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未経験者でも建築士に転職できる?方法やポイントなどを解説します

未経験者でも建築士に転職 ガテン系の転職

数ある国家資格のなかでも知名度の高いものの一つに「建築士」があります。

数ある建築関連の資格のなかでも難易度の高い資格として知られ、ネームバリューも信頼性も非常に高いです。

しかし、建築業界未経験の状態から建築士に転職する場合、一体何から手を付ければいいのかわかりませんよね。

この記事では、未経験の人が建築士に転職する方法や、押さえておきたいポイントなどを解説していきます。

また、記事の最後では未経験から独学で一級建築士へと転身した「安藤忠雄」さんについても紹介するので、ぜひお読みください。

それでは見ていきましょう!

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未経験でも建築士に転職できる?

結論から言うと、未経験でも建築士への転職は可能です。

ただし、決して簡単な道ではないことは理解しておきましょう。

後述するように、建築士試験を受けるためには、一定以上の学歴や実務経験が設けられています。

そのため、完全にゼロからスタートする場合には、かなりの時間が必要になるのです。

とはいえ、後ほど紹介するようにプロボクサーから1級建築士へと転身をした人もいます。

建築へ対する強い情熱を持ち続ければ、たとえ未経験であっても決して不可能ではありません。

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未経験から建築士に転職する方法2選

建築士の資格を取得するためには、一定以上の学歴や実務経験が必要です。

これらを満たしていないと、建築士試験を受験できません。

そのため、未経験から建築士へ転職するためにはまずは以下に挙げるどちらかのルートから進み、受験資格を満たしましょう。

大切なのは、これらをクリアしてもすぐに建築士の資格が取得できるわけではないということです。

あくまで「建築士試験の受験資格を得られる」という点を覚えておいてください。

建築士の資格が取得できるのは、これから解説する手順をクリアしたのちに、建築士試験に合格した後です。

未経験から建築士に転職する方法2選

  • 建築について学べる教育機関へ通う
  • 実務経験を積む

それぞれ解説します。

建築士に必要な資格とは?必要なスキルや建築技師・建築施工管理技士との違いも解説!

①建築について学べる教育機関へ通う

建築について勉強ができる施設に通うのは、未経験から建築士に転職する上ではポピュラーなルートの一つです。

具体的には、建築学科のある大学や短大、専門学校などに通って所定の年数をクリアして卒業すれば、実務経験が無い場合でも二級建築士の受験資格を得ることができます。

とはいえ、現在働いている人が受験資格獲得のために、仕事を辞めてまで大学に入りなおすのは非常にリスキーです。

教育機関に通う場合は、夜間学科に通うことで働きながら勉強ができるため、手堅くこちらの方法を選ぶのが無難といえます。

この方法であれば、働きながら建築士試験の受験資格を満たすことができるので、金銭的に困窮してしまうことも少ないです。

仕事を終えた後の勉強になるためかなり困難な道のりですが、強い情熱や高いモチベーションを維持しつつ頑張ってください!

