20代の転職率は?
20代で転職は少数派?早すぎる?
厚生労働省が発表している『令和4年 雇用動向調査結果の概要』を見てみると、20代はすべての年代の中で、転職を経験した人の割合がもっとも高いです。
男性の転職入職率は20~24歳で14.1%、25~29歳で14.7%となっています。
女性の転職入職率は20~24歳で15.5%、25~29歳で11.6%です。※男女ともにパートを除く
今回は20代の転職率について、詳しく解説します。
- 20代の転職率は高い。最初の会社を辞めてしまう新卒社員も多い
- 20代の転職は有利。我慢も時には必要だが、転職時期を逃さないように注意
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い
20代の転職率は11.6~15.5%
冒頭でもお伝えした通り、厚生労働省が発表している令和4年の年齢別転職入職率を見てみると、20代の転職率は11.6~15.5%です。
昨今転職市場は活発になっており、中でも20代の転職は特に活発になっています。
20代は自分のキャリアに真剣
今の20代は、インターネットに触れていること、SNSでのコミュニケーションが盛んになっていることなどで、ものの見方が多角的になっています。
自分の親世代の失敗例、成功例をしっかり考えた上で、自分のキャリアも冷静に考えます。
それゆえ、特に今の20代転職市場が活発に動いているのです。
新卒の離職率も高め
新卒の離職率も高いです。
令和5年10月20日に厚生労働省が発表した『新規学卒就職者の離職状況』によると、就職後3年以内の離職率は次の通りとなっています。
最終学歴 | 就職後3年以内の離職率 |
---|---|
高卒就職者 | 37.0% |
大卒就職者 | 32.3% |
20代で転職するのはおかしくない
人によっては、「20代で転職するのがおかしいのでは?」と考える人もいるでしょう。
若いうちから転職するなんて「我慢できない」と思われるのでは…。
そんな要らぬ心配で思い悩む人も多いです。
しかし、実は20代こそ転職するべき年代。
なぜなら20代は、天職市場における最強の武器「若さ」を持っているからです。
「若いうちに転職してしまおう」という判断は、何も珍しいことではありません。
実際、20代社会人の転職率は決して低くないのです。
20代の転職は「有利」
今現在、どの業界も少子高齢化により「20代人材」が不足しています。
特にIT業界など成長産業では、若手人材がいないことが深刻な問題となっているのです。
つまり、今の20代で転職するのはかなり有利な判断であるということ。
適切に転職活動を進めれば、あまり苦労なく転職することができるはずです。
転職時期を逃すと後悔する
「仕事を辞めたいけど…しかし…」なんてことをうじうじ考えている間に時間が過ぎてしまうと、「転職に最適な時期」を逃してしまいます。
我慢もときには大切ですが、思い切って自分を信じて行動するのも時には大切です。
「今転職するべきなのか」「もう少し様子をみるべきなのか」
一度しっかり考えてみるのも大切でしょう。
20代前半・20代後半の転職難易度
20代前半・20代後半の転職はどのくらい難しいのか、解説します。
20代の転職は、いつ行っても「それなりに有利」です。
20代前半は「若さ」を武器に転職できる
20代前半ということは、まだまだスキルがない状態。
社会人経験も乏しく、会社にとって戦力としては弱い20代前半の人材。
ですが、確かに会社としては戦力にならない20代前半社員、転職市場では強いです。
その強さの要因はなんといってもその「若さ」です。
若いという資産は、後の年代では手に入れることのできない唯一無二のスキル。
若さという可能性に、企業は魅力を感じて、中途採用を受け入れるのです。
20代後半は「若さ」と「スキル」を活かして転職できる
20代の後半社員は、「若さ」もまだまだ持ち合わせているだけでなく、ある程度の社会人経験で「スキル」も身に着けた年代。
一般的にも20代後半がもっとも転職で有利だと言われているのはこのためです。
多くの求人広告で、応募資格に「30歳まで」とあれており、20代後半の年代が転職で一つの区切りであることがわかります。
20代が転職する理由
20代という若さで、「仕事を辞めたい」と考えた時考えるべきことがあります。
漠然と「辞めたい」とばかり考えていても、正しい行動を起こすことはできません。
まずは自分の心情を見つめ直してみましょう。
給与が低い
