近年の転職率の推移をみると、2021年の20〜50代の男女正社員の転職率は過去六年間で7.0パーセントと、過去六年間で最も高いという調査結果が出ています。
この記事を読んでいる方の中にも、転職を考えている方が多いのではないでしょうか?
どうせ転職するなら働きやすい企業、所謂「ホワイト企業」へ転職したいですよね。
この記事では、ホワイト企業への転職が成功するような、いくつかのヒントを掲載しています。
ぜひ参考にしてみてください。
ホワイト企業へ転職できない?まずやっておくべきこと
後で詳しく解説するように、じつはホワイト企業という言葉には、明確な定義は存在しません。
そのため働くひとによって、ホワイト企業と感じる企業にはちがいがあるのです。
まずは自分がどんな環境で働きたいのかを改めて洗い直して整理したうえで、自分なりにホワイト企業を定義づけてみてください。
「これだけは譲れない!」と思う条件などを、それぞれリストアップしてみるのもお勧めです。
ただし、あまりにも行き過ぎた好条件を設定してしまうと、その後の転職活動が困難になるので、注意しましょう。
そもそも「ホワイト企業」「ブラック企業」とは??
「ブラック企業」「ホワイト企業」という言葉が聞かれるようになって久しいですが、そもそもこれらの言葉はどういった企業のことをさすのでしょうか?それぞれ解説していきます。
「ホワイト企業」って??
「ホワイト企業」は、一般的には残業が少なかったり、福利厚生がしっかりしていたり、残業がすくなかったり、有休がとりやすいなど、一般的に見て働きやすい環境が整っている職場をさす場合がおおいです。
しかし、上で述べたように「ホワイト企業」という言葉は実際には明確な定義があるわけではありません。
そのため、働く人によって、ホワイト企業と感じるかそうでないかには差が生じることがあります。
自分にとって働きやすいと思える職場が、すなわち「ホワイト企業」と言えるでしょう。
また、社員を大切にする社風があるかどうかも、ホワイト企業か否かを判断する重要なポイントです。
「ブラック企業」って??
一方「ブラック企業」とは、一般的にホワイト企業の逆で、残業がおおい、有休がとりづらい、パワハラなどが横行しているなど、一般的に見て働きづらいと思われるような企業をさします。
しかし、こちらも明確な定義づけはされていません。
そのため、ある人にとってはブラック企業と感じられても、別の人はそう感じないということもあります。
自分にとってのホワイト企業を設定する
ホワイト企業へ転職したいと考えた時、まず始めることは、自分にとってどんな職場がホワイト企業と言えるのか、よく考えることです。
「残業時間がすくないほうがいい」「休日は多い方がいい」「社員同士の仲が良い職場がいい」など、転職先に求める条件を細かく設定しましょう。
初めのうちは、多少無理な条件をいれていってもかまいません。
そうして自分なりのホワイト企業が設定でき、いよいよ求人広告に目を通し始めた段階で、少しずつ妥協点を探っていくことが大切です。
ブラック企業とホワイト企業を見分ける方法
自分なりのホワイト企業が設定でき、いざホワイト企業への就職活動をはじめようとしても、求人広告からある程度ホワイト企業かブラック企業かを見分けることができなければ意味がありませんよね。
ここでは求人広告のどのような点を注意して見るべきか、いくつかのヒントを挙げたいとおもいます。
求人広告からホワイト企業を見分けるためのポイント
求人広告からホワイト企業を見分けだすことは、難しそうと感じている方はいませんか?
実は、数ある求人広告からホワイト企業を見分けるには、ホワイト企業の求人広告に共通しているキーワードに着目することが大切です。
下に挙げた例をみてみましょう。
残業時間がすくない
ホワイト企業のイメージとして、まず「残業が少ない」ということを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか?
