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建築士に必要な資格とは?必要なスキルや建築技師・建築施工管理技士との違いも解説!

建築士,必要な資格 ガテン系の転職

「建築士になるために必要な資格は何がある?」
「資格の取り方や難易度が知りたい」
「建築技師や建築施工管理技士とはどう違うの?」

建築士になるために、どんな資格が必要なのか気になりますよね。

資格を取得するためにはある程度の時間・勉強量・費用が必要になるので、あらかじめ必要な要素は把握しておきたいところです。

この記事では建築士に必要な資格3種類を、受験資格・難易度とあわせて分かりやすく解説していきます。

その他必要なスキル・平均年収・建築技師と建築施工管理技士との違いなど、建築士について気になる情報もあわせて解説しているのでぜひ最後まで読んでくださいね!

この記事で分かること

  • 建築士に必要な資格3種類について
  • 必要なスキル
  • 平均年収
  • 建築技師・建築施工管理技士との違い
  • キャリアアップのためのおすすめの資格

建築士の平均年収は580万円?年収を上げる秘訣を詳しく解説

建築士に必要な資格は3種類ある

建築士とは、建築士法によって定められた国家資格であり、建築物の設計・工事監理をする職業を指します。

まず建築士になるためには、資格が必要です。

資格は下記3種類あり、取り扱える建築物の規模・用途・構造などに応じて業務範囲が定められていますよ。

  • 1級建築士
  • 2級建築士
  • 木造建築士

それぞれの特徴・受験資格・難易度について、詳しく解説するのでチェックしていきましょう!

1級建築士

1級建築士は、建築士の資格で最も難易度が高いです。

主な業務は、建築物にかかわる設計・工事監理などです。

1級建築士の業務範囲には、下記のようなものがありますよ。

  • 高さが13m又は軒の高さが9mを超えるもの
  • 鉄筋コンクリート造、鉄骨造等で延べ面積が300㎡を超えるもの

高難度の1級建築士を取得すれば、住宅だけでなく幅広い設計をして活躍できます。

話題になったオリンピックのスタジアムも、1級建築士による設計ですね。

受験資格と難易度

1級建築士の受験資格と難易度について、それぞれ解説していきます。

まずは受験資格について、下記をご覧ください。

1級建築士の受験資格

  • 大学・短期大学(夜間部を除く)高等専門学校、専修学校等において指定科目を修めて卒業している
  • 二級建築士として実務経験が4年以上ある
  • 建築設備士として実務経験が4年以上ある
  • その他国土交通大臣が特に認める者
    (外国大学を卒業している・所定の年数以上の実務経験がある等)

参照元:建築技術教育普及センター『一級建築士試験』

1級建築士を受験するためには、上記受験資格を満たす必要があるので、自分が該当しているかよく確認してください。

次に1級建築士の難易度について、直近3年は下記の通りです。

1級建築士の難易度
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和3年 37,907人 3,765人 9.9%
令和2年 35,783人 3,796人 10.6%
令和1年 29,741人 3,571人 12.0%

1級建築士資格の難易度は、かなり高いですね。

受験資格の条件もハードルが高いので、1級建築士を目指したい人は事前準備や計画性が必須ですよ。

2級建築士

2級建築士は、一般的な規模の住宅であれば設計できる資格です。

建築物にかかわる設計・工事監理などが主な業務ですが、1級建築士と比較すると取り扱える建築物の規模は小さくなります。

2級建築士の業務範囲には、下記の通りです。

  • 鉄筋コンクリート造、鉄骨造等で延べ面積が30㎡を超え300㎡以内のもの

住宅設計の仕事をメインにする人は、2級建築士のみの取得としている人もいますね。

建築士だからといって、誰もが1級建築士を目指しているわけではありません。

自分の最終ゴールに合わせた資格選びとそれに向けた取得計画が重要ですよ。

受験資格と難易度

続いて2級建築士の受験資格と難易度について、解説していきます。

まずは受験資格について、下記をご覧ください。

2級建築士の受験資格

  • 大学・短期大学(夜間部を除く)高等専門学校・高等学校・専修学校・職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業している
  • その他国土交通大臣が特に認める者
    (外国大学を卒業している・所定の年数以上の実務経験がある等)

参照元:建築技術教育普及センター『二級建築士試験』

2級建築士の受験資格は、1級建築士と比べると少しハードルが下がりますね。

次に、資格取得の難易度については下記のようになっています。

2級建築士の難易度
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和3年 23,513 5,559人 23.6
令和2年 22,628 5,979人 23.6
令和1年 22,715 5,037人 22.2