いくら入社後まもない20代でも、「給与が低い」ことで悩むのは十分ありえます。
もらえる給与が低いのは、仕事のモチベーションを下げる大きな要因です。
働きに見合った給与がもらえてないと感じるなら、転職で今より給与が高い職場へ転職するべきです。
職種、業界を変えることで、給与アップを望むのは難しいことではありません。
人間関係が悪い
上司、同僚との折り合いが悪く、人間関係に狂うを感じているとしたら、「辞めたい」と思う理由になりえます。
「人間関係」の問題が、実は一番難しいです。
なぜなら、転職で簡単に解決できるものではなく、当事者の根本的な問題が大きく絡むからです。
人間関係が良い職場で働きたいなら、転職エージェントのキャリアコンサルタントに「職場の雰囲気」を聞いて、なるべくアットホームな職場で働くようにしてください。
休みがない
休めないのは、仕事する上で致命的です。
人間は、働いたら休みを取るように体ができています。
休暇の制度がきちんと整っていない職場で働く20代は、「辞めたい」と考えても自然です。
連勤が続いて、その仕事に楽しみを感じれないなら、その日々はただただ苦痛のはず。
その職場からは、一刻も早く「転職」するべきでしょう。
20代がどうしても転職したい時にすべきこと
さて、「仕事を辞めたい」と思っている20代は、具体的に何をはじめるべきか。
「仕事を辞めたい」あなたがとるべき行動を考えてみましょう。
今後のキャリアプランを考える
なるべく具体的に、あなたが転職したとして、転職した後のキャリアプランをしっかり考えておくべきです。
仕事を辞めたとして、その後どうするのか。
どうなっていきたいのか。
今のスキルで、どうなることができるのか。
まずは自分のキャリアプランに思いを馳せるところからはじめましょう。
転職が決まるまで退職は我慢
さて、これは転職活動を始める際の注意ですが、現在の仕事を退職するのは「次の職場が決まってから」にするべきです。
退職後、次の職が決まるまでのブランクは、金銭的にも精神的にもかなり苦しいです。
特に一人暮らしでは、次の職場が決まるまで収入が途絶えることで、住居を失うリスクすらあり得るのです。
転職エージェントの休日面談、時間に制限を受けない転職サイトを使った転職活動を行ってください。
転職することのリスクを考える
転職することで起こりうるリスクにも頭を回すべきです。
転職したら、まずわかりやすく「キャリアが0」になります。
入社後間もない20代でも、そこまで培ったキャリアは無に帰してしまう。
また、転職する前以上に給与が下がってしまうリスクもある。
それらのリスクによく気を払っておいてください。
「転職したらすべて良くなる」といった幻想は捨ててください。
本当に転職するしかないのか考えてみる
20代、特に入社直後は辛いことばかり。
「仕事を辞めたい」と突発的に思ったとしても、無理ありません。
以前の生活とはあまりに違いますからね。
上で書いたことと少し矛盾するようですが、「仕事を辞めたい」としても、一度立ち止まってみることも大切です。
より良い人生を送るためには、色んなケースを想定して、色んな生き方を模索することが大切なのです。
上司に相談するのも一つの手
上司に相談してみるのが大切です。
自分がどうして「仕事を辞めたい」と思ったのかわかっていれば、上司と協力してその悩みを払拭することができるかもしれないのです。
今の部署でやっている仕事があってないなら、部署異動で悩みを解消することができるかもしれないのです。
「転職したい」と考えている20代生の声
また、私は以前興味深いニュースを読みました。
転職サービス大手「doda」の調査によると、働く20代から60代に向けて「現在、転職を考えているか」という質問に対して、20代のおよそ半数の人が「考えている」という回答を出しています。
若い人ほど、転職に乗り気なようです。
どうして20代の多くが転職を考えているのか。
そして、転職を考える20代は実際に転職するべきなのか。
今回はそんな悩み多き20代の転職事情について、少し考えていきたいと思います。
20代の多くが「現状に不満を感じている」
多くの20代が、「現状に不満」を抱いています。
とはいえ20代はまだまだ働き始めたばかり。
年収、仕事内容その他に不満があったとしても無理はないのですが…。
たとえば仕事内容に関する悩みを抱いている20代も多いです。
入社後すぐに地味な仕事ばかり任されて、まあ「若いから仕方ない」と思ってしばらく我慢してたんですけど、いつまで経っても状況が変わらなくて…。
