スキルがない20代の転職は難しい?
20代後半で未経験の職種に転職するのは厳しい?
20代の転職の難しさは、20代前半・20代後半で異なります。
20代前半の転職では、未経験スキル・資格なしでも幅広い職種に転職しやすいですが、20代後半の転職では、一定の経験やスキルが求められる傾向です。
今回は20代の転職は難しいのかどうか解説します。
- 20代後半の転職では、即戦力になるスキルが求められる。しかし20代後半でも未経験職に転職できる。
- 20代後半はまだ若いため、30代や40代よりもスキルなしで転職しやすい。
20代前半・20代後半で転職する人の割合は、ほとんど変わりません。
厚生労働省が発表した年齢階級別転職入職率(令和4年)を見てみると、20代後半の転職入職率は男性で15.3%、女性で14.1%で、一方20代前半の転職入職率は、男女ともに14.7%です。
スキルに自信がない20代後半だからといって、20代前半よりも転職事情がかなり厳しくなってしまうというわけではなく、まだまだ転職先の候補はたくさん見つけられます。
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い
20代後半の転職が難しい・厳しいと言われる理由
20代後半の転職が難しいと言われる理由を、20代前半での転職と比較しながら解説します。
20代後半の転職が難しいと言われる理由
- スキルや経験が求められるから
- 未経験者採用では20代前半に負けやすいから
- 20代前半のときよりも周りとスキルの差が生じやすいから
スキルや経験が求められるから
20代後半の転職は、20代前半と比べて経験や能力が求められるため、難易度が上がると言われています。
20代前半であれば、経験や実績がなくてもポテンシャルや伸びしろで勝負できます。
しかし20代後半の転職では、即戦力となる経験やスキルが期待されるのです。
まったくの未経験での転職は不可能ではありませんが、20代前半のときよりも難しいです。
未経験者採用では20代前半に負けやすいから
20代後半の未経験者は、20代前半の応募者がいた場合、競争に負けてしまうことがあります。
企業は求職者に、「少しでも長く働いてくれること」を求めています。
20代の未経験者を歓迎している企業でも、「同じスキル・実績なしの未経験者なら、20代後半よりも、伸びしろが大きく今後長く働いてくれる20代前半を採用したい」と考えている場合が少なくありません。
20代前半のときよりも周りとスキルの差が生じやすいから
20代前半の社員は、まだ会社から責任ある仕事を任されないため、持っているスキルが大したものではなくて当然だと見なされます。
しかし20代後半になると、スキルに個人差が生じやすいです。
すでに管理職としてマネジメント経験がある人や、仕事で自慢できる成果を上げた人もいます。
一方で、「ずっと平社員だった」「単純な仕事をこなしてきただけで、アピールできるようなスキルが身についていない」という20代後半もいるのです。
他の応募者と経験の差が生じてしまい、採用選考で相対的に評価が低くなってしまうと懸念されます。
転職活動がスムーズに進みにくい20代後半の特徴
20代後半の転職活動の難しさには、個人差があります。
転職活動で内定を獲得しにくい20代後半の特徴は、次の通りです。
転職活動がスムーズに進みにくい20代後半の特徴
- 即戦力になれるスキルがない
- 転職回数が多い
- 早期離職の経験がある
即戦力になれるスキルがない
20代後半になると、新卒入社から3~5年ほど経過し、ある程度のスキルや経験を積んでいると考えられます。
しかし次のような事情によって、転職先で即戦力となるスキルを持っていないと、転職がスムーズに進みにくいです。
- 未経験の職種・業界への転職
- 前職でスキルが身に付けられていない状態での転職
企業は、新卒採用ではイチから教育することを前提としていますが、中途採用では即戦力を求めているケースが一般的です。
転職回数が多い
20代後半になると、すでに何回も転職している人がいます。
転職が珍しくない時代とは言われていますが、転職回数が多い場合、「キャリアビジョンが曖昧」「忍耐力がない」「どの会社でも長続きしない人」とマイナスな印象を抱かれかねません。
採用活動や人材の育成にはコストがかかります。企業はすぐ辞めてしまう人を雇って、また採用活動や人材育成を繰り返す事態に陥ることを避けたいと考えています。
具体的には、20代ですでに3社以上経験していると不利になりやすいと言われています。
早期離職の経験がある
会社を短期間で辞めてしまった経験があると、「またすぐに辞めてしまうのではないか」と懸念されやすいです。