受験資格を満たすための指定科目と必要な単位数は、学校によって差があるので、見落しのないように確認しましょう。

参考:公益財団法人 建築技術普及センターホームページ

②実務経験を積む

つづいては、実際に建築に携わる会社に転職して、実務経験を積むパターンです。

建築に関する実践的な技術や知識を、実際の現場で習得できます。

建築に関する学歴が全くない状態の場合、建築士の受験資格獲得のために必要な実務経験を7年積むことで、受験資格を得ることができます。

一方、高校などで指定科目を修めて卒業している人の場合、3年の実務経験をつめば受験資格はクリアです。

このように、建築に関する知識や経験が完全にない未経験者と、指定の科目を履修している未経験者では、積むべき実務経験の年数に差があるので注意しましょう。

最大のメリットとしては、仕事をしながら実務経験を身に着けることができる点です。

たとえ建築学科に入学するために退職したとしても、仕事をしていない期間はブランクとみなされることが多いため、採用に不利になってしまうことがあります。

たとえ資格を取得できても、実務経験が全くない人の場合には採用担当者も採用したがりません。

実務経験を積みながら受験資格を満たせば、社会人としてのブランクを作ることなく、さらに現場で活きるリアルなスキルを身につけることができます。

建築士の種類

建築士の種類

一口に建築士といっても、実は3つの種類があります。

これらについてきちんと理解しないと、「建築士に転職したい」という夢は非常に漠然としたものになってしまいます。

それぞれの違いをしっかりと押さえて、将来自分がどの建築士を目指すのかを明確にしておきましょう。

以下の3つの建築士の種類をみてください。

建築士の種類

  • 木造建築士
  • 二級建築士
  • 一級建築士

それぞれ詳しく解説します。

電気通信主任技術者の平均年収はいくら?仕事内容や資格の難易度を解説

木造建築士

木造建築士は、その名の通り木造建築に関わる業務に特化した建築士です。

「2階建て以下の建物」、「延べ床面積300㎡以下」といった比較的規模の小さな建築に携わり、木造の建築であることが前提で、鉄骨造りや鉄筋コンクリート造りなどの建造物は、この資格のみでは扱えません。

木造建築士の資格を取得した後は、リフォーム会社やハウスメーカーなどが主な活躍場所になりますが、宮大工やお祭りで使う山車造り職人として活躍する人もなかにはいます。

二級建築士

続いて二級建築士です。

二級建築士は、比較的小規模な建物の設計や管理などに携われる国家資格で、木造建築はもちろん、鉄筋コンクリート造りや鉄骨造り、コンクリートブロック造りにレンガ造りなど、さまざまな種類の建築に携われます。

木造建築の場合は、高さ13m以内もしくは軒の高さが9m以内、木造造り以外の建築物は延べ面積30㎡~300㎡、高さ13m以内もしくは軒の高さが9m以内の建築物を設計できます。

木造建築士は、基本的に木造以外の建築物の設計はできませんが、二級建築士は設計できる建築物の種類が非常に広いので、活躍の場も大きく広がるのです。

一級建築士

最後に、一級建築士についてです。

一級建築士は扱う材質や面積、高さなどに制限がないため、小規模なものはもちろん大規模なものまで、あらゆる建造物を設計できます。

学校や大型商業施設、スポーツスタジアムにコンサートホールまで、設計できる建造物はほぼ無限大です。

資格のネームバリューも非常に大きく、建築業界で活躍する上で非常に強力な武器になります。

建築士に求められる能力4選

そんな建築士ですが、どのような能力が求められるのか気になるところです。

単に資格を取得しているだけではなく、以下に挙げる能力を備えていれば、より大きな活躍が期待できますよ!

建築士に求められる能力4選

  • 創造力
  • 提案力
  • 芸術や美術への関心
  • 相手の立場にたつ能力

建築士のお仕事は、単に納期に間に合わせるだけでは大きな成長は見込めません。

依頼主が「またこの人に仕事を頼みたい!」と思えるような仕事をするためには、様々な能力が必要なのです。

一つ一つ詳しく見ていきましょう!

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①創造力

建築士はクライアントからの注文を受けて建物を設計しますが、クライアントがいつもハッキリとしたイメージを抱いているとは限りません。

「みんなの憩いの場になるような雰囲気」、「訪れた人々が自然に挨拶を交わせるような場所」といってように、提示される要素が非常に漠然としたものであることも多いのです。

