「相談支援専門員になるための資格要件ってあるの?」と考える方も多くいるでしょう。
障害を持つ方やその家族からの悩みに対して、必要な福祉サービスを受けられるようサポートをおこなう相談支援専門員。
なんとなく名前を聞いたことがあっても、実際にどんなスキルや経験が必要なのかまでは知らない方も多いのではないでしょうか?
資格に必要な要素を知っておけば、将来的なキャリアチェンジやキャリアアップも充分目指せます。
そこで今回は、相談支援専門員になるための資格要件やプロセスについて解説します。
相談支援専門員を目指す方はぜひ参考にしてみてくださいね。
相談支援専門員になるための資格要件
相談支援専門員になるための資格要件は、3~10年程度の実務経験と相談支援従事者初任者研修の受講・修了が必須です。
さらに相談支援専門員を継続する場合、5年に一度開かれる相談支援従事者現任研修を受けなければ資格が更新されません。
資格要件①実務経験 障害者の保険・医療・福祉・教育分野に関する相談支援業務経験(通算3~10年以上) |
+
資格要件②研修 相談支援従事者初任者研修 |
↓
相談支援専門員へ!
※初任者研修修了時から翌年を初年度として、5年ごとに相談支援従事者現任研修を受けて更新する。(4日間の講義と約1ヶ月の実習)
相談支援専門員の実務経験
相談支援専門員に必要な実務経験の年数は、これまでおこなってきた業務内容によって変わります。
ここでは、具体的な実務経験の種類と必要な実務経験の年数についていくつかご紹介します。
①国家資格による業務(医師・介護福祉士・看護師など)に5年以上従事しており、かつ相談支援や介護業務に通算3年以上携わっている者。
②障害者支援施設・老人福祉施設の従事者や、障害のある児童や生徒の就学相談などに携わった期間が通算5年以上ある者。
③社会福祉主事任用資格者ではないが、障害福祉サービス事業や老人居宅介護等事業といった場所で介護業務に携わった期間が10年以上ある者。
参考ページ:ホーム|厚生労働省
相談支援専門員になるには、1年あたり180日以上の実務日数が必要です。
つまり通算3年以上であれば540日以上、5年以上であれば900日以上、10年以上だと1800日以上になりますね。
ただし、これらの実務経験の日数を満たしていなくても、相談支援従事者初任者研修自体は受講可能です。
相談支援専門員として働くまでに、実務経験を満たせていれば認められます。
今回ご紹介した実務経験の具体例はほんの一部であり、あくまで代表的なものなので詳細な条件や実務経験年数に関しては、各地域のホームページを必ず確認するようにしてください。
相談支援専門員の研修内容
相談支援専門員になるには、相談支援従事者初任者研修を受ける必要があり、さらに資格を持ち続けるには相談支援従事者現任研修と呼ばれる研修を5年ごとに受ける必要があります。
ここでは、相談支援従事者初任者研修と相談支援従事者現任研修についてそれぞれ紹介します。
相談支援従事者初任者研修
相談支援従事者初任者研修は7日間の講義と実習を含みます。
講義では障害者の地域支援と相談支援従事者の役割、ケアマネジメントプロセスなどを学び、実習では対応中の事例を取り上げながら、利用計画案作成や相談支援の実践などをおこないます。
相談支援従事者現任研修
相談支援従事者現任研修とは5年ごとに開かれる研修で、相談支援専門員としての資格を更新するためには必須です。
研修は、4日間の講義と実習を受ける流れです。
おもに講義では人材育成・相談援助・コミュニティワークを、実習ではグループスーパービジョンを通じてアセスメントが適切だったかどうかを確認します。
この研修を修了しなければ相談専門員としての資格を失うため、受け忘れなどには注意しなければいけません。
相談支援専門員の仕事内容
相談支援専門員の仕事内容はおおまかにいうと、障害を持つ人やその家族の相談支援や情報提供、福祉サービスを受けられるように連絡調整をおこないます。
また相談支援には、基本相談支援・地域相談支援・計画相談支援・障害児相談支援の4種類があり、相談内容に応じて管轄が少し異なります。
ここでは、4つの基本相談支援・地域相談支援・計画相談支援・障害児相談支援について説明します。
基本相談支援
障害者の福祉に関わる幅広い相談に応じる、相談支援全体のベースとなるところです。
他の地域相談支援・計画相談支援・障害児相談支援の3つの相談支援につなぐ役割を担います。
地域相談支援
施設から地域で自立した生活を送れるように支援する地域移行支援と、すでに地域で生活している人を対象に支援する地域定着支援があります。
計画相談支援
障害福祉サービスの利用開始までを支援するサービス利用支援と、サービス利用の継続を支援する継続サービス利用支援があります。
おもにサービス利用計画案の作成や利用者のモニタリング、会議などをおこないます。
障害児相談支援
通所サービスの利用開始までを支援する障害児支援利用援助と、通所サービスの継続を支援する継続障害児支援利用援助があります。
おもに障害児支援利用計画の計画案の作成や利用者のモニタリングなどをおこないます。
相談支援専門員が働く場所
相談支援専門員の勤務先は以下のものが挙げられます。
- 基幹相談支援センター
- 障害者相談支援事業
- 指定一般相談支援事業所
- 指定特定相談支援事業所・指定障害児相談支援事業所
基幹相談支援センターではおもに総合的な相談支援業務を担当し、障害の程度や種類に関わらず情報提供や助言などをおこないます。
相談内容に合わせて地域の相談支援事業所を紹介したり、相談支援の中核であることから相談支援事業所に対しても人材育成支援や指導をするケースもあります。
ほかにも相談支援に限らず、障害者の虐待防止、権利擁護など幅広い業務を担っているのが特徴です。
また、指定特定相談支援事業所・指定障害児相談支援事業所では相談支援業務を専門とする相談支援専門員の配置が各地域によって定められています。
勤務先によって業務内容や求人数などが異なるため、実際に相談支援専門員として働く際は注意が必要です。
介護士におすすめの転職エージェント3選
「相談支援専門員に興味がある!」「自分の住んでいる地域に相談支援事業所はどこにあるの?」と思われた方にオススメの転職エージェントについて3つご紹介します。
転職を考えている方や将来的に相談支援専門員を目指している方はぜひ参考にしてみて下さいね。
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かいご畑の特徴
- キャリアアップ応援制度がある
- 未経験・無資格で利用できる
- 運営会社が福祉系に強い
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まとめ~相談支援専門員の資格要件はいくつかのルートがある!~
相談支援専門員にはそれに準じた資格が用意されているわけではなく、一般的には実務経験と研修によって取得できます。
相談支援事業者初任者研修と呼ばれるものはありますが、研修・実務経験の年数に関してはこれまでの業務内容によってさまざま。
例えば元々、相談支援事業に携わってきた方や社会福祉主事任用資格・児童指導員任用資格保持者であれば、3から5年程度の実務経験が必要になります。
また、医療機関や施設において介護業務に従事してきた経験のある場合、通算10年以上の経験年数がなければ実務経験として満たされません。
ただし、今回ご紹介した相談支援専門員の資格要件は一般的なものであり、地域によっては異なるケースがあります。
相談支援専門員を目指す方は、各都道府県や自治体のホームページなどをしっかり確認してくださいね。