前職では長く働いたとしても、過去に数カ月や半年で辞めてしまった経験があると、「なぜこのときは離職したのか」と面接で聞かれる可能性があります。
ただ20代の早期離職は、それほど珍しいことではありません。
厚生労働省によると、大卒者の11.6%が、入社1年以内に仕事を辞めています。
2年目に辞めた大卒者の割合は11.3%、3年目では8.3%です。
早期離職の経験がある20代後半でも、うまく受け答えできれば採用される可能性はあります。
早期離職した理由を明確に説明できるように、準備しておきましょう。
そして、早期離職から学んだことを説明し、同じ過ちを繰り返さないことをアピールしましょう。
20代後半でも未経験の職種・業種に転職できる
目立ったスキルや実績がない20代後半の転職活動は一般的に、20代前半のときよりも難しくなります。
とはいえ20代後半でも、未経験の職種・業種に転職は可能です。
未経験の仕事への転職においては、「20代」という肩書きだけで、30代や40代よりも有利になります。
20代後半でも未経験の職種・業種に転職できる理由
- 20代後半のポテンシャルを評価してくれる企業は多い
- 若手人材の奪い合いが激しい
- 30歳未満が対象の若手限定募集に応募できる
- 30代・40代より教育しやすい
20代後半のポテンシャルを評価してくれる企業は多い
20代後半の求職者にはスキルが期待されやすいと解説してきましたが、20代後半のポテンシャル採用は存在しない、というわけではありません。
20代後半の仕事に対する意欲や、成長の可能性を評価してくれる企業も多いです。
20代後半はまだ若い年齢であり、今後の成長性やポテンシャルは、30代や40代よりも高いと評価される傾向があります。
「転職したいけどスキルがない」と悩んでいる20代後半の人は、即戦力となる人材よりも、将来的に活躍できる人材を求めている企業に応募してみましょう。
若手人材の奪い合いが激しい
少子高齢化が深刻な日本では、労働人口が減少しています。
2010年頃から、企業の求人数よりも転職希望者の人数が少ない、「売り手市場」が続いているのです。
20代前半の若手人材を採用したいと思っても、なかなか採用に至らず、採用対象の年齢を引き上げる企業も見られます。
「最初は新卒を採用しようと思っていたが、理想的な応募者が集まらなかったため、採用年齢を20代後半や30代まで拡大した」というパターンもあります。
30歳未満が対象の若手限定募集に応募できる
30歳をひとつのボーダーラインとしている求人は多いです。
求人サイトでは、「30歳未満の人を募集(高卒以上・職務経験不問)」と書かれた求人をよく見かけます。
20代後半なら、こういった求人に未経験で応募して採用されるチャンスがあります。
20代後半は、若手求人を求める企業に応募する最後のチャンスと言えます。
ちなみに求人募集で年齢制限を設けることは、原則として違法です。
しかし長期キャリア形成を目的とした若手限定募集の場合は、「職業経験不問」とし、かつ「新卒者と同等の処遇」にすれば、年齢制限をかけてよいと例外的に認められています。
※参考:厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」
30代・40代より教育しやすい
20代後半の求職者は、30代・40代より教育しやすいという、企業側の事情もあります。
企業は30代・40代の採用を検討するとき、「前の職場ではこうだったという固定概念を持っているのではないか」「年下の上司に注意されたくないというプライドがあるのではないか」と、扱いづらさを感じるケースも少なくありません。
20代後半は教育のしやすさという点において、30代・40代より有利に思ってもらいやすいです。
20代後半の転職で失敗する人の特徴
20代後半で転職し、失敗してしまう人も一定数存在します。
どんな人が転職に失敗してしまうのか、事前に知っておきましょう。
20代後半の転職で失敗する人の特徴
- 自分の市場価値を把握できていない
- 年齢に対して経験・スキルが乏しい
- 自分の強み・やりたいことを把握できていない
- 情報収集が足りない
- キャリアプランが曖昧
- 「今の職場を辞めたい」が転職理由
- 失敗を次に繋げる意識が欠けている
自分の市場価値を把握できていない
自分の市場価値を把握できていない20代後半は、転職活動で失敗しやすいです。
- 不相応なポジションに応募することで、時間と労力を無駄にしてしまう
- 自分の経歴に対して、条件を高望みしすぎている
- もっと高い年収が狙えるのに、スキルに見合わない給料で入社を承諾してしまう
転職市場での自身の価値を正確に把握し、適切な求人に応募することが成功への近道です。