転職大手のdodaが、2021年4月~6月に行った調査では、全職種の月の残業時間の平均は20.8時間という結果が出ています。→出典:doda 90職種別の残業時間ランキング
この数字を多いと感じるか、少ないと感じるかは人それぞれですが、一般的にホワイト企業の残業時間は月に20時間以下と認識する人が多いです。
個人個人の体力などに合わせて、無理のない残業時間ではたらきたいですね。
年間休日数がおおい
ホワイト企業では、従業員のワークライフバランスをしっかりと考えているところが多くあります。
ワークライフバランスとは、育児や趣味、そしてもちろん休養などを含めた「仕事以外」の時間と仕事の時間とのバランスを取ることをいいます。
休日が少ないと、上に挙げた趣味や休養などの時間が十分にとれず、働くこと自体をストレスに感じてしまうことも多くなるでしょう。
そのような事態を避けるため、ホワイト企業では年間休日数を多めに設定しているところがたくさんあります。
年間休日とは、それぞれの企業が設定しているものですが、労働基準法にそって算出された最低の年間休日数は105日です。
また年間休日数には、夏季休暇や年末年始休暇なども含まれているため、注意が必要です。(有休休暇は、取得する社員によって日数が異なるため、年間休日数には含まれません。)。
土日祝日を休みとし、お盆休みや年末年始のお休みを加え、カレンダー通りに休日を設定すると年間休日数の平均は120日前後と言われています。
自分が希望する年間休日数を設定する場合、まずはこの120日という数字を軸に考えてみましょう。
福利厚生が充実している
ホワイト企業では福利厚生が充実しているという事も、大きな特徴の一つです。
通勤手当や住宅ローン補助などのほか、社員のこころと体をリフレッシュさせる目的のリフレッシュ休暇や、社員の誕生日に休暇を許可するバースデイ休暇などを取り入れている企業も増えてきています。
福利厚生が充実しているということは、社員を大事にしていることのあらわれの一つであるとも言えます。
しっかり目を通しておきましょう。
ブラック企業を見分けるためのポイント
ホワイト企業と同じく、ブラック企業を見分けるためのポイントも存在します。
応募したい広告であっても、以下に挙げるような特徴が当てはまっていないか、もう一度よく確認してみましょう!
長期間にわたって求人広告が掲載されている
求人広告に目を通しているとき、「ずっと前に見た求人が、まだ載っている・・・。」と感じたことはありませんか?
常に求人広告を掲載しているということは、いつも人手が不足しているということ。裏を返せばそれだけ離職率が高いということです。
もし就職した会社に満足を感じているのなら、やむを得ない事情でもない限り、そこで働き
続けたいとおもいますよね?
就職した人がすぐにやめてしまう事がおおいということは、その分働きづらい職場であるという可能性が高いです。
注意しましょう。
年間休日数がとてもすくない
先にあげた通り、労働基準法にそって計算した場合の最低年間休日数は105日となります。
これは、計算上では土曜日と日曜日しか休日がなく、夏季休暇や年末年始の休みなどがないことを意味します。
長く勤めていくにはかなり厳しい数字といえるでしょう。
働く人にとって、休日はこころも体も休める大切な日ですので、就職を希望している先の企業が年間休日数が105日前後の場合、本当に記載されている休日数で長く働いていくことができるかどうか、一度考え直してみましょう。
熱意や情熱に訴える言葉が多い
具体的にどのような能力や経験のある人を募集しているのかではなく、「夢のある人を募集しています!」「情熱をもって仕事ができる人大歓迎!」など、抽象的で精神論をもって募集をしている企業は要注意です。
いざ就職してみると、丁寧な作業指導をしてくれなかったり、根性論で無理なしごとを押し付けられる可能性が高いからです。
ホワイト企業といわれる企業では、根性論や精神論ではなく、具体的な業務計画や作業計画のもとで、能率的に仕事をします。
もちろん全ての企業が当てはまるわけではありませんが、こうした言葉はいわゆるブラック企業が好んで使う常套句なのです。
「アットホームな職場」には要注意!
言葉だけをみてみると、「アットホームな職場」というのはとても魅力的に感じます。
ただし、アットホームの言葉のもとに、飲み会やイベント事など、仕事以外での付き合いを共用される可能性があります。
仕事以外でのんびりしたい時に、必要以上に会社の事に時間を割くのは苦痛なものです。
また、飲み会やイベント事などの誘いを断り続けていると、職場で浮いてしまったり、ひどい場合には陰口を叩かれてしまったりなどということも、ブラック企業では十分にかんがえられます。
魅力的なワードにはすぐに飛びつかないように、一度頭を冷やしてみましょうね。
無事ホワイト企業に応募できたら??