しかもその後「地方支社へ転職」を言い渡された時、ああ転職しようかなと考え始めましたね。
理想を追求した行動が「転職」
転職を考える20代の意見をまとめると、皆一様に「理想を追い求めている」ことで共通しています。
「今よりあった良い未来があるはず」と思った結果、転職活動を行っていることがわかります。
20代はまだまだ若者。自分の可能性に夢を馳せたとしても無理ありません。
決して、年上の人が言うように、「若者は我慢できない」ということではないのです。
20代で転職するメリット
20代で転職するメリットを確認していきましょう。
POINT
- 第二新卒扱いで転職できる
- 未経験の職種や業種に転職しやすい
- 即戦力になれる20代後半は年収アップも可能
第二新卒扱いで転職できる
20代の転職では第二新卒として転職することができます。
第二新卒とは、高校や大学を卒業してから1~3年以内に転職する方のことを指します。
25歳くらいまでであれば、第二新卒として扱ってもらえることが多く、新卒採用と同様の待遇で内定をもらえるのが特徴です。
新卒と同じような扱いをしてもらえるため、経験や経歴はそこまで重要視していません。
人柄や成長性を見て採用してもらえるため、誰にでもチャンスがあるといえますね!
未経験の職種や業種に転職しやすい
第二新卒として雇ってもらえるということは、新しい職種や業種にチャレンジしやすいということ。
経験や経歴を重視しないため、新しい業界に飛び込んで一からスキルを身に付けることもしやすいです。
自分のキャリアを考えて、新しいスキルや知識を身に付けたい場合には、第二新卒として新しい職種や業種に転職するのがおすすめです。
また若ければ若いほど柔軟性が高く、新しいスキルや知識も身に付けやすくなります。
現在の職場では将来的に使えるスキルを身に付けられないのであれば、、早い段階で見切りをつけるのがおすすめですね!
即戦力になれる20代後半は年収アップも可能
第二新卒として転職活動ができるのは、25歳程度まで。
20代後半であれば、今までの経験や経歴をもとに採用してもらえる可能性が高まります。
即戦力として迎え入れてくれる企業もあるため、年収アップも見込めますね!
ただし企業が求めている即戦力のレベルは高いです。
そのため面接時に自分の実績を伝える際には、細かく説明するのがおすすめです。
例えば、売り上げの具体的な数字ですね。
アピールできれば即戦力として雇ってもらえる可能性も高まりますよ。
20代で転職するデメリット
20代で仕事を辞めて転職するデメリットは以下のとおりです。
- 現職のスキル・知識を十分に身に付けられていない可能性がある
- 年収アップや昇進が遅れる
- 転職時の印象が悪くなる可能性がある
- 退職金がもらえない
これらについてそれぞれ解説します。
現職のスキル・知識を十分に身に付けられていない
現職を退職するのが1,2年となると、スキル・知識を十分に身に付けられていないまま転職することになってしまいます。
新しい職種や業種にチャレンジするのであれば、関係ありませんが同業種の場合には次の仕事でスキルを活かせなくなってしまいますよね。
転職するにしても、最低限身に付けておくべきスキルを身に付けてから転職するのがおすすめです。
年収アップや昇進が遅れる
20代前半で役職に就いている方は少ないと思いますが、20代後半になるとだんだん役職に就けるチャンスが出てきます。
しかし転職を繰り返している場合、役職に就けるチャンスが遠くなってしまいます。
転職する場合、1から仕事を覚えて積み上げていかなければいけないため、昇進とは程遠いです。
また転職した場合、今よりも給料が下がってしまうことも…。
はやく年収アップや昇進をしたいと考えている方は、転職をしないほうがいいかもしれませんね。
転職時の印象が悪くなる
現在は転職する=悪という印象は薄くなってきましたが、短いスパンで何度も転職をしている方の印象は悪いです。
忍耐力がない人と思われてしまう可能性があるので、最低でも1~2年は勤続するのがおすすめです。
退職理由が明確にあれば説明できますが、それでも書類選考で落ちてしまう可能性が高まります。
勤続年数が短い人は、転職する理由をしっかりと考えておきましょう。
退職金がもらえない
勤続年数が短いと退職金がもらえない可能性が高いです。
会社によって退職金の制度は異なりますが、だいたい3年程度勤務していないと退職金がもらえないことが多いですね。
退職金をもらって会社を辞めたいと思っている方は、しっかりと雇用契約書を読んでおきましょう!