年齢に対して経験・スキルが乏しい
20代後半の転職では、ある程度の経験やスキルが求められます。
たとえ未経験者を歓迎している求人だとしても、異業種で豊富な実績を積んできた人と特に実績がない人とでは、やはり前者のほうが有利です。
年齢に対して経験・スキルが乏しい人は、なかなか内定がもらえず転職活動が長期化したり、妥協して条件の悪い企業に転職してしまったりするおそれがあります。
特にニートやフリーターをしていた期間がある、前の会社を辞めてから時間が経過してしまった、正社員経験がない、といった条件は不利に働く傾向があります。
現職で実績がない人は、実績作りに励むのがおすすめです。
自分の強み・やりたいことを把握できていない
自分の強み・やりたいことを把握できていない人は、転職に失敗しやすいです。
20代後半の転職活動では、就職活動のときや20代前半で転職活動をしたときよりも、さらに深い自己分析をおこないましょう。
これまでの社会経験を振り返り、培ったスキルや、得意なこと・不得意なことを正確に把握します。
「昔は仕事にこういうことを求めていたが、今はこう思う」と価値観をアップデートした上で、自分の経験や強みが活かせるのはどんな職場か考えてください。
20代後半でも「仕事で何がしたいかわからない」という人はいます。しかし、何がしたいかわからないまま転職活動をすると、またミスマッチが生じて転職を繰り返してしまい、どんどん条件の悪い会社にしか入れなくなります。
自身の強みが不明瞭な状態では、うまく自己アピールができないため、企業からの評価も得にくいです。
自己分析が難しいと思った場合は、転職エージェントのキャリアコンサルタントを頼ってみてください。
情報収集が足りない
転職活動を成功させる鍵は、「事前の調査」にあります。
書類選考や面接では、企業が求めている人物像やスキルを調べて、その内容をもとに自分がどうやって貢献できるかアピールしなければなりません。
情報収集が足りない20代後半は、的外れなアピールをしてしまい、採用されない可能性が高いです。
「どんな会社なのか」「実際に働くとしたら、どんな仕事を任されるのか」「昇給制度」「業界・職種の特徴」「社風」などを充分に理解していないと、働き始めてから「こんなはずではなかった」と後悔して、その仕事を長く続けられないおそれがあります。
求人票に書いてある内容だけで企業の内情を知ることはできません。
「OpenWork」や「転職会議」などの転職口コミサイトに書かれている、社員からの評判も参考にしましょう。
企業の口コミをチェックしたらブラック企業だった、という場合もあります。
また、転職エージェントから得られる企業の情報も参考にしましょう。
キャリアプランが曖昧
中途採用の面接では、「入社後にどう活躍したいか」と将来のキャリアビジョンを問われることがよくあります。
また、「どうして前職の会社に入社したのか」「なぜこの資格を取ったのか」といった、過去の行動基準に関する質問も多いです。
キャリアプランが不明瞭な人は、これらの質問に上手く答えられず、「考えが浅い」「思いつきで行動している」「長く働いてくれそうにない」と判断されかねません。
情報収集と並行して、自分が描きたいキャリアビジョンも具体的に考えておきましょう。
「今の職場を辞めたい」が転職理由
「今の職場がとにかく嫌で、早く辞めたい」が転職理由になってしまっている人は、簡単に内定がもらえそうな会社に応募して転職したり、内定がもらえた1社目に検討が不十分なまま入社してしまったりします。
しかし、このような転職はおすすめできません。
簡単に入れる会社は、離職率が高く、「残業が多い」「人間関係が悪い」などの事情を抱えている場合があります。
今後のキャリアに向けた、前向きな転職を意識しましょう。
失敗を次に繋げる意識が欠けている
何か失敗したとき、次に繋げる意識が欠けている20代後半は、転職に失敗しやすいです。
誰でも仕事でミスをしたり、仕事選びに失敗したりすることはあります。
ミスしてしまったときに大切なことは、反省し、なぜ失敗してしまったのか原因を考えたうえで、次に繋げる意識を持つことです。
失敗を次の成功に繋げられない人や、誰かのせいにする癖がついている人は、成果を出せない人、責任感がない人だと判断されかねません。
20代後半が転職を成功させるコツ
20代後半が転職を成功させるコツは、次の通りです。
20代後半が転職を成功させるコツ
- 転職理由を明確にする
- 転職理由をポジティブに伝える
- 希望条件に優先順位をつける
- 自己分析と情報収集を徹底する
- スキルの棚卸しをする
- 幅広い可能性を検討する
- 社会人らしい振る舞いを意識する
- 転職エージェントに登録する
- 今の仕事をしながら転職活動する