そうした漠然としたクライアントの注文に対して、いかにイメージに沿った設計をできるかが建築士としての腕の見せ所の1つといえます。

建物の基礎や使用する素材、色合いや建物の外観など、様々な要素を熟慮してクライアントの想像している世界を形作っていくのです。

そうした仕事は豊かな創造力がなければ、クライアントを満足させることはできません。

②提案力

依頼主から建物のイメージを受け取り、無事建物の構想が固まったら、それを依頼主に提案するのも大切なお仕事です。

限られた予算や工期内で、いかにクライアントのイメージに近い設計ができるかを、わかりやすく提示します。

そのためには、プレゼンテーション能力や提案力といったスキルが必要不可欠です。

図面や手書きの構想図はもちろん、時にはコンピューターグラフィックスなども駆使しながら、わかりやすく相手に自分のイメージを受け取ってもらう必要があります。

いくら素晴らしい構想が出来上がっても、それをキチンと提案できる能力がなければクライアントから色よい返事をもらうことはできません。

③芸術や美術への関心

建築物の設計には、見た目の美しさや斬新なデザインなどの芸術性が求められる場合も多いです。

特に劇場や美術館などの芸術のための施設の場合、凝った意匠や独創的なデザインが好まれる傾向があります。

優れたデザインの完成を磨くためには、建築以外の分野にも幅広く興味を抱くことが大切です。

映画、絵画、彫刻といった美術への関心はもちろん、歴史や風土、土地柄などへの理解を深めることで、人々から愛されるデザインの設計により役立ちます。

「建築は総合芸術である」という言葉がある通り、建築士として様々な建築のデザインに関わるうえでは、幅広い分野への関心が不可欠なのです。

④相手の立場にたつ能力

建築士として大切なことは、依頼をしてくれたクライアントが満足する建造物をいかに作り上げるかという点です。

たとえ建築士が好む工法や材質であっても、クライアントも同様に好むわけではありません。

自分の好みを優先してしまっては、自己満足な設計になってしまいますよね。

そうならないためにも、相手の立場に立って物事を考える、「クライアントファースト」の考え方が非常に重要なのです。

たとえば、介護施設を設計する場合には、段差を少なくしたり緩やかなスロープを設けたりする心づかいが必要ですよね。

また、小さな子供がいる家庭の住宅を設計する場合には、子供が成長したあとの事も考えた間取り設定や構想などがもとめられます。

このように、自分の我を通すことなくクライアントの立場に立って物事を考える姿勢は、建築士にとって必須の能力といえるのです。

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建築士試験の受験資格

では次に、建築士試験の受験資格について確認しましょう。

未経験から建築士へ転職する場合、まずはここで解説する受験資格を満たす必要があります。

そのため、決してやさしい道のりではないものの、その分大きな達成感ややりがいを得ることができますよ!

