一般事務はどんな会社でも求められる業種です。
そのため様々な求人が存在し、種類が分かれています。
また倍率も高いため、事務職に就く場合はあらかじめ資格を身に着けておくと良いでしょう。
では、どんな資格を身に着ければほかの人より有利に仕事を進められるでしょうか。
今回は、事務職におすすめな資格を6つご紹介します。
事務職に資格は必要なの?
事務職は非常に知名度があり、誰でも就くことが出来る業種です。
そんな業種だからこそ、資格なんて必要ないと思われるでしょう。
確かに、必ず資格を持っておかなければいけないわけではありません。
しかし、資格を持っているほうがキャリアアップにつながりやすい傾向にあるのも事実です。
そこでここでは、幅広い業務に分かれる事務職の仕事内容と資格の有無をご紹介します。
一般事務
もっともポピュラーなのが一般事務です。
一般事務では、書類などに関わること仕事が多く資料の作成や書類チェック、ファイリングにデータの集計などもおこないます。
請求書や契約書、納品書の作成もおこなう場合があります。
また、窓口業務や電話対応も一般事務の業務です。
書類仕事が多い一般事務ですが、コミュニケーションスキルも求められ、加えてビジネスマナーも必須となっています。
一般事務は専門的な知識や資格よりも、幅広い知識やスキルを持つことが求められる事務職です。
営業事務
営業職の人をサポートすることに特化しているのが、営業事務です。
営業では見積書や発注書、請求書など様々な書類が必要になります。
営業事務ではそういった書類を作成、発送しさらに商品の在庫管理や発送管理をおこないます。
また、時にはプレゼンテーション資料を作成することもあるためPowerPointなど使えるようになっておくと良いでしょう。
営業事務は営業後のサポートまでおこなうため、電話対応や取次、来客対応もするためビジネスマナーなどは身に着けておくことをおすすめします。
経理事務
経理事務は、現金の出納や伝票の仕分け・処理、帳簿の作成などまさに経理に関わる書類業務をおこないます。
主にお金のやり取りが円滑に処理されているかを確認し、整理する仕事という認識で良いでしょう。
また、「月次補助」「月次決算補助」などの大きな金額も扱います。
非常に重要性が高い仕事を任されるため、簿記や商法など専門的な知識が求められる事務職です。
資格は簿記など持っておくと有利に仕事を進められますよ。
医療事務
病院の顔となる受付・会計業務や患者さんと医療スタッフをつなぐクラーク業務などをおこなうのが、医療事務です。
医療事務は、一般事務よりも専門的な知識が求められるため様々な資格が存在します。
受付・会計業務ではカルテの扱いや料金計算の知識が必須です。
また、クラーク業務では入退院の手続きや手術・検査スケジュールの管理などをおこないます。
クラーク業務は主に、ナースステーションや病棟内にいるため治療内容についての質問を受けることもあるため知識をつけておくと良いでしょう。
レセプト業務では、より一層専門性のある知識が求められます。
このレセプト業務はレセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成するため、専門的なスキルが必須となります。
医療事務は資格があったほうが業務をおこないやすいため、資格試験は受けるようにしましょう。
事務職におすすめな資格6選
ポピュラーであると考えられる一般事務職ですが、どのような資格を持っていると有利に仕事を進められるでしょうか。
ここでは、事務職に就く人におすすめな資格を6つご紹介します。
MOS(マイクロオフィススペシャリスト)
WordやExcelなどマイクロオフィスのスキルレベルを上げることが出来る資格が、MOS(マイクロオフィススペシャリスト)です。
これは知識を身に着けるだけではなく、実務の試験もおこなわれます。
試験は業務中を想定した形で出題されるため、非常に実践的で魅力的な資格です。
また、ソフトウェアやバージョン別に資格が分かれています。
主にスペシャリスト(一般)、エキスパート(上級)、マスター(既定の資格保有で認定)と分かれています。
WordやExcel、PowerPointは使用頻度が高いため、セットで取得すると面接時の強いアピールポイントになるでしょう。
内容 | Word Excel PowerPoint Access Outlook |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 全国一斉受験 随時試験 |
受験料 | スペシャリスト:各10,780円(税込) エキスパート:各12,980円(税込) |
日商簿記
日商簿記は、多くある簿記試験の中で最も知名度が高く実践的な資格です。
営業活動における記録や計算、整理をおこなう際の基本となる資格でもあります。
3級は基礎知識を求められ、2級では高度な商業簿記や工業簿記が求められます。
また3級の合格率が40~50%であるのに対して、3級は15~30%と難易度が高く設定されています。
日商簿記はアプリなどでも勉強可能であるため、スキマ時間などを利用して勉強をしましょう。