即戦力になれない20代後半や、転職したいけどスキルがない20代後半でも、転職活動のポイントを押さえれば満足のいく成果が得られます。
転職理由を明確にする
「転職したい」と思ったら、なぜ転職したいと思うのか、自分が今の会社に対してどんな不満を抱えているのか、一度整理してみましょう。
転職理由が曖昧なまま、さまざまな求人を見ていると、条件の良い求人や面白そうな仕事内容の求人に惹かれることがあります。
しかしその求人が、現在の自分の不満を解消してくれなかったら、また転職したくなってしまうでしょう。
今まで触れてきた通り、何度も異なる仕事に転職を繰り返していると、いつまでたっても自分の市場価値が上がりません。
勇気を出して行動することも大切ですが、軽率な転職にならないよう注意すべきです。
「なぜ転職したいのか?」「転職先で何を改善したいのか?」を明確にし、現職での不満を解消できるような転職をしましょう。
転職理由をポジティブに伝える
転職理由が「仕事が単調でつまらない」「人間関係が悪い」「給料が低い」などのネガティブな内容だというケースは珍しくありません。
しかしネガティブな転職理由をそのまま伝えてしまうと、文句が多い人、ストレス耐性がない人、少しの不満で辞めてしまう人ではないかという印象を与えます。
単に前職への不満を述べるのではなく、自身のキャリアビジョンや成長目標に基づいた、前向きな理由に言い換えることが重要です。
たとえば「仕事が単調でつまらない」という転職理由の場合、次のように言い換えられます。
「より大きな裁量権を持ち、責任のある仕事に挑戦したいと考えました。」
希望条件に優先順位をつける
転職先に求める希望条件を、優先順位つきで考えます。
残念ながらすべての希望条件を叶えられる転職先は、思うように見つからないものです。
しかし「残業が多い」という理由で転職した人が、また残業が多い企業に転職すると、新しい会社でも高確率で不満を感じてしまいます。
妥協できる条件と、絶対に譲れない条件を決めておきましょう。
自己分析と情報収集を徹底する
自分のやりたいこと、持っているスキル、経験を明確にして、自己PRや志望動機をしっかりと構築しましょう。
転職後のミスマッチを避けるためにも、志望する業界や職種について深く研究・理解をおこなってください。
また自己分析や業界のニーズに関する調査を進める中で、他の応募者と差別化できる自分のアピールポイントを見出すことも大切です。
業界・職種・企業研究で調べておきたいこと
業界・職種・企業について調べるときは、次の情報を集めておくのがおすすめです。
- 業界動向: 成長性、競争状況、将来展望など
- 企業情報: 事業内容、経営理念、社風、業績など
- 労働環境: 勤務時間、休暇制度、福利厚生など
- 従業員の口コミ: 実際の働き方、社内の雰囲気など
- 仕事内容: 具体的な業務内容、求められるスキルなど
- キャリアパス: 将来のキャリアプラン、昇進昇格制度など
- 求められるスキル: 必須スキル、歓迎スキルなど
- 給与相場: 経験年数、スキルレベル別の給与相場など
スキルの棚卸しをする
20代後半の求職者に対して、即戦力になってくれることを求めている企業は多いです。
これまで身につけてきたスキルの棚卸しをして、応募先の企業でどう活かせるか考えておきましょう。
自分を採用することによるメリットをアピールできるようにしておきましょう。
またあわせて、転職先で将来的にどんなスキルを身に付けたいか考えておくことも大切です。
未経験の仕事に転職する場合は、どんな職種でも役立つ「コミュニケーション力」「責任をもって最後までやり遂げる力」などのスキルをアピールできないか検討してみましょう。
幅広い可能性を検討する
30代になると、20代のときよりも、未経験で始められる仕事は少なくなってしまいます。
基本的には未経験職より経験職への転職のほうが、スムーズに進みますが、今の仕事が自分に合っていないと感じるなら、20代のうちに異業種への転職も含めた幅広い可能性を検討しておきましょう。
ひとつの業界や職種に固執せず、さまざまな仕事について調べる中で、自分のスキルや強みが活きる新たな活躍の場を見つけられることがあります。
社会人らしい振る舞いを意識する
20代後半の転職活動でもポテンシャルを見てもらえるとはいえ、社会人らしい振る舞いが求められます。
新卒の就職活動では見逃してもらえた多少稚拙な言動が、20代後半の転職活動では問題視されやすいです。
「零細企業で働いていたから、ビジネスマナーの教育を受けていない」という人でも、面接の時間厳守・ビジネスメールの書き方を把握しておくといった、基本的なことは押さえておきましょう。
転職エージェントに登録する
