転職活動で必ずと言っていいほど確認されるのは、「なぜ転職を希望しているのか?」ということ。
つまり転職理由です。
配送ドライバー、トラック運転手などの運送業から転職を希望している場合も、例外ではありません。
合理的な転職理由を説明できないと、「ささいな理由で今の仕事を辞めようとしているのではないか」「ストレス耐性がなく、うちの会社でもすぐに辞めてしまうのではないか」と疑われてしまいます。
志望動機に説得力を持たせるためにも、客観的に見て納得できるような転職理由を考えておきましょう。
とはいえ、「運送業の転職理由ってどう説明すればいいの?」と悩んでしまいますよね。
今回は、運送業の転職理由に説得力を持たせるコツについて、例文つきでご紹介します。
履歴書や面接で転職理由をどう説明すればいいかわからない方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!
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運送業の転職理由に説得力を持たせるコツ
運送会社に勤務している方が、別の運送会社や異業種の会社に転職理由を伝える際は、次のポイントを意識しましょう。
- 運送業の転職理由を伝えるポイントウソの転職理由を言わない
- ネガティブな転職理由は前向き・合理的に言い換える
- 言わないことを決めておく
- 「人間関係に問題があった」は言わないほうがいい
- 具体的に状況と行動を説明する
ウソの転職理由を言わない
運送業での転職理由を伝える際のポイントとして、「ウソをつかない」ことが大切です。
一人で仕事を進めることも多いため、誠実さが求められる運送業では、特に信頼性が重要となります。
運送業での転職理由を伝える際は、事実をもとにした誠実な回答が大切です。
転職を希望している以上、現職・前職に不満や不安があったことは、採用担当者も理解しています。
採用担当者にウソが発覚した場合、信頼関係が損なわれ、運送業の仕事に対する評価が下がることもあるので、注意しましょう。
ネガティブな転職理由は前向き・合理的に言い換える
運送業は「体力的にキツいから」「勤務時間が長いから」といったネガティブな理由で、別の会社に移りたいと考える人も多いです。
このようなネガティブな転職理由は、一切伝えてはいけない、と考える人もいるでしょう。
しかし、そうではありません。
単に不満や愚痴を述べるのはNGですが、ネガティブな転職理由は、合理的な言い方や前向きな表現で伝えればOKです。
例文
例えばただ単に「給与が低かったので給与が高そうな御社を志望した」というと、短絡的に聞こえる可能性があります。
しかし、「前職では昇給がなかった。このまま30年以上働き続けることを考えると、将来を見据えて転職したいと思った」「前職の給料では家族の生活を支えるのがギリギリだった。これから子供の学費がかかってくることを考えると不安を感じ、転職したいと思った」などと表現すれば、合理的に感じられるでしょう。
また「前職では昇給がなく、給与が低かった」という志望理由を、「過去の職場ではスキルアップの機会が限られていた」と言い換えて、さらに「スキルアップの機会が豊富な御社で、ドライバーとして成長していきたい」という前向きな考えとセットで伝えるのもいいでしょう。
自分の意欲や目標をアピールすることができますよね。
面接官は、あなたの態度や意欲を評価するため、前向きな言葉を使って自分の転職理由を伝えることが重要です。
言わないことを決めておく
転職理由は、新しい企業に採用されれば解消される点に絞り込んで伝えることが望ましいです。
言わないほうがいい内容
- 新しい会社での業務や職場環境で、同じ状況が再発する可能性があるような理由
- 抽象的で詳細が不明瞭な不満
面接官は、あなたが新しい企業に入社した後、すぐに退職してしまわないかどうか見極めようとしています。
同じような問題が繰り返されるかもしれない転職理由を挙げると、それはあなたにとってマイナスポイントとなるでしょう。
「人間関係に問題があった」は言わないほうがいい
「人間関係に問題があった」という転職理由だけは、伝えない方が良いでしょう。
なぜなら人間関係は、どんな仕事でも多かれ少なかれ発生するものだから。
「給料が低い」「長時間拘束があった」といった内容は、転職先の待遇によって解消することもありますが、良い人間関係が転職先で築けるかどうかは、本人も面接官も分かりませんよね。
これを転職理由として伝えてしまうと、職場でのコミュニケーション能力に欠けているのではないか、適応力が低いのではないかといったネガティブな印象を与えかねません。
例えば、「上司や同僚との関係が良くなかった」という理由は、どの企業でも起こり得る状況です。
それを理由にした場合、面接官から「私たちの会社でも人間関係に問題が生じたら、すぐに辞めてしまうのでは?」と疑問を持たれるリスクが高まります。
もちろん、重大な問題、例えばセクハラやパワハラなど、誰もが理解しやすい事例もあります。
しかしそのような場合を除いて、人間関係の問題を転職理由として挙げるのは、避けた方が無難です。
人間関係がうまくいかなかった経緯を詳しく聞かれることもあるため、面接での流れが不利になる可能性も考えられます。
具体的に状況と行動を説明する
転職理由について話す際は、具体的な事実と、自らの行動についても述べることが重要です。
具体的に説明する