こちらも、1級建築士と比較すると難易度は易しくなっていますね。

しっかりと受験対策をして試験に向かえば、合格できる難易度です。

木造建築士

木造建築士は、木造の住宅や建築物が設計できる資格です。

建築物にかかわる設計・工事監理などが主な業務ですが、3つの資格の中では取り扱えるが業務範囲が最も狭いです。

木造建築士の業務範囲には、下記の通りです。

  • 2階建までの木造建築物で延べ面積が100㎡を超え300㎡以内のもの

受験資格と難易度

木造建築士の受験資格と難易度を、解説していきます。

受験資格については、下記の通りです。

木造建築士の受験資格

  • 大学・短期大学(夜間部を除く)高等専門学校・高等学校・専修学校・職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業している
  • その他国土交通大臣が特に認める者
    (外国大学を卒業している・所定の年数以上の実務経験がある等)

参照元:建築技術教育普及センター『木造建築士試験』

木造建築士の受験資格は、実は2級建築士の条件と同じですなんですよ。

難易度については下記表の通り、3種類の資格の中では一番低いです。

木造建築士の難易度
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和3年 731 241人 33.0
令和2年 643 243人 37.8
令和1年 637 212人 33.3

受験資格は同じですが難易度は違うので、木造建築士か2級建築士を取るか、自分の目的に合わせて慎重に検討しましょう。

建築業界に向いている人とは?建築業界でもとめられるスキルや仕事内容

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建築士に必要なスキル

建築士になるために必要なスキルについて、下記3つを解説していきます。

  • 美的センス
  • 空間認識能力
  • 創造力

資格はもちろん必要ですが、「そもそも適正があるのか」「必要なスキルを日々磨けているか」、というのも建築士としての市場価値を高めるためには重要ですよ。

美的センス

建築士は、建物の形状・使用する材質・外装や内装・色合いなどを、すべて設計しなければなりません。

設計デザインは、機能性だけではなく美しさや適度なアクセントも求められます。

そのため建築士は、全てを違和感なく調和させる高い美的センスが必要です。

空間認識能力

建築士は、シンプルに言うと建築物の設計をすることが仕事です。

建築物の設計と言われると外装など見た目のイメージだけになってしまいがちですが、実際は内部のイメージも明確に持ったうえで全ての設計をすすめていかなければなりません。

何もない建物内部の空間を、天井の高さ・部屋の広さ・壁の色などを具体的にしながら設計するというわけですね。

そのため、建築士にとって空間認識能力はとても大事なスキルです。

創造力

建築士とは、0から1を創造する仕事といっても過言ではありません。

真っ白な図面に線を引き、新しい建築物を設計するためには豊かな創造性とアイデアが重要です。

創造力を磨くため、日ごろからアイデアを書き留めておいたり、いろいろな建築物やモノを見たりしていきましょう!

建築士の平均年収は580万円

建築士の平均年収は、約580万円だといわれています。

男性は610万円、女性では440万円ほどが平均年収になります。

日本人の平均年収が約430万円ですので、建築士は高収入の職業ですね。

さらに1級建築士の資格を取得している場合、平均年収は約650万円に上がります。

建築士として効率良くスキル・経験を積んでいけば、20代30代の若いうちから高収入が得られる傾向です。

また中堅クラスになると、年収1000万円超えもありますよ!

年収1000万の手取り額は730万円?意外と手取りが低い理由・世帯年収1000万との違いを解説

職場による違い

建築士の年収は、職場によっても変動します。

大手の不動産会社やハウスメーカー、建設会社で一級建築士として勤務をすると、給与水準が高いだけではなく、福利厚生や各種手当も充実しています。ただし大手企業の場合、関連会社への出向や、全国的に転勤もあるので、柔軟な対応が求められます。

中小規模の設計事務所であれば、全体的に水準は低くなってしまうのが現状です。

大きな事業や有名プロジェクトに参画して、一級建築士としてのスキルや経験が身に付けていくと、年収アップを目的とする転職や独立にも有利に働きます。

一級建築士は、難関の国家資格であり希少価値も高いのですが、年収を上げるには実力が求められます。

「建築技師」「建築施工管理技士」との違い

建築士についてリサーチしている人は、建築技師・建築施工管理技士についても見聞きしたことがあるのではないでしょうか?

