道路や河川敷での工事現場で頻繁に見かける土木作業員たち、工事をする人というイメージだけで、実際の仕事内容は知らないと思います。

この記事では、土木作業員について、皆さんが知りたい内容を徹底的に解説しています。

土木作業員について知りたい人や、土木作業員になりたい方には参考になる内容なので、是非読んでみてください。

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30代未経験でも土木作業員になれる理由

土木作業員に限らず、転職は基本的に若ければ若い方が成功しやすいです。

理由としては、若い方がその分長く働くことが出来ますし、長年の業務による固定観念が無い方が、新しい仕事に慣れやすいからです。

また、業界としても若手は多ければ多いほど次世代の成長に繋がるので、同じ能力を持った若手と中高年では、若手が優先されることがあります。

ここまでで、未経験30代は土木作業員への転職は不利なのではないかと思うかもしれません。
しかし、実際そんなことはありません。

30代は業界でいうとまだ若手の部類に入ります。

そして、土木作業員は需要と供給の関係から、常に人手不足に陥っているため、30代の未経験者であっても欲しがる企業は無数にあります。

また、土木作業員の基本的な作業には、特別な資格が必要になることはありません。

一方、施工管理技士などは、現場での実務経験が必要なため、キャリアアップを目指している人も、とりあえずは転職して実務経験を積みましょう。

30代未経験で土木作業員になる際に求められる能力

土木作業員は未経験でも転職先に向いている業種です。

加えて、作業に求められるハードルは体力面が基本的であり、上記の説明を見た感じだと、誰でもできる仕事なのではないかと感じるかもしれません。

しかし、実際そんなことはありません。

土木作業員には、働く上で求められる能力があります。

ここでは土木作業員が求められる能力を、いくつかの例を挙げて解説をしています。

コミュニケーション能力

土木作業員にはコミュニケーション能力があることが基本です。

工事現場では数多くの作業員が仕事をしています。

その作業員達に指示を出したり、指示された内容を他の作業員に伝達するのにはもちろんコミュニケーション力が必要です。

また、現場の状況を他の作業員とすり合わせをして作業を行うのにもコミュニケーション能力が必要です。

しかし、必要以上な馴れ合いをする必要は全くありません。

円滑なコミュニケーションが行われている現場では、その分円滑な作業が行われています。

30代ともなれば、社会経験によりある程度のコミュニケーション力が備わっていると思うので、うまく現場に馴染むことが出来るでしょう。

職人を束ねるリーダーシップ

土木作業員の場合、入社したての頃はリーダーシップを必要としません。

しかし、経験が長くなっていくと、いずれ現場をまとめて指示出しを行う立場になります。

そうなった場合には、現場の状況を判断し、職人や部下に適切な指示を与えなくてはいけないため、ある程度のリーダーシップが要求されます。

リーダーシップと一概に行っても、必要になる資質は様々です。

例えば、現場の状況を俯瞰して正しい判断を下す能力やトラブルを回避する能力、責任を取ることのできる能力など様々です。

中でも一番必要なものは、周りからの信頼です。

周りからの信頼があれば、リーダーとしての資質が多少欠けていたとしても、周りの人間はあなたの後を着いてきてくれるはずです。

過酷な労働環境に耐えられる体力

土木作業員の仕事量は、一般的な職種と比べて量が多く、労働時間が他の職種よりも長くなる場合があります。

土木作業員の中には、現場作業以外にも事務作業を行う人もいます、その場合、事務作業を始められるのは現場作業の後になります。つまり、定時後の作業となるため、残業が当たり前にあります。

出勤は朝早い上、基本的に退勤は夜遅くなので、体力がない場合は勤まらない可能性があります。

また、30代は20代と比べて体力が衰えている可能性がありますが、30代はまだ体力がある年齢のため、特に心配する必要はありません。

マネジメント力

土木作業員の仕事には、現場の責任者として人を管理することや、後期に合わせたスケジュール管理が必要になります。

人や時間を上手く管理してスケジュール管理をするのには、もちろんマネジメント力が必要になります。

人の管理をするのは難しいことで、社会経験がないとなかなかマネジメント力は身につきません。

しかし、30代ともなれば、ある程度の社会経験を積んでいますし、部下の管理を行ったことのある人も居るかもしれません。

マネジメント力の面でいえば、20代よりも30代の方が優れている場合が多いのです。

30代未経験で土木作業員になる際の心構え

ここまでで土木作業員になることを心に固めた人も多いと思います。

しかし、土木作業員は思っているよりもつらいと感じる人が多いのも事実です。

未経験から30代で土木作業員になるというのは、それだけで大変と感じる機会が増えると思うので、ここでは、30代未経験で土木作業員になる場合に持っておいた方が良い心構えを説明しています。

