「夜勤明けって休み扱いになるの?」
「夜勤で働いたときの割増賃金の計算方法が知りたい」
このように夜勤で働いてはいるものの、夜勤のことについてあまりくわしく知らないという人も多いのではないでしょうか?
結論からいえば夜勤明けは休みにはなりません。
法律で定められた休日というのは0時〜24時を基準として、その間に1分の労働もない場合のことを指します。
つまり、たとえば午前8時までの夜勤であれば、その日の0時〜8時の間に労働していることになるので夜勤明けは休みとはいえないのです。
とはいえ、夜勤は具体的にどのような仕組みなのでしょうか?
そこで今回は夜勤について気になっている人に向けて、夜勤明けの考え方や夜勤時に発生する各種手当の考え方、そして一例をもとに夜勤をしたときの給料の計算方法について紹介していきます。
さらに、夜勤での能動環境を改善したい人におすすめの転職サイト・転職エージェントの紹介します。
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夜勤明けの日は休みではない
夜勤明けの日は休みにはなりません。
夜勤は就業はじめの日の労働としてカウントされ、出勤は1日で計算されます。
労働基準法では法定休日は暦日(0時〜24時)の休みとして定められています。
たとえば就業開始時刻が21時で、就業終了時刻が翌朝9時の場合、労働日数は1日で夜勤明けは休日としてもカウントされないということです。
また、労働基準法では同様に以下が定められています。
「一継続勤務は、たとえ暦日を異にするも一勤務として取り扱うべきものである。二暦日にわたる一勤務については、始業時刻の属する日の労働として、一日の労働と解する。」
つまり、事業所は夜勤明けとは別日に法定休日を確保する必要があります。
そのため夜勤明けを法定休日としている施設は法律違反をしている可能性があるので、今すぐ職場を変えるべきといえます。
なお、この場合は労働時間が12時間ということになり、8時間を超える部分は時間外労働賃金が発生し、22時〜5時の間は深夜手当も発生します。
夜勤は変形労働時間が適用される
夜勤は変形労働時間が適用されます。
変形労働時間とは、1ヵ月以内の一定期間を平均して1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えない範囲内において、特定の日又は週に法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。
つまり要約すると、定められた範囲内であれば法定労働時間の8時間を上回って働いてもいいということです。
変形労働時間で定められた1ヶ月(30日)の労働時間は171時間なので、その枠内であれば通常勤務に加えて夜勤の業務を科していいこととなります。
たとえば毎日8時間労働で20日働くとすれば160時間の労働となるので、残りの実働11時間の範囲内であれば月に1回だけ夜勤が認められます。
夜勤は各種手当の対象となることがある
夜勤は残業手当と深夜手当、夜勤手当の対象となることがほとんどです。
残業手当と深夜手当は義務ですが、夜勤手当は任意の福利厚生です。
そのため時給や労働時間、また働いている施設の規約によってもその支給額が異なります。
そこでここからは、それぞれの手当の考え方についてくわしく解説していきます。
時間外労働の考え方
時間外労働とは1日の労働で8時間を超える部分、1週間で40時間を超える部分のことを指します。
これら法定時間を超えた分はいわゆる残業と呼ばれ、残業手当が発生します。
残業手当で得られる割増賃金は基本時給に対して25%です。
月給制の人は時給換算され、たとえば時給1,200円の労働者の場合、8時間を超える部分の時給は1,500円です。
また、労働基準法では以下のように定められています。
「一継続勤務は、たとえ暦日を異にするも一勤務として取り扱うべきものである。二暦日にわたる一勤務については、始業時刻の属する日の労働として、一日の労働と解する。」
そのため、たとえ日をまたいだとしても夜勤は1日の労働と考えられ、8時間を超える部分は残業手当の対象とります。
深夜手当の考え方
深夜手当とは22時〜翌朝5時までの間の労働に対して基本給の25%が割増される手当です。
夜勤においてもこれが適用され、残業手当と同様に時給計算した場合の基本時給が25%アップします。
また深夜手当は残業手当と重なることがあり、その場合は25%+25%の50%が割増されます。
たとえば時給1,200円なら残業手当と深夜手当が重なれば、その間の時給は1,800円です。
夜勤手当の考え方
夜勤手当とは会社によって設けられている制度です。
残業手当や深夜手当とは違って会社が任意に設定するものなので、働いている職場によっては深夜手当がつかないところや、高い深夜手当が支給されるところがあります。
夜勤手当は一度の夜勤に対して無条件で支給され、3,000円〜4,000円ほどが相場となっています。
夜勤をしたときの割増賃金の計算方法
夜勤をしたときの割増賃金の計算を一つの例をもとに紹介していきます。
次の条件のAさんが夜勤したと仮定しましょう。
労働時間:18時〜翌朝9時
休憩時間:2時間(22時〜23時、3時〜4時)
深夜手当:3,000円
上述したとおり、夜勤は1日の労働として定められているので、日をまたいだとしても就業開始時刻から8時間を超える部分には残業手当が発生します。
労働時間は15時間ですが、休憩が2時間あるので実働時間は13時間です。
残業手当が発生する時間が5時間、深夜手当が発生する時間が4時間、そのうち残業手当と深夜手当が重なっている時間が1時間となっています。
つまり、残業手当だけが発生している時間は4時間、深夜手当だけが発生している時間が3時間、残業手当と深夜手当が両方発生している時間が1時間。
そして通常時給が発生している時間が5時間で、それに深夜手当の3,000円が付与されます。
計算式は以下のとおりです。
(1,500円×1.25×7)+(1,500円×1.5×1)+(1,500円×5)+ 3,000円 = 22,875円
上記の条件を持つAさんは一度の夜勤に発生する給料は22,875円となりました。
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まとめ
夜勤明けは休日にはなり得ません。
法定休日は暦日を基準としているので、0時〜24時の間に少しでも労働をしたのならその日は休日とはならないのです。
仮に夜勤明けから次の就業開始日時まで24時間以上空いていたとしても、夜勤明けは就労日です。
そして夜勤には残業手当と深夜手当、また夜勤手当が発生することがあります。
夜勤手当は会社によって設けているところとそうでないところがあり、またその金額はそれぞれ異なるので、自分が働いている職場の夜勤手当の金額がわからない人は必ず確認しておきましょう。
なお、こちらの記事では例をもとに実際に夜勤の給料について計算してみました。
夜勤時にどのくらいお金がもらえるのかよくわかっていないのであれば、ぜひ参考にしてください。
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