内容 | 商業簿記 工業簿記 会計学 原価計算(級によって異なる) |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 全国統一試験 ネット試験(1級を除く) |
受験料 | 【統一試験】 1級:7,850円(税込) 2級:4,720円(税込) 【ネット受験】 2級:4,720円(税込) 3級:2,850円(税込) |
秘書検定
社会人として必須な一般常識やマナーを身に着けるために必要なのが、秘書検定です。
マナーをみにつけられるため、秘書だけでなくBtoCの業務にも役立つ資格と言えるでしょう。
秘書検定の試験は面接があり、言葉遣いや立ち振る舞いだけでなく話の内容もしっかりチェックされます。
1級から4級まであり、準1級の合格率は40%ほどです。
受験する際は、声に出して練習をしつつ言葉遣いや立ち振る舞いにも気を使って生活してみましょう。
内容 | 社会人マナー |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 全国統一試験 |
受験料 | 1級:7,800円(税込) 準1級:6,500円(税込) 2級:5,200円(税込) 3級:3,800円(税込) |
ITパスポート
ITパスポートはITを有効に活用できるスキルを身に着けられる資格です。
経営以外にも、経営戦略やマーケティング、AIやビッグデータにセキュリティーなど様々なIT分野に必須と言える知識を身に着けます。
ITパスポートは経済産業省が認定する国家資格です。
しかし、国家資格ながら難易度はそれほど高くないため挑戦しやすい試験となっています。
ITパスポートに関してもアプリで勉強ができるため、気になった方はチャレンジしてみましょう。
内容 | 経営全般 IT管理 IT技術 |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 全国統一試験 |
受験料 | 7,500円(税込) |
文書情報管理士
ビジネスシーンで作られる文書や、それらを正しく管理する資格試験が文書情報管理士です。
文書情報は、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会によって認定されている試験でもあります。
文書の作成や廃棄の管理、紙媒体の文書デジタル化など文書にまつわる法知識が求められます。
また、現代のデジタル社会だからこそ役立つ資格とも言えるでしょう。
事務職に就くなら、持っておいて損はない資格です。
内容 | ビジネス文書の一定の型や特有の言い回し会得 書き表す能力育成 |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 全国統一試験(年2回) |
受験料 | 1級:7,000円(税込) 2級:5,200円(税込) |
TOEIC
TOEICは、約150か国で実施される英語テストです。
リーディングとリスニングの2種類の試験があり、日常会話からビジネスシーンまで多岐に渡った英語知識を身に着けることが出来ます。
またTOEICの魅力は、事務職以外の職業においても、大きなアピールポイントとなります。
転職や就職に有利になる点数の基準は企業によって異なるため、あらかじめ調べておくと良いでしょう。
内容 | リーディング リスニング |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 全国統一試験 |
受験料 | 7,810円(税込) |
ビジネス文書検定
ビジネス文書検定では、ビジネスシーンに必要な言い回しや定形フレーズなどの知識を身に着けられます。
事務職は、メール対応や書類作成は日常業務と言っても過言ではありません。
そのため、ビジネス文書検定を受けることで社内外の人とのコミュニケーションを円滑におこなえます。
また、秘書を目指す人にもおすすめな資格です。
内容 | 機密文書に関する管理方法など |
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受験資格 | 2級:特になし 1級:2級取得済み 上級:1級取得済み |
受験方法 | 全国統一試験(年2回) |
受験料 | 個人:各級11,000円(税込) 団体:各級8,800円(税込) |
事務職に役立つ資格以外におすすめな試験
事務職には専門性のある事務もあります。
例を挙げると、医療事務や介護事務などが専門分野の事務職と言えるでしょう。
それぞれの領域に特化した知識を身に着けられる資格を持つと、より一層キャリアアップが狙えます。
ここでは、資格以外に役立つおすすめな試験をご紹介します。
医療事務技能審査試験
医療事務技能審査試験は、別名「メディカルクラーク」と呼ばれます。
このスキルが必要な事務職は下記の通りです。
この試験では、診療報酬請求の知識や技術、窓口業務などに求められる患者さんとの関わり方などを学ぶことが出来ます。
受験資格はなく、在宅での受験も可能です。
医療事務に非常に役立ち難易度も高くはないため、転職する際はぜひ受験しましょう。
