「運送ドライバーは年収が高い」という噂をきいたことがある人も多いことでしょう。
日本の物流のかなめとして活躍する運送ドライバーですが、実際の年収はどれほどなのか気になりますよね。
特にこれから運送ドライバーになろうと考えている人にとって、年収はぜひ押さえておきたいポイントです。
この記事では運送ドライバーの年収や向いている人の特徴、さらに年収アップの秘訣など役立つ情報をさまざま解説していきます。
記事のなかでは運送ドライバーの年収アップが期待できる転職サイト・転職エージェントもあわせて紹介します。
ぜひ最後まで目を通してください!
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運送ドライバーの平均年収は?
厚生労働省が運営している職業情報提供サイト「jobtag」によると、運送ドライバーの平均年収は約463万円です。
国税庁がおこなった令和元年分の「民間給与実態統計調査」では、全産業の平均年収が約436万円という結果なので、平均よりも高年収といえます。
とはいえ、これはあらゆる運送ドライバーを総合した平均年収です。
運送ドライバーの年収は車種や配送する荷物などによっても変わります。
次はもう少し踏み込んで、運転する車種別の平均年収を国土交通省がまとめた調査をもとに見ていきましょう。
中小型トラックの運送ドライバーの年収
国土交通省がまとめた調査によると、平成28年の中小型トラックドライバーの平均年収は約399万円でした。
中小型トラックでは積載量が少なかったり運送できる貨物が限定されたりといった理由から、平均年収は低めのケースが多いです。
大型トラックの運送ドライバーの年収
つづいては大型トラックの場合を見てみましょう。
上でもふれた調査によると、大型トラック運送ドライバーの平均年収は約447万円となっています。
中小型トラックの場合と比べると48万円もの差がありますね。
大型トラック運送ドライバーの平均年収が高い背景にはさまざまな要因があります。
大型自動車免許の取得が必須だったり、長距離運送で車中泊が当たり前だったりといった点も影響しています。
男女別の運送ドライバーの年収
つぎに男女別の運送ドライバーの平均年収をみてみましょう。
さまざまな求人情報や資料からみると、男性運送ドライバーの平均年収は400万円~460万円、女性運送ドライバーの平均年収は360万円~380万円程度であるケースが多いです。
男性が多いイメージの運送ドライバーですが、女性も多く活躍しています。
しかし、結婚や妊娠・出産などを機に運送ドライバーを退職する女性が多いことから、男性と比べると年収が低いケースが多いです。
もちろん、ベテランの女性運送ドライバーのなかには男性と同等、あるいはそれ以上の年収を得ている人もいます。
運送ドライバーの年収アップが期待できる人5選
次に、運送ドライバーの年収アップが期待できる人を見ていきましょう。
これから運送ドライバーに挑戦する人は、自分に当てはまっているものがあるかしっかりチェックしてください。
この記事では、運送ドライバーの年収アップが期待できる人を以下の5項目に厳選しました。
運送ドライバーの年収アップが期待できる人5選
- 運転が好きな人
- 安全意識が高い人
- 体力がある人
- 同じ作業を繰り返せる人
- 物を大切に扱える人
上から見ていきましょう!