20代の転職で陥りがちな失敗
とはいえ、転職活動を行った20代全員が、その転職活動を成功させるのかというと、そんなこともありません。
転職活動で失敗してしまう人の特徴を調べておきましょう。
事前に転職活動の失敗を知っておけば、いざ自分が転職活動を行った時、自分が失敗してしまうのを防ぐことができます。
以前の職場の方が働きやすい職場だった
「働きやすい職場」を求めて転職する人は多いですが、転職前の職場のほうが働きやすい職場だった…なんて人は少なくありません。
このミスマッチを防ぐには、現在の職場のどこに不満があるのか、自分のなかでしっかり整理して、その不満をなくすことを優先した転職活動を行いましょう。
転職エージェントのキャリアコンサルタントに相談すれば、具体的なアドバイスをもらえるのでおすすめです。
転職活動が長引いて生活が圧迫
若者がやりがちなのが、「なんの展望もなく転職活動をはじめて、その転職活動によって生活が破綻する」というもの。
転職活動にはお金がかかりますし、なにより時間がかかって、本人の生活を圧迫してしまいます。
20代の転職活動が長引けば長引くほど、生活がままならなくなる部分が大きくなります。
転職活動は、できれば「今の仕事をやりながら」がおすすめです。
以前の職場に出戻り
実は少なくない人が、「以前の職場に出戻り」を行っています。
いざ転職してみたけど、やっぱり前の職場のほうが働きやすかった…なんてことになると、出戻りが起こってしまいます。
以前の職場に戻ることができたとしても、当然以前と同じように働くことは難しいです。
そしてそれまでのキャリアもなくなってしまうことを考えると、やはり出戻りはおすすめできません。
転職活動は成功を見据えて、しっかりと目標をもって行いましょう。
20代の転職にはリスクがある
転職活動にはいつもリスクがついてきます。
転職活動によってその後の人生が左右されると言っても過言ではないので、転職活動にまつわるリスクをなくすには、事前のリスクヘッジを行いながら進めるのが大切です。
上でも説明した転職活動にまるわる失敗に陥らないように、慎重な転職活動を行いましょう。
転職するなら転職エージェントに相談
転職活動を進める際には、転職エージェントに登録して転職活動を進めるのをおすすめします。
転職エージェントには、転職活動を助けるプロ、「キャリアコンサルタント」が在籍しているので、的確なアドバイスをもらいながら転職活動を進められます。
20代が利用するべき転職エージェントをいくつかご紹介します。
dodaエージェント
求人数 | 約260,000件 |
---|---|
対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
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若年層向けの求人が多いため、20代の転職に最適です!
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20代での転職回数が増えると成功率が下がる
しかし20代の転職に関する注意点もあります。
20代での転職は有利ではあるものの、転職回数が触れれば増えるほど転職成功率が下がっていきます。
「20代」という短いスパンの中で何度も転職していると、さすがにその人の仕事観、人格などが疑われてしまいます。
こういうことを考えると、やはり転職は、転職エージェントから有意義なアドバイスをもらった上で行うのが良いかなと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
20代の転職について、転職率などに絡めて説明しました。
以前のような、「我慢して仕事する」価値観は過去のものです。
我慢して仕事するなんて、はっきり言って人生の浪費です。
20代でも、無理せず早め早めの転職活動を行いましょう。