未経験から建築士へ転職する場合、受験資格には以下の要素が設けられています。

建築士試験の受験資格に設定されている要素

  • 学歴
  • 実務経験

それぞれしっかり押さえてください。

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学歴

指定科目を履修している大卒者、短大卒者などは木造建築士と二級建築士の受験資格を満たしています。

実務経験が無くても、十分な知識を備えているとみなされるためです。

逆を言えば、これらの学歴を有していない場合には、指定科目を履修できる教育機関に入学する必要があるということです。

ただし、現在の職場を退職して学校に入りなおすのは非常に大きなリスクが伴います。

夜間学科に入ることで働きながらの勉強も可能ですが、疲れた状態での勉強は予想以上に困難です。

また、多くの学費が必要な点も忘れてはいけません。

通信制の専門学校を受講する手もあるので、選択肢の一つに入れておきましょう。

実務経験

つづいて、実務経験によって受験資格を満たす方法です。

二級建築士の場合、学歴や履修実績によって求められる実務経験年数が異なります。

建築関係の学校を卒業していない場合:7年以上の実務経験
指定科目を履修した中卒者・高卒者の場合:3年以上の実務経験

実務経験によって受験資格を満たすメリットは、学費が発生する心配がない点です。

また、勉強だけでは身につけることが難しいリアルな技術も習得できます。

ただし、たとえば40歳の人が7年の実務経験を積むと、仮に二級建築士の資格を取得できたとしても、肝心の転職が難しくなります。

そのため、ある程度年齢を重ねている場合には、上で解説した教育機関に通うのが無難です。

建築士試験の内容

建築士試験の内容

建築士試験の内容についても押さえておきましょう。

先ほど建築士には「木造建築士」「二級建築士」「一級建築士」の三種類があると解説しました。

試験内容はどの建築士試験においても以下の内容に関する知識が問われます。

建築士試験の内容

  • 学科Ⅰ:計画(25問)
  • 学科Ⅱ:法規(25問)
  • 学科Ⅲ:構造(25問)
  • 学科Ⅳ:施工(25問)
  • 設計製図

いずれの建築士試験も4種の学科試験を受け、合格者は設計製図の受験に進みます。

設計製図の試験に合格すれば、晴れて建築士の資格を取得できる仕組みです。

では、それぞれの内容について解説していきます。

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学科Ⅰ:計画

「学科Ⅰ:計画」は、「計画各論」、「建築史」、「環境工学」、「都市計画」、「建築設備」の5つの分野の知識を問う科目です。

さらに一級建築士は、「環境工学」と「建設設備」の分野で「環境・設備」という科目が設けられ、残りの3つの分野で「計画」という科目を成します。

「計画」は比較的難易度が低い傾向にあり、逆に「環境・設備」はやや難易度が高めといわれます。

過去問題集などにじっくり取り組むことで、ある程度の出題傾向は読み取れるため、他の科目よりと比較した場合には高得点が狙いやすいです。

建築に関する歴史、有名建築士や建築物などの問題は、しっかり暗記を行うことも大切なので、暗記が苦手な人は早めに取り掛かることが重要といえます。

学科Ⅱ:法規

「学科Ⅱ:法規」では、建築工事や建築士に関する法律についての知識を問われます。

二級建築士の場合には、建築基準法に関する問題が7~8割程度、一級建築士ではそれよりもやや多めに出題され、「バリアフリー法」や「建築士法」などに関連した問題が出題されます。

法律に関する問題と聞くと思わず身構えてしまいますが、この「学科Ⅱ:法規」は、法令集の持ち込みが許可されているので、高得点が狙いやすいです。

とはいえ、時間が限られているなかでじっくりと法令集を参照している暇はありません。

問題を的確かつ素早く読み取り、分厚い法令集のどの条文を参照するべきかといった素早い判断が非常に重要です。

蛍光ペンで重要部分にハイライトを付けておくなどのカスタマイズをして、万端の準備を整えてください。

唯一参考資料の持ち込みが認められている寡黙なので、なんとしても9割以上の正答率は欲しいところです。

多くの受験者は、この「学科Ⅱ:法規」で大量得点を狙うので、法令集を参照する作業に十分慣れておきましょう。

学科Ⅲ:構造

「学科Ⅲ:構造」は、多くの受験者が苦手とする科目です。

「各種構造」、「材料」、「力学」の3つの分野から構成され、非常に理数系色の強い科目となっています。

特に数学や計算に苦手意識のある人は、非常に取り掛かりにくい科目の一つです。

とはいえ、確かに公式や計算方法などを習得するまでは難解に感じるものの、これらを一度理解できれば、高得点をたたき出すことも夢ではありません。

学科Ⅳ:施工

「学科Ⅳ:施工」は、工事の準備の段階から完成に至るまでの一連の流れについての知識を問う科目です。

足場の組立てなどの仮設工事、基礎工事や鉄筋組立、コンクリート工事など、工事全般の流れについてよく理解しておくことが大切です。

さらに設備工事や内装、外装に至るまで、出題範囲は非常に広く、各施工に関するさまざまな問題が出題されるので、特定の工程について集中的に勉強をしても、高得点は狙えません。

