CADオペレーターは技術職なので、「未経験でCADオペレーターになるのは難しいのではないか」と思われがちです。
しかし実際は、未経験でもCADオペレーターになれます。
では、未経験でCADオペレーターに転職するとしたら、実際のところ難易度はどれくらいなのでしょうか。
今回は未経験でCADオペレーターに転職する難易度を、20代・30代・40代の年齢別に解説します。
- 未経験でCADオペレーターに転職するのは、比較的難しい。
- 30代や40代でも無理ではない。しかし職業訓練校に通う、スクールに行くなどして、事前に一定のスキルを身につけることが求められる。
また、難しいCADオペレーターへの未経験転職を成功させるコツもご紹介します。
なおCADオペレーターの令和4年度の有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、1.10倍です。
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CADオペレーターに未経験で転職はやや難しい
CADオペレーターは未経験でもなれます。
ただし、まったく知識も技術もない状態でCADオペレーターになるのは、極めて難しいわけではありませんが、そう簡単でもありません。
理由を解説します。
POINT
- 未経験歓迎の求人が少なめ
- 有効求人倍率は1.10倍だが経験者だけを対象とする求人も多い
未経験歓迎の求人が少なめ
未経験者を歓迎しているCADオペレーターの求人は、少なめです。
公開求人数20万件以上の大手転職サイト「doda」で、「製図・CADオペレーター」の求人を「職種未経験歓迎」かつ「業種未経験歓迎」の条件で検索すると、40件ヒットします。
このうち正社員の求人は39件、契約社員の求人は2件です。
さらに、19件が「東京」、23件が東京含む「関東」の求人でした。
地方には数件ずつしか求人がありません。
求人数は時期によって変わりますし、他の求人サイトにはdodaで取り扱いがない募集も見つかります。
それでも、未経験で応募できるCADオペレーターの求人は、選択肢があまり多くないと言えるでしょう。
地方での転職・就職を希望している場合、そもそも応募できる求人がほとんどない、という状況に陥る可能性があります。
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有効求人倍率は1.10倍だが経験者だけを対象とする求人も多い
CADオペレーターの令和4年度の有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、1.10倍です。
CADオペレーターの場合、求職者1人に対して1.10件の求人があるということです。
ただしこの有効求人倍率は、経験者だけを対象としている求人も含めて算出されています。
実際、大手転職サイト「doda」で、経験者だけを対象としているものも含めてCADオペレーターの求人を検索すると、82件ヒットします。
CADオペレーター全体の求人数と、未経験者歓迎の求人数には差があるとお分かりいただけるでしょう。
つまり有効求人倍率が1倍以上だからといって、CADオペレーター未経験でも簡単に転職や就職ができるかというと、そうではありません。
CADオペレーターに未経験でなるのが難しいケース
次の条件に当てはまる場合、未経験でCADオペレーターになるのは、難しいことがあります。
CADオペレーターに未経験でなるのが難しいケース
- 地方で転職・就職する場合
- 正社員に絞って探す場合
- 経験者の応募があった場合
地方で転職・就職する場合
地方では都市部に比べて、未経験者を歓迎しているCADオペレーターの求人が少ないです。
CADオペレーターだけではなく、製造や建築などの関連職種に応募してみるのも良いでしょう。
正社員に絞って探す場合
未経験でも採用される可能性があるCADオペレーターの求人の中には、雇用形態が「派遣社員」や「契約社員」のものもあります。
正社員にこだわる場合、未経験者にとってCADオペレーターの仕事を見つけにくくなるので、注意が必要です。
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」は、CADオペレーターとして働いている人が多いと感じている雇用形態を掲載しています。
※引用:CADオペレーター「一般的な就業形態」
この調査によると、もっとも多い回答は「正規の職員、従業員(約59.6%)」です。
しかし「パートタイマー」「派遣社員」「契約社員、期間従業員」「自営、フリーランス」と回答した人も、約4割います。
未経験で応募できるCADオペレーターの求人はパートや派遣しかない、というわけではありません。
しかし正社員の求人だけに絞ると選択肢が減ったり、競争率が上がったりする点には注意しましょう。
経験者の応募があった場合
CADオペレーターの求人に未経験で応募したとしても、他に経験者からの応募があった場合、競争に負けてしまう可能性があります。
企業が求職者に対して期待しているのは、採用後に活躍してくれるかどうかです。
即戦力になってくれる経験者は、未経験者と比較して教育コストがかかりません。
また「CADオペレーターの仕事が自分に合わない」という理由で離職してしまう可能性も、未経験者 より低いです。
そのため企業は、未経験者よりも経験者を優先して採用しようとする傾向があります。
CADオペレーターに未経験で転職成功するコツ
CADオペレーターに未経験で転職するのは、少々難しい場合もあります。
しかしコツをおさえれば、採用選考の通過率を上げることが可能です。
POINT
- 派遣等の非正規雇用で経験を積んで正社員に転職する
- CADソフトの操作スキルを身につけておく
- 未経験でも受験できる資格を取得する
- 業界経験者であることをアピールする
派遣等の非正規雇用で経験を積んで正社員に転職する
CADオペレーターの場合、全くの未経験で最初から正社員になるのは、難しいこともあります。
まずは派遣等の非正規雇用で経験を積んでから、正社員への移行を目指す道も検討してみましょう。
非正規雇用のCADオペレーターとして働いてから、正社員を目指す方法は、おもに次の2通りです。
- 正社員登用制度を利用する
- 転職する
ただし、そもそも正社員登用制度がない会社もあります。
事前に正社員登用制度がある会社かどうかを確認しておきましょう。
また正社員登用制度はあるものの、実際に正社員登用された実績が乏しい、という企業も多いです。
いつまで待っても正社員登用されない場合、正社員を目指すなら、転職する必要性が出てきます。
CADソフトの操作スキルを身につけておく