無事に自分が思い描くホワイト企業の求人がみつかり、応募が完了したら先ずはその企業が強みにしていることや、企業の理念などをリサーチする「企業研究」にとりかかりましょう。
何としてでも人材を確保したいブラック企業では、書類選考がなかったり、面接が一回だけといった企業が多くあります。
一方ホワイト企業では、有能な人材を確保するために面接の機会を複数回設けている場合がほとんどです。
せっかく見つけた優良求人ですから、「なぜこの会社で働きたいのか」「この会社の何に惹かれたのか」と言ったことに対して、面接の時にしっかりと受け答えができるようホームページなどを見て企業の特徴を調べることが非常に大切です。
また、企業によっては「適性検査」を実施しているところもあります。
適性検査には主に、論理的な思考の程度や一般常識を検査する「能力検査」と、協調性の有無や応募者個人の性格を検査する「性格検査」があります。
どちらも重要ですが、多くの応募者が「能力検査」が難しいと感じています。無料の模擬試験のアプリなどもありますので、選考に適性検査が含まれている場合、必ずいちどは目を通しておくようにしましょう。
ホワイト企業への転職には、転職エージェント!
ここまで、ホワイト企業へ転職するための様々な情報を解説してきましたが、ぜひ活用すべきものがあります。
それは、「転職エージェント」です。
自分にあった求人を紹介してくれるだけではなく、自分でも気が付かなかった強みやアピールポイントなどを、客観的な視点から見つけ出してくれます。
また、複数の転職エージェントに登録することでより転職活動がスムーズになりますよ!
具体的におすすめの転職サイト・転職エージェントは以下の通りです。
- dodaエージェント
- リクナビNEXT
- マイナビエージェント
これらについてそれぞれ解説します。
dodaエージェント
求人数 | 約260,000件 |
---|---|
対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
一つ目にオススメする転職エージェントは、こちらの「doda」です。
エンジニア・技術職・営業の求人が多い傾向にありますが、総合的に求人を取り扱っています。
また掲載されている求人数も非常に多く、自分が希望する求人を見つけられる可能性が高いです!
他にもキャリアアドバイザーからのサポートが手厚く、面接通過のコツや履歴書の添削など、転職する上で不安な点に、的確なアドバイスを受けることができます。
ホワイト企業に出会うためには、いろいろな求人を見る必要があるため、とても合っていますね!
ぜひdodaでホワイト企業を探してみてくださいね。
リクナビNEXT
リクナビNEXTの特徴
- 求人数が多い
- 若年層向けの求人に強い
- スカウトサービスがある
オススメの転職エージェント二つ目は、こちらの「リクナビNEXT」です。
リクルートが運営していることもあり、信頼して利用できるのがメリット。
求人数が非常に多く、色々な求人をみて転職活動を進められるのがおすすめポイントです!
またスカウトサービスの利用も可能なので、企業からダイレクトに声がかかることもあります。
自分では気づけなかったホワイト企業に転職できる可能性もたかまりますよ!
ぜひリクナビNEXTで求人を探してみてくださいね。
マイナビエージェント
マイナビエージェントの特徴
- キャリアアドバイザーが丁寧にサポートしてくれる
- 非公開求人が多い
- サービスが充実している
- 20代など若者の転職に強い
オススメの転職エージェント三つ目は、こちらの「マイナビエージェント」です。
経験者はもちろん、未経験者でも応募できる求人も多数保有しています!
特にマイナビエージェントに登録しないと確認できない非公開求人が多いため、登録するのがおすすめです。
求人紹介以外のサービスも充実しているので、とても使いやすいのがメリット!
キャリアアドバイザーが親切にサポートしてくれるので、転職が初めての方にもオススメです。
ぜひマイナビエージェントの利用も検討してみてくださいね。
【まとめ】ホワイト企業に転職する方法
この記事ではホワイト企業に就職するためのヒントや、併せてブラック企業の特徴などを挙げていきました。
就職や転職は人生の中でも大きな転機ですので、悔いのないように、自分の思い描くホワイト企業を明確にイメージしてがんばりましょう!