あるいは、建築士ではなく建築施工管理技士の資格を取得すべきか、将来について迷っている人もいます。

ここでは、建築技師と建築施工管理技士と建築士がどう違うのか、改めて解説していきますね。

  • 建築技師(建築技術者)
  • 建築施工管理技士

それぞれの仕事内容や建築士との違いを理解して、キャリアプラン形成の参考にしてください!

建築技師(建築技術者)

建築技師(建築技術者)の仕事は、下記の通り多岐にわたります。

  • 設計・施工管理
  • 開発・研究
  • 教育
  • 行政に関わる仕事

いわゆる建築士とは建築物の設計をおこなう人を指し、施工管理をできるのが後述で解説する建築施工管理技士にあたりますよ。

建築施工管理技士

建築施工管理技士は、建築工事で主任技術者や監理技術者として施工計画を作成したり、現場管理等を行うための資格です。

主な仕事内容には下記があります。

  • 鉄筋工事や大工工事、内装仕上げ工事などを含む建築工事の施工計画を作成
  • 現場での工程管理や品質管理・安全管理など

現場での指導監督的立場に立った施工管理を担い、建築物を設計する建築士とは連携が必要です。

土木施工管理技士と間違えられやすいので、注意してくださいね。

土木施工管理技士とは?気になる仕事内容や年収・必要な資格を解説!

建築士としてキャリアアップしたい人におすすめの資格

建築士は資格取得の難易度が高い分、希少性があり高収入かつ転職でも有利です。

しかし建築士としてさらなるキャリアアップを目指したい人向けに、おすすめの資格を紹介していきます。

是非今後のキャリアプランの参考にしてください!

  • 構造1級建築士
  • 設備1級建築士
  • 管理建築士
  • 福祉環境コーディネーター

構造1級建築士

構造1級建築士は、一定以上の規模の構造設計が高度な建築物の設計や、他の建築士による設計を確認することが仕事です。

規模の基準は、主に下記の通りです。

  • 極めて高度な構造設計が義務付けられている高さ60mを超える建築物
  • 高さが13mまたは軒の高さが9mを超える木造建築物
  • 鉄骨造で4階建て以上の建築物
  • 鉄筋コンクリート造で高さが20mを超える建造物

大規模な建築物の設計において、欠かせない職業ですね。

受験のためには一級建築士として5年以上の実務経験が必要なため、ハードルは高いですが取得する価値は十分ありますよ!

設備1級建築士

設備設計1級建築士とは、1級建築士の上位互換にあたる資格です。

建築士ほど知名度が高い資格ではありませんが、資格の格は最高峰といっても過言ではありません。

設備設計1級建築士の、主な仕事内容は下記の通りです。

  • 高度な専門能力が必要な建築物(3階建て以上、床面積が5,000平方メートルを超えるもの)の設備設計
  • 設備設計一級建築士以外の一級建築士が構造設計を行った場合の、法適合確認

設備設計1級建築士の受験資格は、一級建築士として5年以上の設備設計の実務経験がある人のみです。

管理建築士

将来的に個人事務所を設立したいと考えている人は、管理建築士の取得も視野に入れておきましょう。

管理建築士は、建築士事務所を管理する際に必要な資格ですよ。

建築士として3年以上の実務経験を積んだ後、管理建築士講習の受講と修了が必要です。

ただし個人事務所を立ち上げるとなると、建築士としてだけでなく事務所の運営費など幅広い業務もこなさなければなりませんよ。

福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーターとは、高齢社会によって需要が高まってきている資格です。

資格取得によって高齢者や障がい者の人たちにとって心地よい住環境を、アドバイザーとして提案できるようになります。

高齢者という近年需要の高い層をターゲットにできるので、取得しておくとキャリアアップのほか転職でも有利になる資格ですよ。

建築業界の今後の流れと現状について〜課題や取り組みなども解説〜

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【まとめ】建築士に必要な資格は3種類ある!

この記事では、建築士の資格3種類の違いについて詳しく解説していきました。

資格の種類によって仕事内容はもちろん受験資格や難易度が異なるので、自分が目指したいゴールに合わせて資格取得の計画はきちんと立てておきましょう。

一番の近道は、建築学部・学科のある大学などで学ぶことですね。

資格を取って実務経験を積めば、建築士として将来的に高収入が得られて転職活動も有利にすすめられますよ。

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