転職エージェントへの登録も検討しましょう。
転職エージェントとは、転職希望者と企業の間に立って、転職活動をサポートするサービスです。
一般には公開されていない非公開求人を紹介してくれるほか、履歴書の添削や面接対策なども無料で実施してくれます。
また経験豊富なキャリアアドバイザーが、あなたの強みや希望をヒアリングし、最適な転職先を提案してくれます。
「自分は仕事で何がしたいのかわからない」「転職したいけどスキルがない」と悩んでいる20代は、一度転職エージェントに相談してみるのもいいでしょう。
今の仕事をしながら転職活動する
会社へのストレスを募らせて、今の仕事を辞めてから転職活動をする人もいます。
しかし基本的には、今の仕事をしながら転職活動をすべきです。
- 今より良い会社が見つかるとは限らない
- 収入がなくなり、焦って転職先を決めて後悔するおそれがある
- なかなか転職先が決まらず、無職の期間が長引くと、どんどん転職活動で不利になっていく
- 離職中であることそのものをマイナスポイントとして捉える企業も存在する
- 一時的にフリーターや派遣社員になったつもりが、そのまま働き続けてしまい、将来正社員になれず後悔するおそれがある
転職したいけどスキルがない20代後半の未経験転職におすすめの職種
「転職したいけどスキルがないから難しい」と悩む20代後半でも、特定の職種を狙えば、内定を得やすくなります。
20代後半未経験でも転職しやすいおすすめの職種は、次の通りです。
20代後半未経験の転職におすすめの職種
- 営業職
- ITエンジニア
- 介護職
これらの職種は「転職したいけどスキルがない」と悩む20代後半でも内定を得やすいですが、一番大切なのは、自分に合った仕事を選ぶことだと忘れないようにしましょう。
営業職
営業職は、20代後半の未経験者でも積極的に採用している企業が多いです。
コミュニケーション能力や行動力が求められます。
成果に応じて歩合給が出る場合もあり、やりがいに繋がるでしょう。
頑張った分だけ評価される仕事に就きたい、今のところスキルはないけど高い収入を得たい、という人におすすめの職種です。
ITエンジニア
ITエンジニアは需要が高いにも関わらず、人手不足の職種です。
そのため専門性が高い職種ではありますが、20代後半でも未経験で転職できます。
未経験で採用した人材に対して丁寧な研修をおこなっている企業も多いです。
手に職をつけたい、と考えている人におすすめの職種です。
介護職
介護職は日本の高齢化に伴って、需要が高まっており、人手不足が深刻化しています。
無資格・未経験の20代後半でも、人柄や熱意をアピールすれば転職可能です。
働きながら資格の取得を目指せる点や、今後も需要が途切れにくい点が魅力となっています。
資格を取りたい人や、社会貢献度の高い仕事がしたい人におすすめです。
20代におすすめの転職サイト・転職エージェント
転職活動をするときは、まず転職サイトに会員登録して、求人を検索します。
もしくは自分の希望条件をヒアリングしたうえで、おすすめの仕事を紹介してくれる、「転職エージェント」を通じた転職活動もおすすめです。
20代後半におすすめの転職サイト・転職エージェントを紹介します。
サービスロゴ | ||||||||
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転職サイト/エージェント名 | doda | ハタラクティブ | ビズリーチ | アイデムスマートエージェント | DYM就職 | type転職エージェント | Liberty | リクナビNEXT |
タイプ | 転職サイト・ 転職エージェント |
転職エージェント | 転職サイト | 転職エージェント | 転職エージェント | 転職エージェント | 転職エージェント | 転職サイト |
特徴 | 求人数が多い | 20代に特化 フリーター・既卒・第二新卒におすすめ |
即戦力採用に特化 ハイクラス向け |
20代の転職に強い | 20代ニート・フリーター・既卒の転職に強い | ITエンジニア・営業・女性の転職に強い | 20代・30代、 東京・福岡の転職に特化 |
求人数が多い |
公開求人数 | 240,756件 | 3,594件 | 106,931件 | – | 非公開 | 10,087件 | 非公開 | 99,244件 |
※2024年2月19日調査時点の求人数を掲載。
転職エージェントや転職サイトは、1人で何社でも併用でき、基本的に完全無料です。
気になるサービスがあれば積極的に登録してみてください。
doda
求人数 | 約260,000件 |
