IT技術が日々発展し続けている今、ITに関する職業への需要も高まっています。
しかし、IT業界と聞くと「仕事内容が難しそう…」、「転職で求められるスキルが高そう…」など、ネガティブなイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
今回は、IT企業の縁の下の力持ちである「ソフトウェアエンジニア」について、仕事内容や将来性など詳しく解説します。
あわせてソフトウェアエンジニアは未経験でも目指せるのか、役立つ資格、求められるスキルなども紹介するので、ソフトウェアエンジニアに興味のある方はぜひ参考にしてください。
ソフトウェアエンジニアとは
コンピュータソフトウェアの設計・開発・テスト・保守をおこなうソフトウェアエンジニアですが、その具体的な仕事内容はどのようなものなのでしょうか。
ここからは、ソフトウェアエンジニアの仕事内容や将来性について詳しく解説します。
ソフトウェアエンジニアの仕事内容
ソフトウェアエンジニアやシステムエンジニアなど、IT業界にはさまざまな仕事が存在し、それぞれが異なる役割・仕事内容をしています。
ここからは、ソフトウェアエンジニアの仕事内容について、5つに分けて紹介します。
ソフトウェアエンジニアの仕事内容
- プログラミング
- ソフトウェアの設計・開発
- ユーザーのニーズ・要望を実現
- ソフトウェアのエラーチェック
- ソフトウェア開発チームをまとめる
①プログラミング
ソフトウェアエンジニアの主な仕事の一つとして、プログラミングがあります。
プログラミングとは、具体的なコードを書きソフトウェアやアプリケーションを作成する作業のことです。
ソフトウェアエンジニアはまず、システムの設計図を作成します。
ソフトウェアエンジニアが作成する設計図には、ソフトウェアの機能・データフロー・インターフェースなどが含まれ、設計に基づきプログラミング言語を使ってコードを書きます。
また、書かれたコードが設計通りに機能するか確認するためのテストも行うのが一般的です。
プログラミングは複雑で精密な作業であり、エンジニアの技術力と創造力が求められます。
②ソフトウェアの設計・開発
ソフトウェアエンジニアの仕事の一つとして、ソフトウェアの設計や開発も挙げられます。
ソフトウェアの設計では、ソフトウェアの機能や構造を決定するのが基本です。
これにはユーザーのニーズの理解、要件定義、システムアーキテクチャの設計などが含まれます。
また、開発では設計したソフトウェアを実際に作り上げるために、選定したプログラミング言語でコードを書いていきます。
ソフトウェアエンジニアは一貫したプロセスを通じて、ユーザーが使いやすく、かつ安全で信頼性の高いソフトウェアを作り出すのが仕事です。
③ユーザーのニーズ・要望を実現
ユーザーのニーズや要望を理解し、それを具体的なソフトウェアの機能やサービスに変換するのも、ソフトウェアエンジニアの仕事です。
このプロセスでは、まずユーザーとのコミュニケーションを通じて要件を明確にしなければなりません。
次に、その要件を基にソフトウェアの設計や開発を進め、ユーザーの期待に応える製品を実現します。
また、完成したソフトウェアがユーザーの要望を満たしているかどうかを確認し、必要に応じて改善するのも仕事です。
ユーザーのニーズを実現するためには、技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力も求められます。
④ソフトウェアのエラーチェック
ソフトウェアエンジニアの仕事には、ソフトウェアのエラーチェックやバグ修正も含まれます。
これはソフトウェアの品質を保証する重要なプロセスの一環です。
開発したソフトウェアをテストし、その中にエラーや不具合がないかを丁寧に確認します。
エラーが見つかった場合、その原因を追求し問題を解決するためのコードの修正をおこないます。
この作業は単なる技術的な課題だけでなく、ユーザーエクスペリエンスやソフトウェアの安全性に直結するため、非常に重要です。
この時、ソフトウェアエンジニアには、問題解決のスキルと丁寧な注意力が求められます。
⑤ソフトウェア開発チームをまとめる
ソフトウェア開発チームを統率するのも、ソフトウェアエンジニアの仕事の一つです。
ソフトウェアエンジニアは、プロジェクトリーダーやマネージャーとして、チームの目標設定・タスク分配・進捗管理・品質確保などをおこない、プロジェクトの成功に向けて全体をまとめます。
チームをまとめる重要人物として、技術的な知識とスキルはもちろん、コミュニケーション能力、問題解決能力、リーダーシップが求められます。
また、開発チームとクライアントや他部署との間で調整をおこない、全体の流れをスムーズにするのもソフトウェアエンジニアの仕事です。
チームをまとめる役割は、ソフトウェアが計画通りの品質と期間で完成することを保証する重要な役割です。
システムエンジニアとの違い
ソフトウェアエンジニアとシステムエンジニアの違いは、その専門領域と役割にあります。
