年齢を重ねるほど厳しくなる転職市場。
アラフォーの転職ともなると、そもそも「転職できるのか」から考えて転職活動を行うことになります。
35歳以上の女性が転職できるとしたらどんな業界か。
アラフォー女性が転職活動を成功させるには、どんなことに注意して転職するべきなのか。
生活スタイルなどで考えることが違うアラフォー女性の転職について、今回は詳しくお話していこうと思います。
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い
アラフォー女性の転職事情
まずは、アラフォー女性を取り巻く転職情勢から調べてみましょう。
アラフォー女性は正社員とパート・派遣のどっちが多いの?
アラフォー女性の何割が転職してる?
働いているアラフォー女性は8割近い
アラフォー女性の8割近くが働いています。
総務省統計局の『労働力調査』によると、アラフォー世代女性の就業率は35~44歳で78.4%、45~54歳で79.8%です。
アラフォーになると、結婚して家庭を持っている女性も多いですが、専業主婦は少数派だとわかります。
正社員で働くアラフォー女性は約5割
正社員で働いているアラフォー女性と、非正規雇用で働いているアラフォー女性の割合は、だいたい半々です。
総務省統計局の『労働力調査』によると、働いている女性のうち、正規雇用・非正規雇用の割合は次の通りです。
年齢 | 正規雇用 | 非正規雇用 |
---|---|---|
35~44歳 | 51.6% | 48.4% |
45~54歳 | 45.1% | 54.9% |
参考:総務省統計局『労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均 』表6-2 雇用形態、年齢階級別役員を除く雇用者の推移
つまり、アラフォー世代女性は8割近くの人が働いているものの、そのうち約半数が非正規雇用だとわかります。
家事や子育てと仕事を両立させるために、柔軟な働き方ができる非正規雇用を選んでいる方も多いのでしょう。
アラフォー女性の転職者比率は約5%
アラフォー世代の何割が転職をおこなっているのでしょうか。
総務省統計局の『労働力調査』によると、2022年時点での女性の年齢別転職者比率(就業者に占める転職者の割合)は、35~44歳で5.8%、45~54歳で4.6%でした。
年齢 | 転職者比率 |
---|---|
15~24歳 | 10.6% |
25~34歳 | 7.7% |
35~44歳 | 5.8% |
45~54歳 | 4.6% |
男女ともに、20代、30代、40代、50代と年齢が上がるにつれて、転職者比率は下がっています。
女性の場合、15~24歳の転職者比率は10.6%、25~34歳の女性の転職者比率は7.7%と、アラフォー世代より高いです。
若いうちに転職をする女性が多く、アラフォーになってから転職する女性は少ないとわかります。
家庭を持っているアラフォー女性が多いですから、現実的なことを考えた結果転職しない、という決断に至ったともみえます。
とはいえ、女性だから転職活動に消極的、というわけではありません。
35~44歳の男性の転職者比率は3.0%、45~54歳では2.2%なので、むしろアラフォー男性よりもアラフォー女性のほうが転職に積極的です。
アラフォー女性の転職は難しいと言われる理由
アラフォーだからといって、女性が転職をあきらめる必要はまったくありません。
アラフォーならではの経験の豊富さが、転職市場で高く評価されることもあります。
でも、アラフォー女性の転職は難しいって聞いたことがあるけど…
とはいえ確かに、アラフォー女性の転職は、若いころより難しいと言われることが多いです。
転職そのものはアラフォーでも充分に可能ですが、以下の理由から転職活動が長期化してしまう場合や、未経験だと厳しい場合があります。
「アラフォー女性の転職は難しい」と言われる理由
- 年齢の問題
- 育児の問題
年齢の問題
アラフォー女性の転職において、やはり考えなくてはいけないのが「年齢」です。
アラフォーだろうとなんだろうと、やはり年齢を重ねたほうが転職で不利になります。
会社が中途採用を行う際考えるのはやはり、「少しでも長く働いてほしい」ということ。
20代、30代ならまだまだ長く働けますが、アラフォーとなると、約20年後には定年退職です。
また独身のアラフォー女性に対して、「近いうちに結婚して会社を辞めたり、出産・育児で休職したりするのでは」とマイナスイメージを持つ採用担当者もいます。
アラフォー女性は、若者よりハンデを背負って転職活動をすることになると覚悟すべきです。
35歳以上は、それなりに条件をしぼった転職活動を行うことになるでしょう。
そもそも、アラフォーで申し込める求人が少ないということで、スタート地点から転職活動で躓いてしまうかもしれません。
育児の問題
アラフォー女性の多くが、「生活」を抱えています。
結婚しており、子供がいて、育児に追われている人。
それゆえ、「勤務可能時間」に制限が出てしまう。
または、子供の急病などの対応で、予期せず早退や欠勤がある、など。