各工程の作業を網羅的に覚える必要があるため、高得点を稼ぎ出すすことは簡単ではありませんが、それぞれの作業をしっかりとイメージすれば、対策が練りやすくなりますよ。

設計製図

上で解説した学科試験に合格すると、後日「設計製図」の試験へと進みます。

設計製図試験では、二世帯住宅、事務所兼自宅、子供・子育て支援センターなどさまざまなテーマが出題され、適切な構造の設計や、図面の作成能力などを問われます。

与えられたテーマをもとに、立体図や断面図、1階平面図兼配置図、床伏図などの図面をすべて手書きで描き上げます。

二級建築士の場合は5時間、一級建築士の場合は6時間半という長時間の試験で、休憩や食事といった時間は与えられません。

長時間ではあるものの、完璧に図面を仕上げなければならないことを考えると、十分な時間とはいえません。

加えて、たとえ時間内に製図が完了したとしても、設計図に法令違反などが見つかれば、その時点で不合格となります。

また、出題されるテーマは当日に発表されるわけではなく、学科試験合格後しばらくすると発表されます。

どのような図面が求められるのか、といった事も併せて発表されるので、事前にしっかりと対策を練ったうえでの挑戦が大切です。

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建築士試験の勉強のコツ

建築士試験の勉強のコツ

建築士試験は非常に難易度が高い試験のため、勉強もしっかりとコツを押さえて行う必要があります。

ここでは、建築士試験合格のためにおススメの勉強法を解説します。

たとえ現在受験資格をみたしていない未経験者であっても、なるべく早いうちから勉強法について触れておくことで、将来いよいよ建築士試験の勉強をする際にも慌てずに済みますよ!

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学科試験

学科試験の一番の勉強法は、「とにかく多くの過去問をひたすら解く」というものです。

「学科Ⅰ:計画」「学科:構造」「学科Ⅳ:施工」については、出題傾向がおおむね変わりません。

これらの過去問を最低でも4~5年分繰り返し解いていけば、おおよその出題傾向を掴むことができます。

しかし、2013年以降から新しい傾向の問題もいくつか出題されるようになったため、点数を落としやすくなりました。

そのため、少しでも点数を稼ぐためにも、それ以外の出題でしっかり高得点を稼げるように対策が必要です。

また、法令集の持ち込みが認められているために、対策が手薄になりがちな「学科Ⅱ:法規」についてもしっかりと対策しましょう。

法令集の扱いに慣れていないと、条文を参照するのに大きく時間を取られてしまい、タイムオーバーになりやすいのです。

法令集を活用して、何度も過去問を繰り返すことで、扱いに慣れることが重要といえます。

製図試験

製図試験に関しては、独力のみでの対策が難しいといえます。

図面を描くこと自体は、模範解答の図面の反復トレースで徐々に慣れていくことができますが、与えられた課題に対してどのように図面を作成するかといったプランニングは、独学のみでは習得が難しいのです。

そこでおススメなのが、通信講座を受講する方法です。

プロの講師による添削や模擬試験なども受けられるので、独力のみで対策した場合と比較すると、合格率を大きくアップさせることができます。

未経験者が建築企業に入社した場合の仕事内容

では次に、受験資格が定める実務経験を満たすため、未経験者が建築企業へ入社した際の仕事内容についてみてみましょう。

転職する企業によって業務内容は違いますが、未経験の場合は主に以下のようなお仕事を担当します。

実際に転職した際の参考にしてください。

未経験者が建築企業に入社した場合の仕事内容

  • 施工管理
  • 設計業務
  • 工事施工

順番に見ていきましょう。

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施工管理

施工管理担当として企業に就職した場合、予算の算定や現場での作業指導、発注先とのやり取りなどを担当します。

工事にかかわる様々な業務に幅広く携わることになるので、建築に関する知識や技術を総合的に身につける事ができるので、建築に関する知識が全くない人にはおススメです。

また、施工管理のお仕事は未経験でも応募できる求人が多くあるため、転職も比較的容易といえます。

施工管理のお仕事は激務といわれることも多く、肉体的にも精神的にもやさしい仕事ではありませんが、企業によってはホワイトな働き方を推奨していることも少なくありません。

やりがいのあるお仕事をしながら実務経験を身につけたい人にはピッタリのお仕事といえます。

設計業務

設計業務では、クライアントからのヒアリングを通して図面や設計図、施工図などを作成し、作成したものをもとにクライアントにプレゼンテーションを行います。

未経験で入社した場合には、すぐに設計業務を任されることはあまりありません。

駆け出しのころは先輩社員について、クライアントとの打ち合わせやプレゼンテーションの流れなどを習得し、同時に先輩社員が作成した図面をトレースするなどして、徐々に設計業務のキャリアを積んでいくのが一般的です。