ソフトウェアエンジニアは、コンピュータソフトウェアの設計・開発・テストを専門としているのが特徴です。
一方、システムエンジニアは、システム全体の設計・統合・管理に重点を置きます。
つまり、ソフトウェアエンジニアは、特定のソフトウェア製品の開発に注力し、システムエンジニアは全体のシステムの設計と統合に焦点を当てるという違いがあります。
ソフトウェアエンジニアの将来性
結論から述べますと、ソフトウェアエンジニアは将来性のある職種の一つといえます。
デジタル化、AIやその他IT技術が発展する今、テクノロジーが社会のあらゆる面に深く浸透しており、ソフトウェア開発の専門性はますます価値を増しています。
また、リモートワークやフレキシブルな働き方が一般化する中、場所を問わずに高いスキルを発揮できるソフトウェアエンジニアは、求人市場でも非常に需要が高いのが特徴です。
さらに、テクノロジーの急速な進化により、新しいスキルを学び続けることで、常にスキルアップのチャンスがあります。
以上の要素から、ソフトウェアエンジニアへの転職は将来性にも期待できそうです。
未経験からソフトウェアエンジニアになるには
ソフトウェアエンジニアは、未経験からでも目指せる職業といえます。
もちろん、コーディングやプログラミング言語の基礎知識は必要になるため、決して簡単ではありません。
独学やスクールで勉強する
一定のソフトウェアに関する知識やスキルを身につけるためにも、IT・プログラミングスクールや独学での勉強に取り組むことをおすすめします。
ソフトウェアエンジニアの知識やスキルは、決して簡単な分野ではありませんが、独学でも学ぶことは可能です。
現代では、インターネット上に数多くの無料のリソースや教材があり、プログラミング、データ構造、アルゴリズム、システムデザインなど、重要なテーマを提供しています。
また、コーディングチャレンジサイトやオープンソースプロジェクトに参加することで実践的なスキルを磨けます。
しかし、独学では情報が偏ってしまったり、解決できずに挫折してしまったりする方も少なくありません。
そのため、独学で学ぶ場合には、定期的に同業者の集まるイベントやセミナーに参加することをおすすめします。
実践的スキルを身につける
また、ただ知識を習得するだけでなく、実践的スキルも非常に重要です。
積極的に同業者のイベントやインターンシップ、アルバイトなどを通して積極的に経験を積みましょう。
さらには、学び続ける意欲と問題解決への熱意、そしてテクノロジーへの情熱をアピールするのもポイントです。
ソフトウェアエンジニアに必要な3つのスキル
IT企業への転職では、幅広いスキルが求められるのが一般的ですが、ソフトウェアエンジニアはどのようなスキルが求められるのでしょうか。
ここからは、ソフトウェアエンジニアに必要な3つのスキルを紹介します。
ソフトウェアエンジニアに必要な3つのスキル
- コミュニケーションスキル
- ITに関するスキル
- ドキュメント作成スキル
①コミュニケーションスキル
ソフトウェアエンジニアには、技術的な能力だけでなく、コミュニケーションスキルも求められます。
プロジェクトは基本的にチームでおこなわれ、メンバー間で情報を明確かつ効率的に共有しなければなりません。
課題の理解、解決策の提案、プロジェクトの進行状況の報告等、全ては適切なコミュニケーションを通じておこなわれます。
また、ユーザーやクライアントとの対話も重要で、そのニーズを理解し、技術的な内容を非専門の相手にも分かりやすく伝える必要があります。
以上の要素から、コミュニケーションスキルは、ソフトウェア開発の過程を円滑に進め、成功に繋げるための不可欠な要素です。
②ITに関するスキル
ソフトウェアエンジニアには、一定のITスキルも求められます。
一般的には、プログラミング言語の理解と使いこなす能力が求められ、さらにはデータベースの管理、フロントエンドとバックエンドの開発スキル、バージョン管理システムの使用方法も必須条件となっている場合が少なくありません。
また、近ごろではクラウドサービスの活用、データ分析やAI技術についての知識も求められることが多いです。
以上のスキルは、エンジニアの効率と生産性を向上させ、高品質なソフトウェアを開発するために必要です。
③ドキュメント作成スキル
ソフトウェアエンジニアでは、ドキュメント作成スキルも求められます。
ドキュメント作成スキルは、ソフトウェアの設計・機能・使用方法・変更点などを明確に記述し、他の開発者やユーザーが理解できるような書類を作成する能力です。
わかりやすいドキュメント作成は、新しい人材がチームに参加する際にも役立ち、さらにはチーム内での共有をスムーズにします。
以上の要素から、誰がみてもわかりやすいドキュメントを作成できるスキルを持っていることは、ソフトウェアエンジニアの仕事でも非常に重要な要素といえます。
ソフトウェアエンジニアの転職を成功させるための3つのポイント
ソフトウェアエンジニアへの転職をお考えの方の中には「どうすれば転職をスムーズに成功させられるのか?」知りたい方もいるのではないでしょうか。