会社側としては、できれば安定した勤務をしてほしいわけですから、この時点でアラフォー女性の転職は不利です。
アラフォー女性の転職の鍵を握るポイント
ここまで「アラフォー女性転職」が多少厳しい条件で行うことになるとお伝えしてきました。
しかし今回知りたいのは、「アラフォー女性が転職活動を成功させるには」という内容です。
ここからは前向きに、「どうすればアラフォー女性が転職活動を成功させられるのか」という内容にシフトしていきたいと思います。
厳しい条件での転職にはなりますが、しっかりと前持った準備を行えば、かならずや希望通りの条件で転職できるはずなのです。
スキルがあるか
やはり、転職においてスキルの有無は重要です。
もはや、スキルの有無は転職活動において一番求められる条件、と言っても過言ではないほどです。
なんのスキルも経験もない転職活動では、必然的に「未経験の転職」となります。
35歳以上で、未経験の転職を行うとなるとかなり難しいです。
そこには年齢の問題など、多くの要素が絡んできます。
資格はあるか
資格を持っているかどうか、転職でかなり重要です。
初対面の人と会って、「この人がスキルや知識を持っているか」判断する材料というのは、学歴とせいぜいこの保有資格くらいしかないのです。
アラフォー転職という厳しいところで戦おうと思っているなら、少しでも多く資格を持っておくことが大切です。
面接で語れるスキルが多いほど、履歴書や職務経歴書に書ける内容が多いほど、35歳以上でも中途採用される可能性は高くなっていきます。
逆に経験もない、資格もない、ただ歳は35歳以上、という女性は企業目線で見て「採用したい」とは思わないですよね。
どれくらいの時間働くことができるか
勤務可能時間をどれくらい捻出できるか。
時間の分野も大切です。
転職して正社員として働きたいなら、「フルタイム勤務」が基本になります。
自分が働ける時間を選んで働きたいなら、それこそパート勤務や派遣社員勤務でも問題ないはず。
正社員として働きたいなら最低限、「フルタイム勤務できる」姿勢を求められます。
独身のアラフォー女性におすすめの転職先
ここからは、アラフォー女性が転職を考えるべき職種についてご紹介していきます。
まずは、独身で配偶者もいないアラフォー女性が転職するべき職種から。
独身で家庭を持たないなら、制限を受けない転職をすることができるようになります。
医療事務
事務の経験、資格やスキルを持っているなら医療事務もおすすめです。
病院や診療所の受付で、患者さんと話しながら看護師や医師との橋渡しを行う仕事です。
病院がある地域なら、どこでも求人が出ているのもメリットの一つ。
診療費や薬剤の料金計算、診療内容点数の計算とそれにまつわる知識も求められるなど、勤める職場によっては資格やスキルが求められる場合も。
医療事務で働くつもりの女性なら、医療事務管理士技能認定試験などの専門資格を取っておくとさらに有利です。
ただし医療事務の基本給は、20万円以下~25万円前後であることが多いです。長く働き続けていても、昇給に限界がある点に注意してください。
保険営業
顧客に保険を絡めたライフプランを提案するのが、保険営業の仕事。
他の営業職と比べても、比較的女性が多く、女性が働きやすい職種です。
営業職は未経験でも比較的転職しやすいです。
保険募集人の資格を持っていれば、仕事ペースをさらに柔軟に調整できます。
たとえ家庭ができても、ある程度働き方に自由が効く仕事でもあります。
ファイナンシャルプランナー
アラフォー女性の転職には、ファイナンシャルプランナーもおすすめです。
保険や税金の専門家であるファイナンシャルプランナーは、女性も多く働いています。
ファイナンシャルプランナー資格を持っていれば、たとえ女性でも働きやすく、さらにファイナンシャルプランナーの実務経験があれば他分野への転職も可能になります。
介護職
介護職は医療事務と同じく、地方でも首都圏でも、住んでいるエリアに関係なく仕事を探しやすいです。
少子高齢化によって需要が高まっています。
また、単に求人が多いというだけではなく、資格を取れば年収を上げていける点も魅力です。
配偶者がいるアラフォー女性におすすめの転職先
配偶者がおり、これから子供ができる、またはすでに子供がいるアラフォー女性の転職先も考えておきましょう。
接客・販売
接客・販売系はアラフォー女性の典型的な仕事先でしょう。
求められるスキルが少なく、時間を選んで働くことができるため仕事に困りません。
日常の中に仕事を取り入れやすいのが、この接客・販売の仕事です。
しかしこの先AIが発展することなどを考えると、長い目でみてニーズの強い仕事ではないかな、という気もしています。
一般事務
アラフォー女性であっても即戦力として採用されやすいのが、一般事務です。
デスクワークで残業も少ないので、たとえ家庭を持っている女性でも働きやすいのがメリットです。
一般事務なら、派遣社員や正社員など、あらゆる働き方で働くことができます。
自分の希望する働き方で働ける一般事務で働くアラフォー女性は多いです。