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対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
dodaは驚異的な求人数を保有する転職サービスです。
転職サイトの機能と、転職エージェントの機能を両方持っています。
自分で求人を探して応募することも、担当者からおすすめの仕事を紹介してもらうことも可能です。
20代の未経験者を対象とした求人も豊富に掲載されています。
転職活動をしている人の間では抜群に知名度が高いので、どの転職サイトや転職エージェントを利用すればいいかわからない人は、ぜひ登録先の候補に入れてみてください。
ハタラクティブ
求人数
約3千件
対応地域
北海道・東京都・神奈川・埼玉・千葉・栃木・茨城・群馬・愛知・岐阜・静岡・三重・大阪・兵庫・京都・広島・福岡
料金
無料
公式サイト
https://hataractive.jp/
運営会社
レバレジーズ株式会社
学歴・経歴に自信がないフリーター・既卒・第二新卒の支援が得意
未経験OKの求人が全体の約8割
ハタラクティブは、20代専門の転職エージェントです。
20代の社員を欲しがる企業の求人が多く集まっています。
また「フリーターをしていた」「経歴に自信がない」などの事情を抱える20代の転職に強い点もハタラクティブの特徴です。
未経験で応募できる若手向けの求人が多いので、「転職したいけどスキルがない」と悩む20代には、かなりおすすめできます。
「自分の職歴で転職は難しい」と思っている20代も、ハタラクティブに相談してみるといいでしょう。
ビズリーチ
求人数
約10万件
対応地域
全国
料金
無料
公式サイト
https://www.bizreach.jp/
運営会社
株式会社ビズリーチ
ビズリーチはハイクラス向けの大手転職サイトです。
良い評判としては、年収1000万円以上の求人情報が豊富であること、厳選された企業の求人情報のみ掲載されていること、ヘッドハンターによるスカウトサービスがあることなどが挙げられます。
しかし登録審査が厳しく、高いスキルやマネジメント経験を求める求人が集まっているため、「転職したいけどスキルがない」と悩む20代には適さない可能性があります。
20代前半や未経験での転職を考えている方にはおすすめできませんが、経験豊富な20代後半で、キャリアアップのための転職を考えている方はおすすめです。
アイデムスマートエージェント
求人数
約1万件
対応地域
全国
料金
無料
公式サイト
https://smartagent.jp/
運営会社
株式会社アイデム
25万社以上とのネットワークがある
求人媒体を40年以上発行し続けてきたからこそ、長年のノウハウがある
アイデムスマートエージェントは、特に20代の若者向けの転職サポートが充実している転職エージェントです。
アイデムスマートエージェントの運営会社には、求人媒体を40年以上発行し続けてきた歴史があります。
長年のノウハウや、25万社以上とのネットワークが強みです。
専任のキャリアアドバイザーが転職活動をトータルサポートしてくれます。
「一人で転職活動をするのは不安」「履歴書の書き方や面接の受け答えなどについて教えてもらいたい」という20代におすすめな転職サービスです。
DYM就職
求人数
ー
対応地域
全国
料金
無料
公式サイト
https://talk.dshu.jp/
運営会社
株式会社DYM
就職経験がない人や、初めて就職活動をする人も歓迎
面接の日程調整や対策も実施してくれる
DYM就職は、20代向けの就職・転職エージェントです。
既卒・フリーター・ニートの就職・転職活動をサポートしています。
20代がDYM就職を利用するメリットは、20代向けの求人情報が豊富であること、未経験者歓迎の求人情報が多いことなどです。
「ずっとニートをしていた」「前の会社を辞めてからフリーターをしていて、正社員になれるか不安」といった、自分の職歴に不安がある20代にぴったりの転職サービスなので、当てはまる方は登録を検討してみてください。
type転職エージェント
求人数
約1万件
対応地域
東京・神奈川・千葉・埼玉
料金
無料
公式サイト
https://type.career-agent.jp/
運営会社
株式会社キャリアデザインセンター
type転職エージェントは、業界・職種問わず幅広い求人を取り扱っている転職エージェントです。
知名度が高く長年のノウハウを持つtypeブランドの転職サービスであり、特にITエンジニア、営業職、女性の求人に強いという特徴があります。
ITエンジニアや営業職は、20代が未経験で転職しやすい職種です。
これらの職種での転職を考えている20代は、特に注目すべき転職エージェントとなっています。