図面作成に関する知識や、コミュニケーション能力、プレゼン能力などを身につけることができます。

建築士にとって、設計図作成のスキルは必要不可欠で、独学のみで高レベルのスキルを身につけることは非常に難しいです。

こうした設計事務所で実務経験を身につけることは、良い選択肢の一つといえます。

施工業務

実際に建築現場で働いて実務経験を得るパターンです。

大工や足場職人など、実際の建築現場で施工者として実務経験を得ることで、本による勉強だけでは身につけにくい技術を習得できます。

専門的な技術が多く要求されるお仕事のため、未経験者には敷居が高いように思われがちですが、転職自体は比較的容易です。

というのも、現在日本の建築業界は人材不足が深刻で、未経験でも応募できる求人が充実しています。

特に第二新卒者や20代などの若い人の場合は、特別なスキルや経験が無くても採用される可能性が高いのです。

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建築士として働くには資格は必須ではない?

建築士として働くうえで多くの人が考えるのが、「資格の取得」です。

しかし、実は資格を取得しなくても建築士のお仕事に携わることができます。

それは、「建築士の資格を持っている人の下で働く」という方法です。

建築業界には「管理建築士制度」という制度があり、設計業を営む会社は必ず建築士を管理者として設置しなくてはいけません。

これは逆に考えれば、「職場に建築士の資格を持っている人がいれば、その人の下で無資格者が働くことができる」という事です。

つまり、建築士の資格がない人であっても、こうした会社で働くことで実務経験を積むことができるのです。

いずれにせよ、将来建築士として独立を考えている人や、第一線での活躍を夢見ている人は可能な限り一級建築士や二級建築士、あるいは木造建築士などの資格を取得してください。

教育機関に通って受験資格をクリアするか、所定の実務経験を積むか、その人の年齢によってベストな選択は代わってきます。

しかしどのような選択をとるにせよ、「教育機関に通わなければ資格を取得できない」と言うことでは無いことと、「知識よりも実務経験が重視されがち」という事を忘れないでください。

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建築士の一日の流れの例2選

実際に建築士として働いている人は、どのような1日を過ごしているのか気になりますよね。

たびたび解説している通り、一口に「建築士」といっても、所属する会社によって携わる業務は代わります。

ここでは、以下の2パターンを例に建築士の1日を見てみましょう。

建築士の一日の流れの例2選

  • ゼネコン勤務の建築士の場合
  • 個人経営の建築士の場合

それぞれ解説していきます。

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①ゼネコン勤務の建築士の場合

まずはゼネコンに勤務する建築士の例です。

9:00 出社・メールのチェック
10:00 見積りのや工程表政策、クライアントとのやり取り
12:00 お昼休み
13:00 現場の状況や完成度合いのチェックなど
15:00 クライアントとの打ち合わせ
18:00 各種書類の作成や翌日の段取り
19:00 帰宅

②個人経営の建築士の場合

続いては、独立して個人事務所を経営している建築士の場合です。

8:00 メールのチェック
9:00 書類作成
10:00 現場で業者との打ち合わせ
12:00 お昼休み
13:00 図面・書類作成
17:00 業者の事務所で打ち合わせ
19:00 終業

未経験から建築士に転職するためのポイント4選

未経験から建築士に転職する上では、学歴や実務経験以外にも必要なポイントがあります。

以下に挙げる4つの項目を見てください。

未経験から建築士に転職するためのポイント4選

  • どんな設計に携わりたいのかを明確にする
  • 資格取得の勉強に着手する
  • スキルが身につく企業へ転職する
  • 高いモチベーションを維持する

どれも大切な要素なので、見落しのないようにしっかりと確認してください!