CADソフトの操作スキルをスクールや独学で身につけておくと、企業側からの評価が上がります。
CADオペレーターとして働くために重要なのは、CADソフトの操作スキルです。
CADソフトには、2Dや3Dの図面を作成する、非常に多くの機能が搭載されています。
これらの機能を効率的に使いこなすためには、体系的に学ぶことが重要です。
職業訓練に通う
スクールや独学だけではなく、国が実施している職業訓練でも、CADのスキルを習得できます。
職業訓練とは、仕事に必要なスキルを無料で習得できる公的な制度です。
たとえば東京の都立職業能力開発センター赤羽校には、「建築CAD科」があります。
4・10月に入校が可能です。
「建築CAD科」に入校後は、6ヶ月間学びます。
ただし多くの場合、職業訓練は週に5日受講しなければいけません。
訓練校によって違いはありますが、朝9時頃から午後4時くらいまで、1日6限学びます。
今の仕事を続けながらだと受講は厳しい点に注意しましょう。
なお職業訓練では、CAD以外にも、さまざまなコースが用意されています。
未経験でも受験できる資格を取得する
CADオペレーターは資格がなくても転職・就職できる仕事です。
しかし資格があると、今までの努力や持っているスキルを、客観的に証明できます。
転職活動や就職活動でも、資格は有利に働きやすいです。
CADオペレーターの資格には、次の2通りがあります。
- 実務経験がないと試験を受けられないもの
- 実務経験がなくても試験を受けられるもの
未経験の人は、実務経験がなくても受験できる資格を取得しておくと、採用選考で評価が上がります。
業界経験者であることをアピールする
CADオペレーターという職種は未経験でも、転職を希望する業界で働いた経験はある、という人もいます。
たとえば今までは建設業界で施工管理をしていて、次に建築系CADオペレーターへの転職を希望するような場合です。
自分が働いたことのある業界を狙って応募し、業界経験者であることをアピールすると、業界での経験がまったくない人より有利になる可能性があります。
たとえば建築系のCADオペレーターなら、設計や建物の構造、材料などの知識があると役に立つでしょう。
CADオペレーターの年齢別転職難易度
CADオペレーターに未経験で転職する場合、年齢によって難しさが変わってきます。
20代・30代・40代の転職難易度を見ていきましょう。
雇用対策法により、求人に年齢制限を設けるのは禁止されています。
何歳でも、CADオペレーターの求人に応募そのものは可能です。
しかし実際は、未経験者の場合、「30歳以下」や「35歳以下」までをボーダーラインとしている企業も多く見られます。
20代
20代はもっともCADオペレーターに未経験で転職しやすいです。
興味があるなら、前向きにチャレンジしてみましょう。
ただしCADオペレーターは未経験歓迎の正社員求人そのものが少ないので、たとえ20代でも、転職活動で苦戦する可能性はあります。
30代
CADオペレーターの求人の中には、年齢について一切記載がないものもあります。
このような年齢制限がない求人や、「35歳以下」までの求人なら、30代未経験者でもCADオペレーターとして採用される可能性は、ゼロではありません。
ただし実際は、CADスキルがまったくない30代未経験者の場合、CADオペレーターとして正社員で採用してもらうのは難しいです。
30代でCADスキルをまったく持っていない未経験者は、職業訓練に通う、スクールに行くなどして、「CADスキルを持つ実務未経験者」まで自分の市場価値を上げれば、転職成功する可能性があります。
40代
40代未経験でまったくCADのスキルがない場合、転職成功の可能性は低いです。
しかし知識とスキルを身につけてから転職活動をおこなえば、たとえ40代未経験でも、採用してもらえる可能性はあります。
CADオペレーター未経験者におすすめの転職サイト・転職エージェント
CADオペレーターに未経験で転職できるか不安を感じている人は、まず転職サイト・転職エージェントに登録して、どんな求人があるのか実際に確かめてみましょう。
CADオペレーター未経験者におすすめの転職サイト・転職エージェントは、次の3社です。
ロゴ | |||
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全国対応 | 〇 | 〇 | 〇 |
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経験者向けの 高待遇求人が多い |
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求人数 | 約5,800件 | 約11,330件 | 約240,020件 |
※2024年4月調査時点の求人数を掲載。
「すぐに転職するつもりはない」という人も、転職サイト・転職エージェントに登録しておくことで、定期的に求人情報を受け取れます。
よい求人を見逃さないためにも、登録をおすすめします。
GATEN職
求人数
約5000件
対応地域
全国
料金
無料
公式サイト
https://gaten.info/
運営会社
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求人数 | 約5,800件 |
GATEN職は、建設・建築系に特化した求人サイトです。
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全国対応 | 〇 |
おすすめ ポイント |
経験者向けの 高待遇求人が多い |
求人数 | 約240,020件 |
建職バンクもGATEN職と同じく、建設・建築系に特化した転職サービスです。
CADオペレーターの求人もあります。
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求人数 | 240,023件 |
dodaは、株式会社パーソルキャリアが運営しています。
日本最大級の転職情報サイトです。
業界、職種、勤務地、年収問わず、24万件以上もの公開求人を取り扱っています。
未経験者歓迎のCADオペレーターの求人も見つけやすいです。
未経験でCADオペレーターに転職は難しいが無理ではない
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未経験歓迎の求人だとしても、経験者や自分より若い応募者との競争で、苦戦する可能性があります。
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30代や40代でもまだチャンスはあるので、無理だと諦めずに、計画的に行動しましょう。