Liberty
求人数
ー
対応地域
福岡・東京
料金
無料
公式サイト
https://www.workport.co.jp/
運営会社
株式会社Liberty
対応エリアは福岡・東京
面談満足度が9.6/10点と高い(2023年1月時点、面談実施後のアンケート)
Liberty(リバティ)は、20代・30代専門の転職エージェントです。
福岡・東京の求人に特化しています。
特徴は、面談満足度が9.6/10点と高いことです。※2023年1月時点、面談実施後のアンケート
「親身に相談に乗ってくれた」「内定をもらえた」などの良い口コミが見られます。
求人数は大手転職エージェントより少なめですが、親身なキャリアコンサルタントに相談したい20代や、福岡・東京で働きたい20代にはおすすめです。
リクナビNEXT
求人数
約10万件
対応地域
全国
料金
無料
公式サイト
https://next.rikunabi.com/
運営会社
株式会社リクルート
10万件以上の豊富な求人を掲載(2023年12月時点)
多くの転職者が使っている、定番の転職サイト
リクナビNEXTは、株式会社リクルートが運営する、国内最大級の大手転職サイトです。
リクナビNEXTの良い評判としては、求人情報が多いこと、20代未経験者歓迎の求人を見つけやすいことなどが挙げられます。
また、企業からスカウトが届くサービスもあります。
男性・女性問わず、たくさんの求人を見たい20代におすすめです。
20代の転職におすすめのITスクール
ITエンジニアは、20代未経験で転職しやすい職種です。
転職前にITスクールでスキルを身につければ、まったくのITエンジニア未経験で転職活動をするより、スムーズに内定を獲得できる可能性があります。
また完全リモートで受講できるITスクールはたくさんあり、現在の仕事をしながら学びやすい点も魅力です。
ITスクールによっては卒業後の転職支援も行っています。
ITエンジニアへの転職におすすめなITスクールは、次の通りです。
スクール名 | 料金※ | 受講期間目安 | 授業形態 |
---|---|---|---|
インターネットアカデミー | 367,400- | 3か月~4か月 | オンライン・通学 |
SAMURAI ENGINEER | 198,000- | 1か月~6か月 | オンライン |
※料金はコースによって異なります。
インターネットアカデミー
求人数
‐
対応地域
上野、池袋、大宮、北千住、川崎、町田 (オンラインとカスタマイズ可能)
料金
無料
公式サイト
https://freelance.fosternet.jp/
運営会社
インターネット・アカデミー株式会社
「東京藝術大学」「気象庁」などで制作実績を持つWeb制作会社が母体
校舎受講とオンライン受講に対応しており、両方を組み合わせることも可能
インターネットアカデミーは、Webデザイン、Webマーケティング、プログラミングなどのITスキルを学ぶためのスクールです。
20年以上の運営実績とノウハウがあり、豊富なカリキュラムと充実した就職サポートを提供しています。
校舎受講とオンライン受講に対応しており、両方を組み合わせることも可能です。
給付金制度を利用して受講することができる点や、「東京藝術大学」「気象庁」などで制作実績を持つWeb制作会社が母体である点も人気の理由となっています。
SAMURAI ENGINEER
求人数
‐
対応地域
全国(オンラインのみ)
料金
無料
公式サイト
https://www.sejuku.net/
運営会社
株式会社SAMURAI
途中離脱率が2.1%と低く、挫折しにくい(2021年10月~2022年3月実績)
自分だけのオーダーメイドカリキュラムを組んでもらえる
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20代後半の転職は男性・女性で難しさが大きく変わるわけではない
男性でも女性でも、20代後半の転職の難易度に大きな違いはありません。
20代後半の転職事情を、男性・女性別に見ていきましょう。
20代後半の男性の転職事情
20代後半の男性は、まだ若い年齢なので、転職には有利です。
20代前半よりもビジネスマナーや仕事の技術・知識を持っているため、即戦力として採用されやすいと言えます。
しかしすでに何度も転職を繰り返していて、特定の職種や業界でのスキルが身についていない20代後半の男性は、転職先がなかなか決まらない場合もあります。
「またすぐに辞めてしまうのではないか」と思われないよう、将来の展望や熱意をしっかり伝える必要があります。
20代後半の女性の転職事情
20代後半の女性だからといって中途採用で不利になることは、基本的にありません。