従業員の性格が荒々しい

全ての職人や土木作業員に言えることではありませんが、建築業界は基本的に体育会系の企業が多いです。

丁寧に一から優しく教えてくれることはあまり期待できません。

それどころか、間違えた作業や、やる気のない態度で作業をしていると怒号が飛んできます。

また、会社によっては日常的にパワハラが横行しているため、人間関係に悩む人も多いです。

しかし、これらはあくまでも自分が間違えた作業をしていたり、やる気のない態度をしている場合に限られます。

休日が少ない

一般的な企業は週休2日制や週休完全2日制が当たり前ですが、土木作業員は休日が週に1度という事が多いです。工事現場の休みが日曜日だけという場合が多く、それに伴い土木作業員は日曜日しか休めないという事です。

人手が足りているというのであれば、交代により休むことも出来ますが、基本的に土木作業員は人手不足が慢性化しているため休みが少ないことは覚悟しておいた方がいいでしょう。

土木作業員とは

そもそも、土木作業員について皆さんはご存じでしょうか？

土木作業員の仕事がどんなものか、また、どのくらいの年収を稼ぐことが出来るのかよく知らないと思います。

一般的に、土木作業員は鉄や石、砂、木材などの資源を用いて道路や河川の整備をする、施工作業員の事を言います。

土木作業員は私たちの生活のインフラを整備して、生活環境を確保する重要な仕事をしています。

また、自然災害などが発生した場合も、土木作業員が工事及び整備をすることにより、私たちはいつも通りの生活を送ることが出来るのです。

土木作業員の種類

土木作業員の仕事内容は、水道管の工事から、道路の舗装、河川での工事など多岐に渡ります。

その影響で、土木作業員の求められる仕事は、現場により大きく変化します。

土木作業員になりたいと考えている人は、色々な技能が必要になる仕事ということを頭に入れておきましょう。

しかし、土木作業員の作業は、使う道具などにより大きく２つに分けることが可能です。

土工業務

土工業務は人力が基本です。

作業現場で土砂の運搬や土の掘削、コンクリートの撹拌、地面の慣らしなどの力作業がメインです。

大きな重機や機械が入り込めないような場所での作業が多いです。

工事の土台作りを担っていて、専門的な知識も資格も要らないため、未経験の人でも行うことが出来ます。

未経験で土木作業員になる人は、まずはこの土工業務を行うことが多いでしょう。

機械土工業務

機械土工業務は、大きな重機を操縦して作業を行うことが多いです。

ショベルカーやブルドーザー、クレーンなど、私たちも作業中の重機を見かけたことがあると思います。

しかし、重機を操縦するのには、土工業務と違って資格が必要です。

そのため、機械土工業務を行うためには重機の操縦資格が必要であり、未経験の人がいきなり機械土工業務を行うのは難しいです。

大きな重機を用いて作業をする分、機械土工業務員は、土工業務員に比べて存在感が強くやりがいがあります。

さらに、重機の操縦のスキルが上がると、作業での効率が段違いに良くなるので、現場では大いに重宝されます。

もしも土木作業員を転職先に選ぶのであれば、機械土工業務員を目指してみてください。

土木作業員の具体的な業務内容

土木作業員の業務内容には様々なものがあると上記で示しましたが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか？