①運転が好きな人
なんといっても運転が好きな人でないと、運送ドライバーはつとまりません。
「ドライバー」という名前の通り、運送ドライバーの主なお仕事は車の運転であり、勤務時間の大半をトラックの運転に費やします。
したがって、運転が好きなことは運送ドライバーの年収を上げる上でのもっとも基本的な条件の1つといえるのです。
運転が好きであれば、勤務時間の大半を楽しく過ごせるのでやる気やモチベーションもあがり、結果的に年収アップにもつながりやすいです。
逆に運転に苦手意識のある人や長時間の運転が苦痛な人は、お仕事のほとんどをイヤイヤこなすことになります。
そうした場合年収アップはもちろん、運送ドライバーとしての長期的な活躍も難しいですよね。
仕事を楽しくこなせれば、年収アップも十分期待できますよ。
②安全意識が高い人
上では、運転を楽しめる人が運送ドライバーの年収アップに向いていると解説しました。
しかし、単に運転が好きなだけではいけません。
トラックを運転するお仕事である以上、高い安全意識は不可欠です。
運転を楽しめるといっても、危険運転や暴走に近い運転を楽しむようでは車を運転する者として失格です。
言い換えれば、「安全運転を楽しめる人」が運送ドライバーの年収アップにもっとも向いている人と言えます。
運送ドライバーは常に安全第一でお仕事をしないと、最悪の場合死亡事故にもつながるお仕事なのです。
運転に慣れてくると安全確認や一時停止がおろそかになる人も少なくありませんが、運送ドライバーの年収をあげるためにはどんなにベテランになっても安全運転を第一に考えなければいけません。
安全運転に配慮できる人であれば会社からの信頼も得られるので、結果的に年収アップにつながるのです。
③体力がある人
近距離ドライバーよりも長距離ドライバーの方が高年収のケースが多いですが、長距離の運転は体力勝負の面もあります。
長距離の運送では、車中泊を余儀なくされるケースも日常茶飯事です。
限られたスペースのなかでは家で休むのと違い、疲労が抜けきらない人も少なくありません。
そんな状態でも貨物を安全かつ迅速に運送するには、相当の体力が必要なのです。
また、荷物の積み下ろしにも体力が要求されます。
大事な荷物を丁寧に積み下ろすのは、思った以上にスタミナを消費します。
単に荷物を積み込むだけでなく、中の品物が傷ついたり破損したりしないよう慎重に取り扱わなければいけません。
当然重い荷物の積み下ろしも日常的に発生します。
そうした場合にはより体力の消耗が激しいです。
以上のことから、長距離の運転や荷物の積み下ろしが難なくこなせる体力があれば、年収アップが期待できると言えます。
④同じ作業を繰り返せる人
運送ドライバーのお仕事は、日々同じ作業の繰り返しです。
出社して配送先や荷物を確認し、荷物を積み終わったら配送先に向かって、到着後には荷物を降ろすといった作業を毎日繰り返します。
このように何年も同じ作業を繰り返せる人であれば、年収をあげるのも夢ではありません。
逆に日々新しい仕事に挑戦したり、毎日新しい刺激を求める人は運送ドライバーに向いているとはいいがたいです。
同じ作業に飽きてくると、注意力が落ちたり荷物を丁寧に扱わなかったりする恐れがあります。
そうした人が会社から信頼を得るのは難しいですよね。
このように、日々同じお仕事を淡々とこなすのが好きな人は運送ドライバーのお仕事とも相性が良く、年収アップが期待できます。
⑤物を大切に扱える人
運送ドライバーは、会社から預かった荷物を安全に運ぶ義務があります。
したがって安全運転への意識はもちろん、荷物の丁寧・大切な取り扱いも運送ドライバーの年収アップに欠かせない要素といえます。
積み込みや運送途中で荷物が傷ついたり壊れてしまうと、会社からはもちろん運送先からの信頼もガタ落ちです。
荷物を乱暴に扱うと、年収アップどころか解雇される恐れすらあります。
運送ドライバーはお客様や会社から大事な荷物を預かる身として、責任感をもって荷物を取り扱わなければいけません。
普段から物を投げる癖がある人や足でものを動かす癖がある人などは、うっかり荷物の取り扱いの場面でもそうした悪い癖が出る恐れがあります。
日ごろから物を大切に扱っている人であれば、運送ドライバーの仕事場面でもそうした習慣が良い結果を生みやすいです。
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運送ドライバーの年収アップが期待できる資格3選
上では、運送ドライバーの年収アップが期待できる人を解説しました。
つづいては年収アップの追い風になる資格を見ていきましょう。
運送ドライバーは、運送距離や運ぶ荷物によっても年収がかわります。
その点を踏まえて、この記事では運送ドライバーの年収アップが期待できる資格を以下の3つに絞りました。
運送ドライバーの年収アップが期待できる資格3選
- 大型自動車運転免許
- 運行管理者
- 危険物取扱者
さまざまなお仕事において、資格の取得は年収アップに有利な選択です。
運送ドライバーも例外ではありません。
気になる資格には積極的にチャレンジすることが、運送ドライバーの年収を上げる秘訣の1つです。
しっかりチェックしてください!