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①どんな設計に携わりたいのかを明確にする

一口に建築士といっても、所属する企業によって携わる業務は大きく異なります。

せっかく建築士の資格を取得しても、就職した企業によっては望む仕事を担当できないこともあるのです。

したがって、未経験から建築士へ転職する場合には「自分がどのような分野の建築に携わりたいのか」という事を明確にしておく必要があります。

特に、独創的な建築や斬新なデザインに携わりたい場合には、建築企業よりも、デザイン事務所やインテリアメーカー、もしくは独立などを視野に入れるのがおすすめです。

②資格取得の勉強に着手する

先ほど解説した通り、建築士試験を受けるためには学歴や実務経験などの条件のクリアが必要です。

しかし、受験資格を満たしていないからといって試験勉強を後回しにするのはやめましょう。

なるべく早いうちから参考書や過去問題集などにとりかかり、少しずつでも知識を増やしてください。

受験資格を満たしてから試験勉強を始めてしまうと、より時間がかかってしまいます。

少しでも時間を有効活用するためにも、実務経験をつんだり教育機関へ通ったりするスキマ時間に、試験勉強も並行して行ってください!

③スキルが身につく企業へ転職する

先ほども解説した通り、未経験から建築士に転職する上では、将来的にどのような分野で活躍する建築士になるのかを明確化が大切です。

第二新卒や20代といった若年層は、たとえ未経験であっても意欲や伸びしろなどのポテンシャルを評価されて採用されることもありますが、採用されることをゴールに設定してしまうと、将来的に携わりたい業務に関するスキルの習得が難しくなります。

そのため、将来自分が活躍したい分野のスキルをしっかりと身につけられる職場を転職先に選びましょう。

以下に、二級建築士の転職先に多いものと、主な仕事内容を紹介します。

ゼネコン

主に大型ショッピングセンターやオフィスビルなど、大規模建築に関わることが多い。現場監督などのスキルや経験を身に着けることができる。

設計事務所

主に戸建て住宅や商業施設の建築に関わることが多い。
大規模な設計事務所であれば、海外の建築事業や都市開発、リゾート開発などに携わることもある。
一方小規模な設計事務所の場合、マンション専門や住宅専門といったように携わる業務を特定している場合もすくなくないので、よりピンポイントに専門的なスキルを習得できる。

不動産会社

建築士の資格を持っていることで、採用の可能性を大きくアップさせることができる。
ただし、建築自体は他企業への外注がおおいため、設計に携わる機会は限られる。

ハウスメーカー

その名の通り、主に住宅の建築に関わることが多い。
クライアントと直接やり取りをする機会が多いので、コミュニケーション能力に自信がある人には向いている。
ただし、建築する住宅はあらかじめ定められているフォーマットに沿ったものがほとんどなので、独創性のある建築よりも、今後建築士として活躍するための基礎的なスキルを学ぶことに向いている。

④高いモチベーションを維持する

未経験から建築士への転職は、決して簡単な道のりではありません。

時にはくじけそうになったり、気分が落ち込むこともあるでしょう。

そんな時には、建築士への転職を決意したきっかけをおもいだしたり、好きな建築物を見に行ったりして、モチベーションを回復させてください。

また、少しの間建築のことからはなれて、趣味を存分に楽しむのも良い方法です。

どんなに知識やスキルがある建築士であっても、モチベーションが無くては何もできません。

常に良い仕事を続ける人ほど、息抜きやガス抜きの方法に長けていることがほとんどです。

未経験から建築士へ転職する場合も同じです。

モチベーションを高く維持するためにも、自分なりのリフレッシュ方法を見つけ出しましょう!

日本を代表する大建築家「安藤忠雄」について

上ではモチベーションを高く維持するのが大切だと解説しました。

そこでここでは、未経験から建築士に転身した有名建築士「安藤忠雄」さんを紹介します。

こうした成功例を知ることで、モチベーションの向上や維持に役立ててください。

安藤忠雄さんは、日本を代表する世界的に有名な建築家の1人です。

大阪にある「光の教会」や北海道の「水の教会」、「表参道ヒルズ」にアメリカはテキサス州にある「フォートワース現代美術館」など、数多くの有名建築を世に送り出しました。