内容 | 診療報酬請求事務業務 受付業務 医療保険制度など |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 在宅試験 |
受験料 | 7,700円(税込) |
医療事務管理士®技能認定試験
医療事務管理士®技能認定試験は、医療機関内で医療事務がおこなう業務全般を学べます。
医療費の計算法やレセプト作成、カルテ管理などをおこなう際に必須な医療保険制度や診療報酬の仕組みなどを深く理解していけます。
このスキルが必要な事務職は下記の通りです。
また、この資格を得ることで医療事務としてのスキルも証明でき、キャリアアップが目指しやすくなるでしょう。
試験は統一試験と在宅試験で選ぶことが可能です。
自分に合った試験方法を選び、受験しましょう。
内容 | 医療保険制度 保険請求事務 医療事務の業務に関わる知識 |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 全国統一試験 在宅受験 |
受験料 | 7,500円(税込) |
診療報酬請求事務能力認定試験
診療報酬請求事務能力認定試験は、医療事務に関わる資格の中で唯一厚生労働省が認定している試験です。
この資格でも、医療保険制度や診療報酬業務、介護保険制度などについて学ぶことが出来ます。
このスキルが必要な事務職は下記の通りです。
医療事務(歯科)
資格試験は、医科と歯科の2種類から選択可能です。
そのため、能力向上を目的とした資格試験となっています。
この資格は医療事務経験を重ね、さらなるキャリアアップのために受験することをおすすめします。
内容 | 診療報酬請求に関する一連 |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 全国統一試験(年2回) |
受験料 | 9,000円(税込) |
介護保険事務管理士®技能認定試験
介護事務管理士®技能認定試験は、介護事業所などの事務職に就業する際に役立つ資格です。
介護保険制度や介護報酬請求などについて学ぶことが出来ます。
介護サービスにおける受付や会計、レセプト業務などのスキルを証明する際に役立つ資格です。
このスキルが必要な事務職は下記の通りです。
なお、介護事務は医療事務同様、資格がなくとも就業できます。
しかし、介護分野の専門知識が問われる業務であるため、取得しておくとより幅広い業務をおこなえるでしょう。
持っておいて損はない資格です。
内容 | 介護保険制度 介護報酬の請求・計算などに関わる知識・スキル |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 在宅受験 |
受験料 | 5,500円(税込) |
社会保険労務士
社会保険労務士は人事や労務管理全般に関する課題を見つけ、経営をよりよくするための改善策を提案します。
このスキルが必要な事務職は下記の通りです。
社会保険労使はほかにも、医療保険や年金制度に関する相談や助言もおこなうため、様々な知識が必要です。
また、労働基準法や労働安全衛生法、雇用保険法などの様々な法規を学ぶ必要があります。
試験科目は非常に広く、難易度も高いことから集中的に勉強をしてから受けましょう。
内容 | 労働関係法規 労働経済 労働管理など |
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受験資格 | 特になし |
受験方法 | 在宅試験 |
受験料 | 5,500円(税込) |
事務職に就くなら身に着けたいスキル
事務職に就くならば、資格以外にも身に着けたいスキルがあります。
ここでは、身に着けたいスキルを3つご紹介します。
PCスキル
一般事務職は、基本的にPCを使用します。
そのため、基礎的なPCスキルは身に着けておくことが必須となります。
主なPCスキルは、ブラインドタッチなどの仕事を効率よくこなすために必要なものです。
メール送受信やWord、Excelの使用方法はスキルとして身に着けておきましょう。
ビジネスマナー
窓口対応や電話対応も事務職の仕事の1つです。
そのため、事務として働くためには電話対応や接客における敬語などのビジネスマナーは必須スキルと言えるでしょう。
ビジネスマナーはどの会社でも共通して必要となります。
仕事以外の日常生活においても、一般常識として求められるため身に着けておきましょう。
文書作成能力
事務職のイメージの中に、パソコンで文書を作成することがありませんか。
一般事務では、様々なビジネスシーンで文書を作成します。
文書作成能力は、資格がなくても自分で身に着けられるため、仕事に就く前に勉強しておくことをおすすめします。
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まとめ~事務職向けの資格を身に着けてキャリアアップしよう~
今回は事務職には資格が必要になるのか、またどんな資格が必要なのかをご紹介しました。
事務職は資格がなくても業務をこなせる職です。
しかし、資格があれば効率的かつより良いキャリアアップを望めるため、持っておいて損はありません。
キャリアアップを目指す人は、ぜひ資格を身に着け効率的に仕事を進めましょう!