な視点からのアドバイスをもらえたりと、さまざまなメリットがありますよ！

• doda
• リクナビNEXT
• ハタラクティブ
• マイナビエージェント

一つ一つ見ていきましょう。

転職サイト・転職エージェント比較ランキング！おすすめの転職サービスについて徹底解説

doda

オススメの就活サービス1つ目は、こちらの「doda」です。

業界屈指の求人数を取り扱っているため、Uターン先の地域のお仕事選びもスムーズに運びますよ！

また、面接通過のためのポイントなども丁寧に指導してくれるので、面接に不安を抱いている人にもオススメです！

＼最短60秒で登録完了！／

dodaのエージェントは転職におススメのサービス！評判・口コミを徹底解説

リクナビNEXT

2つめにオススメする就活サービスが、こちらの「リクナビNEXT」です！

若年層向けの求人を数多く取り扱っているので、Uターン就職を目指す新卒の人にも特にオススメですよ！

加えて、スカウトサービスもあわせて利用することで、自分では見落としてしまっていた企業から直接オファーがかかる事もあります！

＼求人数ナンバーワン！／

ハタラクティブ

オススメの就活サービス3つめは、こちらの「ハタラクティブ」です！

20代や新卒者など若年層に強い事が特徴で、アドバイザーのサポートが充実しているのもうれしいですね。

加えて、内定獲得まで最低2週間という速さも大きな特徴です。

登録も簡単なので、利用してください！

＼未経験・無資格OK！／

マイナビエージェント

最後にオススメする就活サービスは、こちらの「マイナビエージェント」です！

数多くの非公開求人を所有しているため、独力のみでは見つけられなかった求人を多く紹介してくれますよ！

加えて、キャリアアドバイザーのサポートが手厚いのもうれしい点です。

ぜひ活用しましょう！

＼無資格・未経験でも転職可能！／

まとめ〜Uターン就職とは？？〜

この記事では、Uターン就職について解説してきました。

Uターン就職とは何かを理解するためには、メリットだけでなく、デメリットにも目を向ける事が大切です。

また、Uターン就職を成功させるポイントなどもしっかりと理解をしてください。

慣れ親しんだ土地で仕事をしたい人にとっては、何としてもUターン就職を成功させたいところですよね！
ぜひこの記事を参考に「Uターン就職とはなにか」という理解を深めて、Uターン就職を成功させてください！