数々の功績が認められ、国内外の様々な権威ある賞を受賞するなど、世界が認める大建築家です。

がんによる手術で、胆のう、胆管、十二指腸、膵臓、脾臓の5つの臓器を摘出しましたが、現在でも精力的に活動しています。

また、現在では広く見られる「コンクリート打ちっぱなし」を広く世に知らしめたのも、安藤忠雄さんと言われています。

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プロボクサーから建築家へ

そんな大建築家である安藤忠雄さんですが、実は建築に関する大学を卒業したわけでも、建築業界で働いていたわけでもありません。

安藤忠雄さんは、なんともともとは「グレート安藤」のリングネームをもつ、フェザー級のプロボクサーだったのです。

ボクサーとしての限界を感じて引退したのち、もともと興味があった建築業界へすすもうと思ったものの、経済的な問題から大学に通うことができませんでした。

そこで安藤忠雄さんは、毎日15時間という超人的な勉強量で、通常は建築科に通う学生が4年かけて習得する知識をわずか1年でみにつけ、建築士試験に一発合格するという偉業を成し遂げたのです。

その後は世界を放浪する旅をつづけ、後に「住吉の長屋」という代表作を手掛けて以降、世界的に活躍する日本を代表する建築家になりました。

安藤忠雄さんは、たとえ未経験であっても強い情熱と興味があれば、建築士への転職も決して夢でない事を証明してくれる存在なのです。

実務経験を積める転職先を探そう

実務経験を積む職場探しには、転職支援サービスの活用がおススメです。

転職活動は働きながら進めることが基本ですが、独力のみで片手間に行うのは予想以上に困難で、時間も体力も大きく消耗してしまいます。

転職支援サービスを活用すれば、理想に近い求人探しに役立つだけではなく、転職活動の効率を大きくアップさせることができるのです。

以下に、建築士を目指す未経験者が、実務経験を積める職場探しに役立つサービスを3つ紹介します。

実務経験を積むためのお仕事探しにおススメのサービス3選

  • GATEN職
  • 建職バンク
  • doda

実務経験を積むための転職とはいえ、どうせ働くなら良い環境で仕事をしたいですよね。

ぜひ活用してください!

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  • 履歴書作成や面接もサポートしてもらえる

続いて紹介するのが、こちらの「建職バンク」です。

建築業界の求人に特化した転職エージェントで、未経験者でも応募できる求人を数多く保有しています。

また、所属しているエージェントも建築業界に詳しい人がそろっているので、建築業界に関する情報を詳しく知りたい人にとってもおススメといえます。

登録も最短3分で済む手軽さなので、ぜひ活用してください!

doda

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満足度★★★★★ 5
求人数 約260,000件
対応地域 全国47都道府県
料金 無料
公式サイト https://doda.jp/
運営会社 パーソルキャリア株式会社
プラン詳細を見る
特徴
業界最大級の求人数を誇る人気転職サイト 公開求人だけで22万件もある 幅広い業界・職種の求人を掲載

最後に紹介するのが、こちらの「doda」です。

あらゆる業界の求人を数多く保有している「総合型」の転職エージェントで、建築業界の求人もかなりのボリュームを誇ります。

また、専任のエージェントが応募書類の添削や面接対策のサポートなどを手厚く行ってくれるので、転職が初めての場合でも安心ですよ!

dodaのエージェントは転職におススメのサービス!評判・口コミを徹底解説

まとめ~未経験から建築士へ転職するには~

この記事では、未経験者が建築士へ転職するための方法を、建築士試験の概要や押さえておきたいポイントなども交えながら解説してきました。

建築士試験の受験資格には、一定の学歴や実務経験が設けられているため、全くの未経験者が建築士に転職するのは、決してやさしい道のりではありません。

しかし、記事でも紹介した安藤忠雄さんのように、多大な情熱や大きな関心、高いモチベーションがあれば、たとえ未経験であっても建築士への転職も不可能ではないのです。

この記事で解説した内容も参考にしつつ、ぜひ勇気をもって建築士への第一歩を踏み出してください!

おすすめ転職エージェントの比較ランキング!【2023年1月】

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