①大型自動車運転免許
大型自動運転免許は、法律で定められた一定以上の規模の大型車両を運転できる免許です。
大型トラックやタンクローリー、ダンプカーやバスなどさまざまな車両を運転できるので、運送ドライバーとして活躍の幅が広がり年収アップが期待できます。
大型車両は次のように定義されています。
大型車両の定義
- 車両総重量11t以上
- 最大積載量6.5t以上
- 乗車定員30人以上
大型自動車運転免許は「第一種」と「第二種」の2種類があり、運送ドライバーが年収アップを狙う上では第一種の取得がおすすめです。
第二種は主に観光バスや路線バスなど乗客を乗せた運行に必要な免許なので、運送ドライバーの年収アップに直接の影響は少ないと言えます。
大型自動車免許の受験資格は以下の通りです。
大型自動車運転免許の受験資格
- 普通自動車・準中型・中型・大型特殊のいずれかの免許を取得しており、3年以上の通算運転歴があること
- 視力が両眼で0.8以上、片眼で0.5以上あること
- 定められた聴力検査、深視力検査、色彩識別にクリアすること
自身のある人はチャレンジしてみましょう。
②運行管理者
「運行管理者」とは、運送会社が所有する車両数に応じて所定の人数の設置が義務づけられている資格です。
ドライバーが安全にお仕事ができるよう、休憩所の管理や運転計画の管理、運転前後の点呼などさまざまな業務をおこないます。
各運送会社が必ず設置しなければいけないため、資格手当が付与されるケースも多いことから年収アップが期待できる資格と言えます。
1つの営業所に複数の運行管理者がいる場合、会社はさらにそのなかから運行管理者のリーダー「統括運行管理者」を選任しなければいけません。
統括運行管理者になれれば、年収アップの確率もグンとあがりますよ!
③危険物取扱者
一口に運送ドライバーといっても、運送する荷物は多種多様です。
なかにはガソリンや高圧ガス、灯油などの危険物を運送するドライバーも多くいます。
そんな時に必要なのが、危険物取扱者の資格です。
甲種・乙種・丙種の3種類がありますが、もっともポピュラーなものとして知られるのが乙種4類、いわゆる「乙4」です。
運送する荷物の幅を広げたい場合、乙4を手始めにさまざまな危険物取扱者試験に挑戦しましょう。
専門性の高いものであるほど、運送ドライバーの年収アップが期待できますよ!
運送ドライバーの仕事内容
では次に運送ドライバーの主なお仕事内容について見ていきましょう。
これから運送ドライバーになろうと考えている人は、ぜひ目を通してください。
運送ドライバーは、様々な大きさのトラックや特殊車両を運転して荷物を運ぶお仕事です。
扱う荷物は多岐にわたり、個人間でやり取りする荷物はもちろんガソリン・灯油などの危険物、生野菜や冷凍海産物といった食品も扱います。
まずは事業所での荷物の積み込みから始まり、主要業務である運送運転に移ります。
運送先に到着したら荷下ろしを済ませれば主なお仕事は完了です。
運送距離によっては運送先の土地で宿泊したり、車中泊をしたりする場合も多くあります。
「体力が要求される」「安全運転のために緊張の糸を常に張っていなければならない」などラクなお仕事ではありませんが、社会になくてはならないお仕事の1つなので得られるやりがいも大きいです。
運送ドライバーの年収アップが狙える転職サイト・転職エージェント
運送ドライバーの年収アップを狙うには、転職も一つの選択です。
よりよい待遇の職場がみつかれば、思い切って転職も考えましょう。
ここでは運送ドライバーの求人に強い転職サイト・転職エージェントを3社厳選して紹介します。
運送ドライバーの年収アップが狙える転職サイト・転職エージェント
- GATEN職
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- リクナビNEXT
転職を決意した人は、ぜひ活用してください!