ここからは、ソフトウェアエンジニアへの転職を成功させるために、知っておくべき3つのポイントを紹介します。
転職を成功させるための3つのポイント
- 転職支援サービスを利用
- ITスクールに通う
- 資格を取得する
①転職支援サービスを利用
ソフトウェアエンジニアの転職を成功させるためには、転職支援サービスの利用がおすすめです。
転職支援サービスは、求職者のスキルや経験に合った求人情報を提供し、適切な職場を見つけるためのサポートをしています。
また、利用するサービスによっては、キャリアアドバイザーから履歴書や職務経歴書の作成、面接の準備、給与交渉サポートも受けられるのが魅力です。
このことから、自分一人で探すよりも効率的に、そして求職者のキャリアゴールに合った転職を実現できるでしょう。
②ITスクールに通う
ソフトウェアエンジニアへの転職を成功させるためには、ITスクールに通うのもおすすめです。
ITスクールは、初心者が新たに技術やプログラミング言語を学ぶ場でもありますが、経験者の既存のスキルを磨き、市場価値を高めるのにも効果的です。
さらに、多くのITスクールでは、IT業界や企業への就職の斡旋をおこなっています。
したがって、ITスクールはスキルのアップデートや習得に役立ち、転職成功のための重要な一歩となります。
③資格を取得する
ソフトウェアエンジニアへの転職を成功させるためには、ITに関連する資格を取得するのもおすすめです。
資格は自分のスキルを形式的に証明し、企業側に対して信頼性を示す手段となります。
そのため、特に未経験でスキルや知識に自信のない方は、自分のできるレベルに合わせた資格から取得しててはいかがでしょうか。
ソフトウェアエンジニアにおすすめの資格は、以下で詳細に解説するのでそちらをご覧ください。
ソフトウェアエンジニアにおすすめの資格
ITに関する資格は数多く存在し、中にはどの資格を取得すべきか迷ってしまう方も少なくありません。
ここからは、ソフトウェアエンジニアにおすすめの資格3選を紹介します。
ソフトウェアエンジニアにおすすめの資格3選
- 情報処理技術者試験
- 応用情報技術者試験
- ITストラテジスト試験
①情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、ソフトウェアエンジニアにおすすめする資格の一つです。
情報処理技術者試験は、プログラミングスキルだけでなく、以下のスキルを習得できます。
- システムの設計や開発
- プロジェクト管理
- 幅広いITスキルの理解・適応能力
また、初級から上級まで複数のレベルがあり、エンジニアのキャリアステージやスキルに応じて選ベるのが特徴です。
情報処理技術者試験の合格者は、幅広いIT知識を持っていると判断されやすく、転職市場でも高く評価されます。
②応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、日本のIT業界で高い評価を受けている資格の一つであり、ソフトウェアエンジニアにもおすすめです。
応用情報技術者試験で習得できるスキルは以下の通りです。
- システムの設計や開発
- プロジェクト管理
- ビジネスにおけるITの活用
情報処理技術者試験の内容よりも、さらに高度で応用的な知識とスキルを身につけられるのが特徴です。
また、特定の技術領域に特化した資格とは異なり、応用情報技術者の資格はさまざまな分野でのキャリアに対応可能な汎用性の高さが評価されます。
まずは情報処理技術者試験から挑戦し、スキルアップしていきましょう。
③ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、情報技術の戦略的活用能力を評価する資格であり、ソフトウェアエンジニアでも活かせる資格です。
ITストラテジスト試験は、ITに関する資格の中でも非常に難易度の高い資格として分類され、合格するには努力と時間を要します。
しかし、難易度が高いことからこの資格を取得することで、企業側から高い評価を得られるのが強みです。
ソフトウェアエンジニアへの転職を成功させるために、資格取得をお考えの方は、まずは難易度の低いものから挑戦し、少しずつレベルをアップさせるとよいでしょう。
ソフトウェアエンジニアにおすすめの転職サイト・転職エージェント3選
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今回は、ソフトウェアエンジニアへの転職をお考えの方に向けて、ソフトウェアエンジニアとはどのような職業なのか、仕事内容や将来性について詳しく解説しました。
ソフトウェアエンジニアに限らず、ITに関わる多くの職業には高いスキルや知識量が求められ、基本的には簡単な業界ではないというのがわかります。
しかし、適切な方法で情報収集をおこない、順序よくステップを踏むことで未経験でもソフトウェアエンジニアへの転職は実現できます。
まずは、資格取得や転職支援サービスの利用を検討し、スキル習得や情報収集から始めてみましょう。