在宅勤務のアラフォー女性におすすめの転職先
在宅で働きやすい40代アラフォー女性におすすめの職種は、次の通りです。
ITエンジニア
ITエンジニアは、知識がモノをいう専門職ですが、現在IT業界が人手不足であることもあり、転職は可能です。
ITエンジニアやWEBデザイナー等、IT関連で働く職種なら需要が高いです。
人手不足であることもあり、たとえITの専門知識がなくとも、経験が乏しくとも、実績がなくとも、採用可能性がある求人を見つけることはそこまで難しくないはず。
翻訳
語学スキルがある、ということ前提にはなりますが「翻訳」も意外と働きやすい仕事です。
翻訳の求人の多くが「未経験可」であること、ネット上で案件を探せるなどのメリットがあります。
翻訳対象は医学書から貿易関係書類まで、様々です。
アラフォー女性が転職活動を成功させるには
もう少し具体的に、アラフォー女性の転職活動が成功しやすくなる秘訣について調べていきましょう。
「どうすれば転職活動を成功させられるのか?」
それを考えておかないと、成功するものも成功しません。
アラフォー女性の転職成功のコツ
- 自分で転職の型を決めすぎない
- 女性の仕事のイメージにとらわれすぎない
- 徹底的に自己分析する
- 前もって転職活動の準備をする
自分で転職の型を決めすぎない
確かにアラフォー女性の転職は、第二新卒、アラサーの転職活動と比べるとかなり厳しくなります。
しかしだからといって「自分の転職活動は難しい」「できる仕事は少ない」という思い込みで、行動を狭めるべきではありません。
自分の転職活動をどのように進めるか。
どの職種に転職するべきか。
どこに転職できるのか。
実際に考えて答えを出すのはあなた自身なのです。
女性の仕事のイメージにとらわれすぎない
オフィスワークがしたい女性に人気の職種といえば、事務です。
また保育士、介護関係、販売職なども、女性が多い仕事というイメージがあります。
しかし「女性の仕事」のイメージにとらわれて仕事選びをする必要はありません。
従来は男性の仕事というイメージが強かった職種でも、人手不足の問題を解消するために、女性の雇用を積極的に進めているケースがあります。
たとえばトライバー職は男性が多いですが、近年では女性の従業員を増やそうと取り組んでいます。
女性にとって体力的にきつい面があるものの、アラフォーでも未経験から始めやすく、給料も事務職より上げやすいです。
幅広い職種・業界に目を向けて、自分の希望が叶えられるお仕事や、適性がありそうなお仕事を見つけましょう。
徹底的に自己分析する
何歳の転職でも同じことですが、「自己分析」は必須です。
自分は今まで何をやってきたのか。
どんな仕事で、なんのスキルを身に着けてきたのか。
そうした過去の経験の一つ一つが、未来の転職に結びつくのです。
よく転職活動で最初に「スキルの棚卸しをしろ」と言いますが、スキルの棚卸しとはつまりこの自己分析に他なりません。
自己分析して、自分の過去と未来を結びつけて転職活動の道筋を考えること。
この一連の作業が、アラフォー女性には求められる仕事です。
前もって転職活動の準備をする
前もって転職活動の準備をすることが大切です。
厳しい戦いになるとわかっているなら、前もって戦いに備えるのは当然のこと。
絶対に行う「書類提出」の準備や、申込先企業の研究など、やることは多いです。
その後の展開がどれだけ自分にとって動きやすい、都合の良いものになるかは、この時行う準備次第と言っても過言ではありません。
見やすく、無駄のない履歴書、職務経歴書を作って、採用担当の心象を良くしましょう。
アラフォー女性の転職は次が最後のチャンスと思って
ただでさえ厳しいアラフォー女性の転職。
年齢や、家族など生活があることもスムーズな転職の足を引っ張ります。
つまり、35歳以上の年齢では転職できても残りの回数はあと一回だと思うべきです。
次が自分にとって最後の転職になる覚悟を持って、転職活動に臨みましょう。
やりたいことを仕事にする
年齢的にも、ある程度自分の自由に転職できるのは今回が最後だとお伝えしました。
今の自分の仕事で不満があるならなおのこと、転職したら次は「やりたい仕事をやる」ことを考えましょう。
「自由な転職」というのは得てして難しいものです。
過去のスキルや経験に自信がないならなおさらです。
しかし、ここで後悔する転職をしてしまったら、いよいよあなたには後がないのです。
アラフォー女性におすすめの転職サイト・転職エージェント
最後に、アラフォー女性におすすめの転職サイト・転職エージェントをご紹介します。
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アラフォー女性の転職 まとめ
今回は、転職を考えているアラフォー女性のために、「どうすれば転職活動が成功するか」「そもそも転職は可能か」「転職するならどこがおすすめか」などのお話をしました。
アラフォー女性ともなると、転職活動は俄然厳しくなります。
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