GATEN職
- GATEN職の特徴「ガテン系」のお仕事全般の求人を掲載している
- 正社員からアルバイトまで様々な雇用形態の求人を見つけられる
- 希望条件を詳細まで絞って検索できる
- 動画から求人を探すことができる
まずおすすめするのが「GATEN職」です。
俗に言う「ガテン系」の求人を専門にする転職サイトで、ドライバーの求人も多く掲載しています。
企業から直接オファーがもらえるスカウトサービスにも対応しているため、効率的な転職活動が可能です。
また、正社員以外にもアルバイトや契約社員の求人も掲載しているので自分に合った求人探しができます。
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求人数 | 約260,000件 |
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対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
続いて紹介するのが「doda」です。
さまざまな業種・職種を網羅する総合型転職エージェントとして高い知名度を誇っています。
求人数が多いのが特徴で、さまざまな求人広告を見比べて職場を探したい人にピッタリです。
エージェントのサポート体制も手厚いので、初めて転職・就職する人も安心して利用できますよ。
リクナビNEXT
リクナビNEXTの特徴
- 求人数が多い
- 若年層向けの求人に強い
- スカウトサービスがある
「リクナビNEXT」は、求職者向け支援サービス大手の1つ「株式会社リクルート」が運営する転職サイトです。
さまざまなお仕事の求人を取り扱っており、運送ドライバーの求人数も充実しています。
自分自身での求人検索はもちろんスカウトサービスも完備されているので、効率を重視した転職活動をしたい人にも向いています。
登録手続きもシンプルなので、まずは気軽に登録しましょう。
運送ドライバーに関するQ&A3選
最後に、運送ドライバーに関するQ&Aについて見ていきましょう。
運送ドライバーの理解を深めるための参考にしてください。
運送ドライバーに関するQ&A3選
- 運送ドライバーは激務?
- 運送ドライバーは40代でもなれる?
- 運送ドライバーの需要は?
それぞれ回答していきます。
Q.運送ドライバーは激務?
A.人によっては激務に感じるお仕事といえます。
運送ドライバーは運転だけがお仕事ではありません。
迅速かつ安全に荷物を運ぶためには綿密な事前計画を立てなければいけません。
また、より早く荷物を運ぶためのルート検索や荷物の積み下ろしなど、さまざまな業務に携わります。
体力に自信がない人の場合、これらの業務を激務と感じるケースが多いです。
Q.運送ドライバーは40代でもなれる?
A.なれます。
運送ドライバーは学歴や年齢が重視されないお仕事です。
適性さえあれば年齢に関係なく就職・転職できますよ!
先ほども触れた厚生労働省のサイト「jobtag」によると、全国のトラック運転手の平均年齢は約50歳です。
このことからも、運送ドライバーは年齢よりも適性が大切なお仕事といえます。
Q.運送ドライバーの需要は?
A.高需要です。
インターネットでの買い物を利用する人が増えていたり、運送業界が人手不足であったりすることから、運送ドライバーの需要も高いといえます。
運送ドライバーは社会になくてはならないお仕事の1つであるため、今後も需要が大きく低下する可能性は少ないです。
これから運送ドライバーになろうとしている人はもちろん、現在活躍している人にとっても嬉しい点ですね。
まとめ~運送ドライバーの年収は車種によっても変わる~
この記事では運送ドライバーの年収について、政府の調査結果などをもとに解説してきました。
あわせて運送ドライバーの年収アップが期待できる人や資格についても掲載しています。
一口に運送ドライバーと言っても、扱う荷物や運転する車種、運転する距離などによって年収は異なります。
そのため年収を上げるには、資格を取得したり長距離ドライバーに転職したりするのも有効な手段です。
加えてより良い職場への転職も1つの選択といえます。
この記事を参考に、運送ドライバーの年収についてより理解を深めてください。