20代後半の女性の難易度は、20代男性とほとんど同じだと考えていいでしょう。
しかしすでに結婚していて近いうちに出産する可能性がある、子供がいるという場合、「採用してもすぐ産休や育児休暇に入ってしまうのではないか」「子育てと仕事を両立できるのか」と不安に思われる可能性があります。
また独身の女性に対しても、将来的に結婚・出産した際に辞めてしまうのではないかという目が向けられる可能性は、否定できません。
対策としては、面接の際に長く働き続けたいとアピールする、子持ちの女性が活躍している企業を選ぶ、などがあります。
20代後半の転職がうまくいかなくてつらいときの対処法
しっかり対策をして採用選考に臨んだつもりでも、なかなか採用に至らず、苦戦してしまうことがあります。
転職活動がうまくいかなくてつらいときは、次の心得を意識しましょう。
転職がうまくいかなくてつらいときの対処法
- 縁がなかったと割り切って前向きに考える
- リフレッシュして自分を労わる
縁がなかったと割り切って前向きに考える
応募した企業との縁がなかったと割り切り、次の機会に向けて前向きに考えましょう。
選考で落ちたからといって、自分の価値を全否定する必要はありません。
1名しか採用枠がなく、たまたま他に経験豊富な応募者がいて落ちてしまうケースもあります。
あなた自身や、受け答えに問題があったとは限りません。自分の長所やこれまでの成功体験に目を向け、自信を保ちましょう。
リフレッシュして自分を労わる
焦りや疲れ、ストレスが溜まったと感じたら、趣味や軽い運動などでリフレッシュし、自分を労う時間を設けましょう。
時には1カ月ほど転職活動を休止し、気持ちをリセットすることも選択肢のひとつです。
家族や友人、信頼できる人に話を聞いてもらい、精神的な支えを得るのもいいでしょう。
20代後半の転職でよくある質問
20代後半の転職でよくある質問に回答します。
20代後半の転職でよくある質問
- 20代後半の転職で企業から求められることは?
- 20代後半が転職すべきか迷ったときの対処法は?
- 20代後半の転職は資格がないと難しい?
- 20代後半で大手企業への転職は難しい?
- 20代後半の女性の転職は厳しい?
Q.20代後半の転職で企業から求められることは?
20代後半の転職希望者に求められることは、以下の通りです。
20代後半に求められること
- 即戦力
- 高いポテンシャル
- 専門的なスキル
20代後半が転職活動を成功に導くためには、これらのポイントを意識し、面接や履歴書、職務経歴書でしっかりとアピールしていくことが求められます。
Q.20代後半が転職すべきか迷ったときの対処法は?
「今の職場に対する不満は転職しないと解決しないのか」を、今一度よく考えてみましょう。
転職は当たり前の時代です。
しかし転職するかどうかで、その後の人生は大きく変わってきます。
20代後半で転職を考えているとしたら、その転職を実行に移す前に、慎重に検討を重ねてください。
Q.20代後半の転職は資格がないと難しい?
資格がなくても、20代後半で転職できる企業はたくさんあります。
確かに一部の職種では、有資格者のニーズが高いです。
有資格者のニーズが高い職種では、資格を持っていると転職で有利になる可能性があります。
しかし資格を取得してから転職することにこだわりすぎると、いざ転職するときに自分の年齢が上がっていて、ポテンシャルの面で不利になる場合もあります。
働きながらでも資格の取得は目指せます。資格にとらわれすぎないようにしましょう。
Q.20代後半で大手企業への転職は難しい?
20代後半で大手企業への転職は可能です。
次の条件を満たしていれば、20代後半で大手企業に転職できる可能性は高まります。
- 経験職である
- 前職で実績を残している
反対に未経験の職種へ転職する場合は、厳しいです。
また経験職だとしても、面接で話せる実績を持っていない人は、難しいと言えます。
20代後半の転職が難しいと言われる理由はスキルを期待されるようになるから
20代後半の転職が難しいと言われる最大の理由は、20代前半での転職と違って、経験やスキルを期待されるようになるからです。
確かに20代後半の転職は、スキルがないと内定獲得が難しい企業・職種もあります。
しかし30代や40代と比較して、まだまだ未経験で選べる職種の幅は広いです。
「転職したいけどスキルがないから難しい」と諦める必要はありません。
若さや基本的な社会人としての能力、仕事に対する姿勢などを武器にして、上手く自分のポテンシャルや仕事への適性を伝えましょう。
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