土木作業員を目指している人もそうでない人も、この機会に普段自分の生活インフラを支えてくれている土木作業員たちの仕事内容を理解しておきましょう。

ここでは、皆さんが見たことのある作業から、見たことのない作業まで、幅広く説明しています。

足場の組み立て作業

土木作業員の基本的な業務の一つには、足場の組み立て作業が挙げられます。

建築現場では、高所で作業を行うことが多いため、建物の周りなどに足場を組み立てることが殆どです。

足場の組み立ては基本的に鳶工と呼ばれる職人がメインとなって行うのですが、軽微な足場であれば土木作業員が組み立てる場合があります。

足場の組み立て作業には特別な教育を受ける必要があり、組立作業の責任者を務めるためには、専用の資格を取得する必要があります。

資材や機材の運搬

現場で使う資材や機材の運搬も、土木作業員の基本的な作業の一つです。

現場では、資材や機材の運搬をほとんど人力で行います。

この作業は力作業なので、多くの体力を消費します。

くい打ちとくい抜き

くい打ちとくい抜きも土木作業員の業務内容の一つです。

くい打ちの説明をすると、建物を建てる時、その建物を安定させるために地中の固い地盤までくいを打ち込む基礎工事の事です。

一方、くい抜きは打ち込んだくいを逆に引き抜く作業で、主に建物の解体現場で行われます。

これらには、くい打ち機と呼ばれる巨大な重機が用いられるため、機械土工業務に含まれます。

掘削作業

掘削作業は、バックホウやパワーショベルなどの重機が使用されます。

重機の入らないような狭いスペースでの作業は、シャベルやツルハシを用いて人力で掘削を行うこともあります。

掘削作業は、基礎工事や雨水側溝、配管の埋設作業をするために行います。

コンクリートの施工

コンクリートの施工作業も、土木作業員の業務の一つです。

建物の基礎や床、外壁にはコンクリートが使用されていることが多いです。

コンクリートの施工には、元から用意されている専用の型枠の中に、液状の生コンクリートを流し込むことで行われます。

コンクリートを型枠に流し込み、内部に含まれる空気や水分を抜くといった作業を土木作業員は行います。

基礎工事

建物の基礎工事も土木作業員の業務内容の一つです。

基礎工事は、名前の通り建物の足元にあたる基礎部分を作る工事のことです。

基礎は地震や浸水から建物を守るといった重要な役割があります。

基礎には、建物や地盤の状態によって杭基礎やベタ基礎、独立基礎といった複数の種類があります。

基礎のためにコンクリートを施工することも、土木作業員の仕事のひとつです。

土木作業員の平均年収

一般的に、土木作業員の平均年収は250から500万円程度と言われています。

土木作業員の業務は、未経験者でもできる簡単なものから、免許や資格が必要な複雑なものまで多岐に渡ります。

重機の免許や足場組立などに必要な資格を持っていると、多くの収入を得られる可能性が高くなります。

また、土木作業員は作業内容によっても給与が大きく変わります。

基本的に土木作業員の給与は日給月給と呼ばれるような、働いた日数と日当をかけた数字で計算される仕組みになっていることが多いです。

月に20日働く作業員と、15日働く作業員ではもちろん月給が異なります。

作業日数やスキルによって増減の幅はありますが、結局土工の平均年収は250から500万円程度になっています。

しかし、これはあくまで平均的な給与の話であり、年月をかけてスキルを磨いたり、資格を取得することで年収が上がっていくこともあります。

土木作業員の中には、年収が1000万円を超える人もいるので、収入の面は自分のやる気次第でどうにでもなるというのが現状です。

土木作業員になるメリット

土木作業員についての話をここまででしましたが、土木作業員になるメリットはなかなか思い浮かばないと思います。

しかし、土木作業員はやりがいと隣り合わせの仕事であり、メリットが沢山あります。

ここでは、土木作業員になるメリットを説明します。

未経験から働ける

上記でも説明しましたが、土木業務は専門的なスキルや知識が必要ありません。

そのため、経験・学歴が不問になっていて、転職へのハードルは非常に低くなっています。

初めの方の業務は、基本的に先輩のお手伝いや、先輩に指示されたことをやればよいので、誰でも始めることが出来る上、確実に経験を積むことが出来ます。

成長できる

土木作業員の特徴には、前述した通り多岐にわたる仕事の幅広さが挙げられます。

そのため、現場ごとに求められるスキルや技能が変化します。

ということは、現場ごとに得られる経験が変わるため、最終的には様々な業務をこなすことが出来るようになります。

会社には寄りますが、資格取得に助成金が出る場合があるため、意欲的にキャリアアップを目指しましょう。

目に見えて働きが分かる

土木作業員の仕事は、文字通り形に残る仕事です。

道路や河川の補修など、人のインフラを支える作業では、完成したそのインフラを見るたびに強いやりがいを感じるはずです。

まとめ:30代未経験でも土木作業員になるためには

ここまで、30代未経験でも土木作業員になる方法や、土木作業員についてを説明してきました。

結論、30代未経験でも土木作業員になることは出来ます。

そして、土木作業員には特別に必要な資格が無いため、未経験者でも問題なく働くことが出来ます。

土木作業員がどんな業務をして、どんな職場環境なのかを理解していれば問題ありません。

やる気をもって、一生懸命仕事に取り組めば大丈夫です。

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