たとえば、「休みが少なかった」という転職理由を伝えたい場合について考えてみます。
これだけでは漠然としていて、「本当は充分に休みがあったのに、この人は高望みをしていたのでは?」と思われかねません。
この場合、「6か月間で休日が●日しかなかった」と、具体的な数字を用いると効果的です。
これにより、面接官が客観的に判断しやすくなります。
改善しようとした行動を伝える
さらに、自らがその状況を改善しようとした行動を伝えることも大切です。
例えば、「連続勤務が常態化していたので、シフトの改善を提案したが、受け入れられなかった」というエピソードを話すと、問題解決能力や自己主張があることが伝わります。
改善アクションが成功しなかったとしても、自分が積極的に行動を起こしたことを示すことで、他人任せでないことをアピールできますよ。
運送業の転職理由の伝え方【例文】
運送業の転職理由の例文を見ていきましょう。
①長時間労働が転職理由の例文
例文①現在勤務している運送会社では、1日あたりの配送件数が非常に多く、結果として長時間労働が常態化しています。このため、効率的なルートの検討や、時間を節約するための工夫を常に心掛けてきました。また、上司にも配送件数の調整を提案し、一緒に改善策を検討してきました。しかし、結果として働き方が変わらないため、家族との時間を増やしたい想いから、転職を決意した次第です。
この例文では、現職でどんな問題があり、その解決のためにどう行動したのか、具体的に説明できています。
単に「長時間労働が大変だから」と言うのではなく、「家族との時間を増やしたい」と説明している点も好印象です。
②古い車両への不満が転職理由の例文
例文②現在所属している運送会社では、非常に古い車両が主力となっており、故障が頻繁に発生しています。このため、配送が遅れることがあったり、トラブルが生じやすい状況にあります。私は車両のメンテナンスについて自身で知識をつけ、故障を最小限に抑えるためのメンテナンスを行ってきました。また、会社に新しい車両の導入を提案したり、他の運送業者との車両交換の可能性を模索してきました。しかし、これらの改善策がなかなか実現しない現状から、転職を決めました。
車両の故障が頻繁に発生している環境で働くというのは、誰でも不安に思うでしょう。
客観的に見て、納得できる転職理由です。
こちらの例文でも、具体的にどんな行動をしたのか、しっかり説明できています。
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志望動機と転職理由の違い
志望動機と転職理由は、混同されることがあります。
しかし、志望動機と転職理由は異なるものです。
ここを勘違いしてしまうと、面接官は「志望動機を聞いているのに、転職理由だけを回答された…」「転職理由を聞いているのに、何を言っているのかよく分からない…」と戸惑ってしまいます。
以下のように区別されると覚えておきましょう。
転職理由
転職理由は、「なぜ今の職場を離れたいのか・あるいは離れたのか」という疑問に対する答えです。
例えば「昇給しないから」や「職場環境が合わないから」など。
あなたが前の職場を離れる理由を示すものです。
ただ実際は、もっとポジティブに伝わるよう、言い方を工夫する必要があります。
志望動機
一方、志望動機は、「なぜこの会社に入りたいのか」という疑問に対する答えです。
これは、例えば「新しい技術を学びたい」や「自分のスキルを活かして貢献したい」といった、あなたが目指す企業に対する希望や意欲を示すものです。
つまり、転職理由は「なぜ前の職場を離れたいのか」という疑問に対する答えであり、志望動機は「なぜ新しい職場に入りたいのか」という疑問に対する答えです。
転職理由→志望動機の順で考える
転職理由と志望動機は、セットで考えることが大切です。
「自分は前職でこのような希望を持っていて(転職理由)、御社ならこの希望を実現できると思った(志望動機)」という自然なストーリーを組み立てておきましょう。
この順番でストーリーを組み立てておくと、転職先はあなたの意見を受け止めやすくなります。
志望動機を書く際も、結論→転職理由→志望動機の順番で伝えると効果的です。
関連性がない転職理由と志望動機は伝わりにくい
転職理由と志望動機が乖離していると、一貫性のない回答になってしまい、「軸のない人」と思われやすいので注意してください。
具体的な例を挙げて説明します。
悪い例 前職の転職理由が「仕事内容がマンネリ化してきたため」としているのに対し、志望動機が「企業の社会的貢献に共感しているため」とする場合。
このような回答だと、応募者が何を重視しているのかが不明確になります。
運送業に強いおすすめ転職サイト3選
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運送業の転職理由まとめ
運送業の転職理由に説得力を持たせるためには、以下のコツをおさえましょう。
POINT
- ウソの転職理由を言わない
- ネガティブな転職理由は前向き・合理的に言い換える
- 言わないことを決めておく
- 「人間関係に問題があった」は言わないほうがいい
- 具体的に状況と行動を説明する
転職理由が現職・前職の愚痴になってしまわないよう、注意すべきですが、ウソの転職理由を言った方がいいという意味ではありません。
ネガティブな転職理由は、事実に基づいて説明し、客観的に見て妥当だと思われるようにしましょう。